お財布の精霊 サイちゃん⑨

記事
コラム

神社参拝とサイちゃんと小龍ちゃん達の事


参拝前の夜にたいちゃんの影響で心臓がドキドキしました。
陽気がまた増えて来たようです。
(陽気は急に多くなりすぎると心臓にドキドキが来ます。
一緒にいる小龍ちゃんの体調や感情が時たま伝わってきますので
この時もそれが伝わってきていました)

マチさんは
「綺羅星ちゃんのパワーでもたいちゃんの
陽気を回収しきれないようだわ・・」と
心配そうにつぶやかれていました。

朝お財布をお布団から引っ張り出して
「サイちゃん、今日は神社の参拝しに行くよ~。
天照様にも会うんだよ」と声をかけると
「サイちゃんは元気にしているって女神様にご報告する~。
元気なお財布だって言うよ~」と
嬉しそうに話していました。

私が「え~サイちゃんは元気と言うより、
よく寝るなまけものな財布だと思うけど・・」と返すと
「サイちゃんはとっても元気なお財布だよっ。
女神様にまたパワーいれてもらって
もっと元気になるんだよっ」とワイワイ騒いでいました。

今回はマチさんが同行して下さるので小龍ちゃん達も
子守から開放されて気楽そうでした。
この日は紅龍ちゃんが一人天照大御神様のいらっしゃる
蘇我ひめ神社に修行に出ることになっていました。

仲良しの白龍ちゃんもギリギリまで離れたくなかったので
ついてきていました。
(名前を載せると登場人物が多くなりすぎて混乱するため
控えて載せますね。この紅、白の小龍ちゃん二人は
派遣先の小龍ちゃん達です)
皆を引き連れて参拝すると
「よく来たね」と
天照大神様が紅龍ちゃんを手を広げて歓迎して下さいました。

紅龍ちゃんが丁寧に「これからよろしくおねがいします」と
頭を下げました。
天照様はニコニコしながら
「今日は修行は無いから泊まる場所や神社の中を細かく
説明を聞いてからはゆっくりしなさい」と話していました。

次にたいちゃんを天照大神様は見つめました。
「おお来たか、加護を授けようの」と頭を撫でていました。
頭に何かされたのか良く分かりません。
頭をなでながら
「この子は私の子供とも言える。大切にしなさい」と
可愛い実の子を見るように見つめていました。
その後小龍ちゃん達が次々にご挨拶をしていました。

最後にサイちゃんが
(いつもマイペースなサイちゃんでも神社では
順序は守って小龍ちゃん達が挨拶し終わった
最後に挨拶をしています)
「こんにちはっ、サイちゃんですっ。
この間はエネルギーをありがとうございましたっ」と
ご挨拶しました。
「おや?サイかい。可愛いのぅ。
また少しエネルギーを入れてあげよう」と
エネルギーを追加で入れて下さいました。

その後移動することになり、
紅龍ちゃんが仲良しの白龍ちゃんにお別れを言っていました。
「僕ね。白龍ちゃんと一緒に(派遣先の)お母さんの
側に入れて楽しかったよ!
これからは女神様がお母さんとして僕といてくれるから心配しないでね。

お母さんにも楽しかったって。お礼を伝えてねっ!
白龍ちゃんの事もお母さんも皆の事も忘れないよっ。
楽しかったって皆にも伝えてほしいのっ。
白龍ちゃんも元気でねっ。また今度遊びに来てねっ。僕待っているよっ」
と、紅龍ちゃんは色々お別れの言葉を言っていました。

白龍ちゃんは紅龍ちゃんの言葉にうんうんと頷きながら
「紅龍ちゃんも元気でねっ。
僕一緒にいた時の事、ずっと忘れないよっ。楽しかったよっ」と
言いながらも後ろにいる紅龍ちゃんを何度も振り返って
バイバイと手を振りながら去りました。
紅龍ちゃんは天照様と並んで大きく手を振って見送っていました。

その後移動中白龍ちゃんはお別れが悲しくて
ずっと下を向いたまま静かになってしまいました。

でもサイちゃんは元気です。
「女神様がっ、僕を可愛いって言って下さったよっ」
キャッキャとそれは嬉しそうにしています。
両極端な二人の様子を見ながらバスで移動をしました。

移動して次の寒川神社の手前のバス停で降りました。
移動している間もサイちゃんはキャッキャと元気に興奮しています。
バックのファスナーを開けるのに合わせてサイちゃんが
「バックの中からお財布がばぁっ!」と言って
お財布が現れるタイミングで私を驚かしました。
びっくりしていると「バックの中からお財布がばぁっ!」
「バックの中からお財布がばぁっ!」「バックの中からお財布がばぁっ!」を
何回も繰り返してキャッキャと嬉しそうにしています。

私は思わずラシェちゃんに声をかけました
「ラシェちゃん・・・」
「僕に言わないでよ。僕は全然知らないよ」
ラシェちゃんも呆れたように話していました。

そういえば何だか移動中他の子はサイちゃんほど賑やかじゃないので
特に遊ぶのが好きな青龍のあおちゃんに質問してみました。

「あおちゃんはなんで他の場所ほど元気に遊ばないの?」そう聞くと
「僕はみやちゃんのところでは他の仲間と合わせて行動するの。
みやちゃんの補佐しているんだもん、
一人で勝手な行動はしないんだよ」ととっても大人な発言をしました。

そうこうしている内に次の神社に着きました。
ここでも白龍ちゃんと黒龍ちゃんが修行に出る事になっていました。

以前参拝して以来お父さんのように慕っている寒川比古様が
お迎えして下さいました。
二人は駆け出して行って座って手を広げている
寒川比古様に左右から抱きつきました「お父さん来たよ~」
お互いがとても仲の良い親子のようで感動の再会をしていました。
二人に抱きつかれながら寒川比古様は
「よく来たね。ゆっくり参拝して行きなさい」と
言ってくださり私はお賽銭箱の所で拝礼をしました。

その間も寒川比古様は二人に話しかけています。
「二人の泊まる場所はもう準備が出来ているから、
今日はゆっくり眠りなさい」と嬉しそうに話していましたが
私が拝礼の最中だったのにふと気が付き
「ああ、すまないね。祈りの最中に他の話をしていて」
「いえ、気にされないで下さいね。これから二人をよろしくお願いします」
「ああ、届けてくれてありがとう。二人の事は任せて欲しい。
届けてくれた皆にもお礼を言わせて欲しい。皆ありがとう。
お礼としてささやかなプレゼントをあげよう。
これからは疲労回復が少し早くなるよ」と言って下さいました。
そのお申し出に
小龍ちゃんたちと皆で「ありがとうございます」と声を揃えました。

その揃った御礼の声に楽しそうに笑いながら寒川比古様は
修行する小龍ちゃん二人の肩に手を置いて
「いつでも二人に会いに来て欲しい。待っているよ」と
穏やかに言って下さいました。

ここではサイちゃんはとても静かでした。
(もしかしてサイちゃんは男神様よりも女神様が好きなのかな??)と
この時にふと思いました。

次に厳島神社に行きました。
たまたまご老人の参拝グループが次々にお賽銭箱の所に来るので
落ち着いて会話出来る状態では無くお忙しそうでした。

その中でサイちゃんだけがマイペースでした。
「こんにちはっ。僕はお財布のサイちゃんですっ」
そう話しかけると市杵島姫様は
「あらっ。サイちゃんって言うの?そうなのね。
お財布として頑張っているのね~偉いわね~」
そうほめて頭を撫でるイメージがありました。
財布なので実際は体かな?

そこで小龍ちゃん達も(何でサイちゃんだけ~)とばかりに
「僕たちも頑張っているんだよっ」と
僕も僕もと市杵島姫にほめてもらおうと殺到していました。

小龍ちゃん達は不満そうにしていてサイちゃんばかり
目立っているのが気に入らないようでした。

そんな中サイちゃんだけはしゃいでいました。
「僕は弁財天様に認めてもらったお財布なんだよ~
頑張っているって認めて貰ったんだよ~
ヒャッホホ~イ。キャッキャ、ウホホッ、ウヘヘッ」
もう大分舞い上がっていました。

そういえば前回来た時は市杵島姫神様に目も止めて貰えなかったので
サイちゃんの財布としての存在感が少し増して来たのかな?
弁財天様ですから目に止めてもらえないのは認めて貰えていないと
言うことかもしれませんね^^

厳島神社から移動して、最後の千葉神社に到着しました。
天之御中主様が出迎えて下さいました。
早速リゲルさんと三日月ちゃんに来てもらいました。
リゲルさんは威厳を持って赤ん坊を抱いて歩いて来られましたが
会話はしませんでした。

話していた言葉を聞き取れなかったのかも知れません。
神社のあちこちで会話して移動して疲れてきたこともあり、
千葉神社では聞き取りするのに必要な集中力が切れてきて
しまっていたようです。

聞き取りづらくなりながらもどうにか声を聞いてみると
天之御中主様が「それぞれに加護をさずけよう」と言ってくださり
三日月ちゃんの額に何か月か星?の
ようなマークを入れていました。

たいちゃんには胸の星のマークが有る所に並べるように
太陽のマークを入れました。
「どうもありがとうございました」と
お礼を言ったのですが何と返事を頂いたのか
もう大分疲れていたせいか聞いたかも知れませんが覚えていません。
加護の印を頂いた後にリゲルさんと三日月ちゃんも去っていきました。

帰る時には小龍ちゃん達は疲れ果てていて
(寒川比古様の『疲れが回復する』は
その時はあんまり実感はありませんでした。
後からきいてきたんだと思います。翌日はみんな元気にしていました)

サイちゃんが一人で元気でいまだに興奮していました。
「バックの中からお財布がばぁっ!」「バックの中からお財布がばぁっ!」
「バックの中からお財布がばぁっ!」と
この言葉がお気に入りで何度も繰り返して嬉しそうに使っていました。

家に帰り着くとサイちゃんは「お布団に入る~
サイちゃんはお布団で寝るの~」
そう騒ぐのでお布団に入れたら寝てしまいました。
その後何時間か後に様子を見ると「ぐぅ~すぴー、ぐぅ~すぴー」と
いびきをかきながら気持ちよさげに寝ていました。

今回狐のこんちゃんは静かでした。
お財布の中の空間で大きく成長してきたようですが
元々こんちゃんはサイちゃんとしか話さないので良く分かりません。
こうして目まぐるしい神社参拝は終わりました。

※今回はサイちゃんがたくさん出ているので番外編でなく
本編にしました。話は番外編の続きになります。
次回はまた番外編になります。分かりづらかったら
すいません💦

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