周易古占例 

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天元春日  周易古占例 41 真勢中州とその一門の占 病因症治を問う/高島嘉右衛門の占 某県の知事、某省へ栄転せんとするに際し、その運気及び進退を占わんことを請う

本ブログでは、少しずつ周易の古占例を掲載してゆきたいと思います。
今回は真勢中州とその一門の占、高島嘉右衛門の占例です。

(19)病因症治を問う  
          【得卦  師不変】
          【真勢中州とその一門の占】
病因症治を問う。
師 不変
 占にいわく、この病、客気(かっき)鬱結して腹を破りたる事三年已前に在りたるべし。これ変為生卦(へんいせいか)を二重に用いたるの法なり。
 かつ、腎血を傷りたる事あり。これ以て今の病症となれるなり。
 何となれば此卦は、もと地天泰の卦にて健かに在りつるところに三爻変じて乾の気を傷(やぶ)り、また初爻変じて腎水を傷り今師の卦象となれるをもってなり。
 およそ震の気は上へ升(のぼ)りて傷れ、腎の水は下へ降りて傷るるものなり。これは震の気損し、また坎の腎水兌沢の中に止りしか。
 初爻変じて流れ潰えたるの象あり。ゆえに即今にては小腹に痛みあるべし。
 治方は二仙丹に参附を加減すべし。しかれども重き時には薬剤の力及び難かるべし。
 まず、危篤難治の症なり。


(20)某県の知事、某省へ栄転せんとするに際し、その運気及び進退を占わんことを請う。

                                     【得卦 水地比二爻】
           【高島嘉右衛門の占】
 某県の知事、某省へ栄転せんとするに際し、その運気及び進退を占わんことを請う。すなわち筮して比の第二爻を得たり。
 爻辞(こうじ)に曰(いわ)く、六二は之を比する内よりす。貞吉。
 断にいわく、比は地上に水あり、密着してあい親しむの卦なり。
 しかして六二の爻は、従順中正の徳をもって、九五剛健中正の主に対し、陰陽あい応ず、その貞善(ていぜん)なること知るべし。
 けだし貴下(きか)は某省の次官となりて、省中細大(しょうちゅうさいだい)の事務を負担し、大臣は中外(ちゅうがい)の大勢を見て、その枢機(すうき)を握り、共に相輔(あいたす)けて省務(しょうむ)を整理するなるべし、
 また貴下と某省大臣とは、もとより水魚ただならざるの親しみあり、いま又職務により、相比輔(あいひほ)して、もって王事(おうじ)に鞅掌(おうしょう)せらるれば、省務の挙がること、期してまつべし。
 これ「之を比する内よりす」というゆえんなりと。その後いくばくもなくして、某知事は果たして某省次官に栄転せり。

※文章は読みやすくするため、適宜加削変更しています。

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