国民年金のお話 ~ところで、わしらナンボもらえんの?編~

記事
コラム
ようこそいらっしゃいました。舘です。
現在、私はFP2級を所持しており、1級取得目指してコツコツと勉強しているような、勉強しているフリになっているような、そんな感じです。
皆さんが多少でも興味がある国民年金について、私が知っている限りのお話をさせていただこうかと勝手に思い、ここでコラムのような形でお話させていただきます。

国民年金は、奥が深くなかなか分かりづらい制度です。私は多少なりとも国民年金に関する知識はあると思っていますが、ここで年金に関する記事を書きつつ、私自身もこれを読んで下さる皆さんと一緒に学びながら知識を深めていきたいと思っています。
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前回は納める保険料についてお話しましたが、今回は給付金、すなわち私たちは年金をいくらもらえるのか、について大まかではありますが、お話したいと思います。

年金は老後資金に必要不可欠なものです。政治家や資産家なら年金に頼らずとも生活して行けるでしょうが、それ以外の大多数の方々はそうは行きません。
ライフプラン、つまり人生設計を考える上で必要なのが「住宅資金」「教育資金」「老後資金」です。これは人生の3大資金と言われています。

その3大資金の一つである老後資金に欠かせないのが年金です。
国民年金は年金保険料を120ヶ月分以上納め、原則65歳になれば誰でも貰えるものです。原則65歳から支給となっていますが、例外もあります。それが「繰り下げ」「繰り上げ」というものです。手っ取り早く年金を貰いたい場合は60歳からでも支給されますし、急がない場合は75歳までもらわないでおくことも可能です。

しかし、「繰り上げ」「繰り下げ」には、それぞれメリット・デメリットがあります。この内容については次回お話します。


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話を元に戻します。

国民年金受給の満額は78万900円です。
この数字は、基本年金額でして、私たちが実際にもらえる額は、
この780,900円を基に物価や賃金の上げ下げを考慮して決定します。
国民年金を満額もらえるようにするには、国民年金保険料を480カ月分納める必要があります。480ヶ月は無理でも限りなくそれに近い保険料を納めれば、それに近い国民年金をもらうことができます。

国民年金の実際にもらえる額の計算方法は、次のとおりとなります。

780,900×改定率×納めた額÷480=実際にもらえる年金

例えば、令和4年度分は改定率がマイナス0.4%なので
780,900×(100-0.004)×480÷480=777,776円
となりますが、50円未満の端数は切捨て50円以上100円未満の端数は切り上げますので、実際に480カ月分国民年金保険料を納めた人が今年度もらえる国民年金額は、
777,800円となります。
月に換算すると64,816円です。

ところで改定率とはなんぞや?
と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
改定率とは、一言で言えば物価や賃金の変動によって、年金額の価値が市場と乖離しないように調整するためのものです。

物価や賃金が下がればもらえる年金額もそれに応じた金額になりますが、では物価や賃金が上がった場合でも年金は上がるのか、と言えばそう簡単な話ではありません。
もらえる年金額の決定方法に関しては、私たちには分かりにくい複雑な制度を作っていますので、ここでは省略させていただきます。
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今年度はもらえる年金が満額で月額約65,000円ですが、納めている保険料が少なければ、必然的にもらえる年金も少なくなります。
将来にわたってもらえる年金は、今後は(も)小幅で上がることはあっても大幅に上がることはありません。今の日本の現状を考えると、少しずつ下がって行く可能性の方が高いと思っていた方が良いと思います。

少子高齢化が進んで行くこの国で、年金制度を維持するためには、
1 年金保険料を納める人を増やす
2 年金保険料を増額する
3 年金給付額を抑える(もらえる年金を減らす)
4 国費で賄う(消費税増税)
この4つになると思います。

1の「年金保険料を納める人を増やす」は、政府は厚生年金の拡充を進めていますし、3の「年金給付額を抑える」と4の「消費税増税」は今後も更に強化されるのは間違いないところです。
年金の話をすると先行きが暗い話になってしまいます。
このコラムを書いている私自身も決して楽しいものではありません。
ですが、現状を知りつつ将来のために何をすべきか一人ひとりが考えなければならない時代となりました。

次回も、この暗くなるような年金の話を続けたいと思います。
最後まで読んでいただき有り難うございました。
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