ほんとうにあったかもしれない怖い話『アイドル』

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小説
人気アイドルを目指して活動する少女

ある日ファンレターらしきものが届いた
恐る恐る中を開けてみる

すると『いつも応援しています』
というひとことだけの手紙が1枚
『なんだ本当にファンレターか〜でもなんで住所を…』
そこで
もう1枚何か入っていることに気がつく

生爪

べろっと1枚剥いだであろう爪
血と肉片のようなものが生々しくついている

震えて固まる少女

次の日もまた同じものが届く

それが10日間続く

しかし次の日は何も届かなかった
その次の日も何も…

次は足の爪が届くかもしれない
ビクビクする少女だったが
さらに表情が歪む

明日は握手会だ

爪が無いファンがいたら
そいつの仕業ってことだ

行きたくない行きたくない行きたくない

でも応援してくれているファンのためにも
行かないわけにもいかない

行くしかない行くしかない行くしかない


握手会当日
手袋をした怪しい人がいたりしたものの
爪が無い人は来なかった

警戒しながら家に帰った

無事何事もなく安心しかけたところで
ポストに封筒が…

開けるのが怖くて
そのまま放置しようとするが
気になって恐る恐る中を覗くと
数枚の写真が入っていた

赤ちゃんの写真
幼児の写真
小学生の写真
中学生の写真
高校生の写真

見た事の無い私の写真でした

しかし
全てがカメラ目線なのは何故なのか


ピンポーン
呼び鈴がなる

ドアの方を見る少女
ドアノブがゆっくり動く

息を飲む

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ


カチンッ

ギイィィィィ

コツコツコツ


『ギギギギ…ぐあっ…うっ…』


コツコツコツ

ギイィィィィ

カチャッ

ストンッ

ドスッ


・・・・・


『あああああああああああああああああ』


・・・・・・・・・・


『うぐ…』


・・・・・・・・・・・・・・・


『なんで?…お母さん…』

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