現役の精神保健福祉士が回答したベストアンサー「『働く』という事」

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コラム
精神科病院で働く相談員のottohと申します。

某知恵袋の「メンタルヘルス」カテゴリで、数百件を超えるご質問に回答させて頂いております。
その中でも、ベストアンサーに選んで頂いた質問と回答をご紹介いたします。
回答を見て頂くことで、メンタルヘルスに関して「こういう考え方もあるんだな」「こう捉えるといいかも」と感じ、少しでも生き辛さが軽減することにつながると良いなと思います。

今回は「『働く』という事」についてです。

【質問】
メンタル疾患が治ったら仕事ってできるでしょうか。

現在、無職です。ですが仕事がしたいです。
メンタル疾患が治ったら、どんな職種でも、こなせるでしょうか。

回答、お願いします。

【回答】
どのような疾患か分かりませんが、「治ったら」とはどういう状態でしょうか。
通院も服薬も必要なく、日常生活を送ることを「治る」とするならば、仕事に就けるのはまだまだ先である可能性が高いです。

一方で、通院や服薬を継続しながら、時に休息目的の入院を利用しながら一般就労し、家庭生活を維持されている方もいらっしゃいます。

精神疾患は、糖尿病や高血圧と同じように、慢性疾患として薬を飲みながら良い状態を維持すると考えられています。

仕事に就く事と治る治らないの話ですが、どのような働き方をするかに影響が及びます。
通院しながら、薬を飲みながら、どんな仕事でもこなせるかと言ったら難しいでしょう。特に高所作業や危険な作業、運転を伴うような仕事は避けなければいけません。
職種が限られるからと通院も服薬もなくしてしまえば、再発のリスクは高くなります。
「通院も服薬もしている時点で、治ってない」と思われるのであれば、最初の議論に戻りますね。何をもって治ったとするのか。

職種は限られるかもしれませんが、通院や服薬を継続しながら働ける仕事を探されることを、個人的にはお勧めします。

メンタル疾患があるからといって、働けないという事はありません。

【質問者様からのコメント】
回答、ありがとうございました。また改めて、じっくり拝読します。
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