サンプル①恋愛シナリオ(会話文のみ/動画、ゲーム向け)

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小説
【シチュエーション】チェーン系居酒屋
【登場人物】ヒロイン 大学生
 田森(ヒロインの男友達。ヒロインのことが好き。ヒロインの気持ちを知っている)
 水野(ヒロインの好きな相手。田森とは親友同士)
【場面 恋愛相談】※ゲームの場合、水野ルート攻略中に田森ルートがひらくイメージ

//居酒屋//
//SE ガヤガヤ音//
ヒロイン「はい、カンパーイ!」
田森  「……かんぱーい」
//SE 乾杯の音//
ヒロイン「なに、テンション低くない?」
田森  「残念ながらこれが今の俺のマックスだよ」
    「なんだよこの状況。なんで俺とお前が二人で酒飲みに来てるわけ」
ヒロイン「記憶喪失……」
田森  「ちげえわ。純粋な疑問だろ。意味わかんねえ」
ヒロイン「……いいじゃん、たまにはこういう日があっても」
    「今日は田森とお酒飲みたい気分だったの!」
田森  「……ハア。なんかあったの。って聞くべき?」
ヒロイン「……聞いてくださいます?」
田森  「聞いてやるからそれやめろ」
    「察して察して~ってやつ」
    「そういうのは付き合ってる奴以外にはやるな」
    「あいつにもやるなよ」
ヒロイン「田森は手厳しいなあ」
田森  「言ってやるだけ優しいだろ」
ヒロイン(どうしたんだろ……今日の田森、ちょっと不機嫌?)
ヒロイン「……何かあったってわけじゃないんだけど」
田森  「うん」
ヒロイン「ちょっと手詰まり? っていうか」
    「どうしたらいいのかわかんなくなっちゃって」
田森  「どうしたら……? 攻めあぐねてるってこと?」
ヒロイン「ざっくりに言うとそう」
    「たとえばー……ラインするじゃん?」
田森  「うん」
ヒロイン「秒で終わるのよ。スタンプぽんで終わり」
    「オチを言う前に落とされる? みたいな」
田森  「……」
ヒロイン「今ちょっと笑ったでしょ」
田森  「悪い。その画面があまりにも鮮明に思い浮かんだもんだから」  
    「つうか、水野は誰にでもそうだよ。無視はしないけど余計なことは言わない」
    「あいつに雑談を期待するな」
ヒロイン「うん、わかってる。……わかってるけどさ」
    「誰にでもそう、っていうことは」
    「私のことはホントに、何とも思ってないってことだよね」
田森  「……そうだろうな」
ヒロイン「……そこは~! フォローするところでしょ~?!」
田森  「俺言ったじゃん。察して攻撃はやめろって」
    「欲しい言葉が決まってるなら、他所いってくれます?」
ヒロイン「ぐぬ……ぐぬぬ……」
田森  「――話聞く以上、無責任な慰めはしないからな。俺は」
ヒロイン「……」
    (――なんか納得しちゃった)
    (すっごい、水野君の親友って感じ)
田森  「……大体、期待値が高すぎるんだよ」
    「お前はまだいわば攻略中の身だろ?」
    「特別待遇を求めるほうが間違ってる」
田森  「お前が日頃どれだけ攻め込んでるのかはしらないけどな」
ヒロイン「それは……連絡先聞いたり」
田森  「うん」
ヒロイン「ええっと、一緒の授業受けたり」
田森  「……うん? うん」
ヒロイン「ラインしてみたり」
田森  「……」
ヒロイン「イベントの時横に座ってみたり」
    「あ、もちろん自分から話しかけるよ」
    「あとはー……」
田森  「ストップ。……もういい」
    「あんさあ。めっちゃ言いにくいこと言っていい?」
ヒロイン「え、駄……」
田森  「駄目っていわれても言うけど」
    「俺とお前、連絡先交換してるじゃん」
ヒロイン「う、うん」
田森  「一緒の授業、受けてんじゃん」
    「これを努力というのはどうかと思うけど」※小声で
ヒロイン「……うん、はい」
田森  「ラインもするし、イベントの時も大体近くいるだろ」
ヒロイン「……」
    「水野と俺、何か違うか? これ」
ヒロイン「……え、ええと」
    (たしかに――?!)
田森  「ついでに。水野と二人で飯を食いにいったことは?」
ヒロイン「……ないです」
田森  「はい、俺のが一歩リード」
    「……馬鹿かかよ。なんだよこのわけわかんねえ状況は」
    「くそっ」※小声で
ヒロイン「で、でも田森は友達だし……!」
田森  「おお、そうだな。――そりゃもう立派にオトモダチだわ。」
    「でもお前と水野も紛うことなきお友達だよ。少なくとも現時点では」
    「お前がまず誘うべきなのは、俺じゃなくて水野だったんじゃないの」
ヒロイン「……そう、いわれると」
田森  「……」
ヒロイン「ぐうの音も……でない……」    
田森  「……まあ、お前が何も努力してないとは言わないよ」
    「可愛くなっ……いや、服の趣味も変わったよな」
ヒロイン「……わかる?」
田森  「結構露骨に変わったから、流石に」
    「でもそれも伝わらなきゃ意味ないわけ」
    「変わったな、って気づいても、「なんで」がわからないんじゃだめだろ」
ヒロイン(田森の言うとおりだ)
    (ただ変わるだけなら、ただの自己満足だよね)
    (そう、見てもらいたい人に「ちゃんと」みてもらわなきゃ……)
田森  「……俺としたことが普通にアドバイスっぽいことをしてしまった」
ヒロイン「なんでちょっと悔しそうなの……」
    「すごくたすかるよ。その、目が覚めたっていうか」
田森  「……いや、そもそも俺、恋愛相談を異性にする女子って苦手なんだよな」
    「今までもいたけど、なんかこう、あざとくて無理」
ヒロイン「それは……その子になんらかの下心があったのでは」
田森  「ああ、それもあったかも」
ヒロイン「私は大丈夫、ない、ないよ全然!」
田森  「わかってるよ強調すんな」
    「わかってるから、こうしてのこのこ出てきちゃったんだろ」
ヒロイン「友情パワーだ!」
田森  「はいはいはい、そうですね」
ヒロイン「田森はさ、ないの」
田森  「は?」
ヒロイン「そういう、恋バナ的なお悩み? 良い機会だから吐いちゃえば」
    「私は田森みたいに頭よくないから、役にたてるかはわかんないけど」
田森  「……俺は別に、無い」
    「少なくともお前に話せることは一個も」
ヒロイン「ええ、なにそれ」
    「何かありそうだぞ~? たもり~?」
田森  「――むやみやたらに藪をつつくんじゃねえよ」
    「なんか出てきたらどうするんだ」
ヒロイン「何かって……何よ」
田森  「さあ。蛇とか。――下心とか?」
ヒロイン「え……?」
田森  「200円で枝豆が食えるような店で何いってんのって思うかもしれないけど」
    「こんな店選んだのも、わざわざ聞きたくもない話しに来たのも」
    「どっちも俺の友達としての誠意。」
    「無駄にすんな。……頼むから」
ヒロイン「……せいい」
田森  「そ。……ホント、馬鹿でたすかる」
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