1.地域格差
私は長野県生まれ、現在も長野県に在住しています。
長野県が運営する若者の就労支援をおこなうジョブカフェ信州の依頼で、月に2回程度東京の銀座にある「銀座ながの」を訪問し、長野県出身の学生や長野県へU・Iターンを希望する方のキャリアコンサルティングをしていました。
現在はキャリアコンサルティングがリモートワークになったため、私は携わっておりません。
東京の銀座ながのを訪問していつも感じていたことは、首都圏と地方都市の地域格差です。
長野県は平均寿命が全国一位。
これは喜ばしいことですが、一方で日本一高齢化が進んでいるわけです。
そのため、雇用も厳しい状況があります。
労働力を確保するため、企業が他県へ移転しており、求人の減少が深刻化しています。
企業が県外へ流出しているわけです。
2.Uターン、Iターンが難しい理由
そのため、現在東京に住んでいる人が地元である長野へUターンしたいと希望しても、これまでの経験を活かせる仕事が無いということが起こっています。
たとえば、番組制作など特定の職種においては、ほぼ皆無なのが実情です。
3.リモートワーク
コロナウイルスの感染拡大により、政府はリモートワークを推奨しました。
これにより、地方都市に住みながら従来の仕事を続ける流れができました。
ワーケーションという言葉も作られ、各自治体も誘致に積極的です。
しかし、これもなかなか実現化が進んでいないのが現状です。
企業のアンケート調査によると、そもそも8割以上の企業が導入を検討したことがないという現状が浮かび上がります。
その理由として、労働時間の管理、セキュリティーの問題、緊急時の対応があげられています。
4.理想と現実
Uターン、Iターンの普及や、リモートワークの導入を推進していますが、なかなか進んでいない。
放置しておけば、ますます人口減少化が加速化してしまう。
しかし、これといった打開策が打てずにいる。
長野県に限らず、全国どこの地方都市においても、少子高齢化は深刻な問題です。
東京に行くたびに、電車の中でベビーカーを押しているお母さんを見かけると「大変だな」と思います。
本来首都圏に比べて、地方都市は子育てがしやすい環境が整っています。
ただ肝心の求人が無い。
当然ながら仕事が無ければ、移住は出来ません。
雇用の創出が、一番のテーマだと考えています。