「聴く」は難しい!

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ビジネス・マーケティング
マネジメントに限らず人と人の関係において「傾聴」が大事であるとよく云います。
普段それほど意識しているわけではないと思いますが、私はマネージャーにとってあらゆる点で最も重要な基本的能力のひとつと位置付けています。
ということで、今日は「聴く」が如何に難しいかという話です。

誰もが知っていて誰もができていると思っていること
コミュニケーションにおいて「傾聴」が大事であるということはマネージャーであれば誰しも知っていることです。
そして「聴く」ということは簡単なようで簡単では無いことも誰でも知っていますよね。
しかし、多くのマネージャーの自己認識としては、「自分は人の話をよく聴く方だ」と思っているようです。
何故かというと「あの人は人の話を聴かない」という事はよく聞きますが、自分のことを「私は人の話を聴かない」と自ら言う人は見たことが無いからです。

私の経験〜気付き〜
私自身も以前は「聴く」については「まぁできている方だろう」と思っていましたが、実は全然できていないことをある時に知ることになります。
随分前の話になりますが、「常に噛み合わない同僚」がいてミーティングでも直接対話でも常に意見が対立する状態でした。
お互い前向きな議論であったかと思いますが、方向性なのかやり方なのかよく覚えていませんが、とにかく噛み合わない状態が続いていました。
ある時いつものように意見が対立している時に、ふと「相手は、私に何を伝えたい、知って欲しい、何を訴えているのだろう?」と思い、あらためて「じっくり相手の話を聞く」ことにしてみたのですが、途中で私は、相手が話をしている最中に、「自分が次に反論することを頭の中で必死で考えながら相手の話が途切れる瞬間を待っている自分に」気がついたのです。
「聴こう」と思って臨んでいても気付くと「相手の話は全く頭に入ってきていない」ことがあるということです。
皆さんも仕事の相手に限らず家族や友人と議論が「白熱」した時にそういった経験はあるのではないでしょうか?
それは「聴く」ということが身についていると言えないことになります。

「習慣化」できている人は実はいない
平常心ではできることが、感情が高ぶっている時には「意識していてもできていない」ということは「習慣化」できていないということになります。
習慣化とは「無意識にできている」ことだからです。
私は「聴く」ということができている人は実はほとんどないないと考えています。
誰もが重要と頭ではわかっているにも関わらずです。
しかも、ほとんどの人は「自分はできている」と思っているということなのですから、コミュニケーションがうまくいかないということも当たり前といえば当たり前ですよね。

「聴く」ができるはマネージャーにとって全ての基本
私もそのことに気付いてから随分「自分なりに訓練」してきましたが「未だ道半ばだな」と思うことも少なくありません。
この「聴く」ということがマネージャーとして「個人を良い状態」にして「チームを良い状態」にして「チームとして持続的な成果に結びつける」という最も重要なMISSIONを全うするためにはかなり大事な基本的能力ですので、意識的に身につけて行きたいですね。
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