TOEICリスニングが苦手な人必見!リスニングができない原因とは?

記事
学び
皆さん、こんにちは!
英会話講師のDAISUKEです。

英会話講師や英語学習トレーナーとして、
某大手英会話スクールやコーチングスクールで多くのビジネスパーソンの方にレッスンを提供してきました。

今回のブログでは、皆さんがリスニングの苦手意識を改善できるよう、
リスニングができない原因と対策についてお伝えします。

元々リスニングが大の苦手だった私ですが、
多くの研究成果によって成果が証明されている学習法を実践し、
今ではTOEICリスニングセクションにて満点(495点)を取得しています。

私が長年かけて蓄積した役立つ情報をたくさん詰め込みましたので、
ぜひ最後まで読んでくださいね!(^^)!


リスニングができない三大原因



リスニングが苦手な日本人は非常に多いと思いますが、
一言で「リスニングができない」といっても、その理由は様々です。

まずはリスニングができない原因を把握すること。
それがリスニング攻略のための第一歩です。

リスニングの障害となっている原因を特定し、
その課題に合った適切なトレーニングを行うことで
学習効果が飛躍的に高まります。

リスニングが苦手な原因としては、主に3つのものが存在します。

原因1. 知識力の不足
語彙力や文法力が弱い状態

原因2. 音声知覚力の不足
音を正確に聴きとる力が弱い状態

原因3. 意味理解力の不足
意味を瞬時に理解する力が弱い状態

リスニングができない三大原因.jpg


それでは、それぞれの原因について、詳しく確認していきましょう。


原因1. 知識力の不足



IMG_7925.PNG


知識力の不足とは、語彙や文法に関する知識が不足しているため、英語音声の理解ができない状態です。
この状態では、リスニングはおろか、リーディングの場面でも意味を理解することができません。
まずは基礎単語と文法知識のインプット学習を行い、
英語力の土台となる知識力の向上を図りましょう。

とはいえ、一言で知識力を上げなければならない、と言われても
どんな教材に手を出せばいいの??
といった疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

ここで、私が多くの生徒様にお勧めしている単語帳と文法書をご紹介しておきますね。

≪単語帳≫
 ■ TOEICが500点未満の方
   TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ(朝日新聞出版)

 ■ TOEICが500点以上の方
   TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ(朝日新聞出版)

≪文法書≫
■ 中学レベルの文法に自信のない方
   TOEICテスト書き込みノート 文法編 新形式に対応!(学研プラス)

単語帳に関して言えば、『銀のフレーズ』と『金のフレーズ』をやりこむだけで、TOEICに出題される語彙は大体理解できるようになります。
収録されている単語の的中率がすさまじく、絶対的な信頼を持ってお勧めすることができます。

一方、文法に関しては、
中学レベルの文法単元を理解できていれば、文法書をスキップし、
TOEICの問題演習から学びを得ていくやり方でOKです。
とはいえ、勉強からしばらく離れていると、忘れてしまって知識も多いですよね。
時制や助動詞、不定詞、動名詞、現在完了、受動態、分詞、関係代名詞など、
中学レベルの文法単元の理解に少しでも不安があれば、
上記でご紹介した文法書は、ぜひ取り組んでみてください。


原因2. 音声知覚力の不足



IMG_7911.PNG


音声知覚とは、英語を聞いたときに、その音声が何の単語かを脳内で認識するプロセスを表します。
音声知覚力が低いと、聞いた内容を正確に認識できない状態となります。

では音声知覚はどのように鍛えればいいのでしょうか。

結論を先に申し上げておくと、それは英語特有の音声変化をマスターすることにあります。

簡単な内容なはずなのに、ネイティブが話すと聞き取りにものすごく苦労する。そんな経験はありませんか?

その主な原因の一つが、英語の音声変化です。

音声変化とは、言葉が自然に話されるときに元々の発音が変化される現象を指し、音声知覚力を高める重要な鍵となります。

ネイティブは普段、音をつなげたり、省略したりして、発音を言いやすいように変化させていています。
ナチュラルスピードの英語を聞き取れるようになるためには、まずは音声変化の概念を理解することが大切なのです。

ここで頻出の音声変化について紹介しておきます。
重要な英語の音声変化は、主に4つの種類が存在します。

≪英語の音声変化≫
1. Liaison(音の連結)
リエゾン (Liaison)とは、前後の音がつながる現象のことを指し、リンキング(Linking)とも呼ぶことができます。
英語では、一つ目の単語の「最後の音」と次の単語の「最初の音」がつながり、結果的に音声が変化する、という現象が頻繁に発生します。

例) an apple ➝ アナポウッ
     can I    ➝ キャナイ
   find out  ➝ ファインダウト

2. Assimilation(音の同化)
アシミレーション(Assimilation)は、ある音がその前後の音の影響を受け、
その音に近い音になったり、互いに影響し合って新しい音を生み出す現象です。
例えば、/t/, /d/, /s/, /z/の発音の後に「y」(発音記号は/j/)が来ると、
/tʃ/「チュ」、/dʒ/「ヂュ」、/ʃ/「シュ」、/ʒ/「ジュ」のような発音に変化します。

例)meet you ➝ ミーチュー
  could you ➝ クジュー
  miss you  ➝ ミシュー

3. Ruduction(音の脱落)
リダクション(Reduction)は、スペリング上では確かに存在しているにもかかわらず「発音されない音」、あるいは「極めて弱く発音される音」のことを指します。
リダクションが発生するとき、音は完全に消えているわけではなく、実際には発音するための口の形は作るのですが、その状態から空気を解放しないため、結果的に音が聞こえにくくなる、という状態が生まれています。

例) Goo(d) mornin(g)  ➝ グッ モーニン
   convenien(ce) store ➝ コンビニエン ストア
   las(t) time       ➝ ラス タイム

4. Flapping(音のラ行化)
フラッピング(Flapping)は、語中の/t/が、日本語の「ラ行」のように発音される現象です。
この音声変化はアメリカ英語で起きやすい現象で、アメリカ出身の話者とコミュニケーションをするときは、ラ行化の音声変化を習得しておくと、内容の聞き取りやすさが各段に向上します。
TOEICのリスニング問題でも頻出なため、しっかりと習得しておきましょう。
例) water  ➝ ウォラー
   better  ➝ ベラー
   shut up  ➝ シャラップ

英語の音声の法則を知り、習得のためのトレーニングをすることで、
ネイティブ発音の聞き取りが簡単にできるようになります。 

この音声変化をマスターするための方法としては、
自分が発音できるようになることが一番の近道となります。

自分がうまく発音できない領域は、音を聞いても脳がうまく反応せず、
内容以前にどのような音なのかを認識できない、という状況が生まれてしまいます。

この問題を解決するには、TOEICのPART 1と2の英文を使い、リピーティングをするトレーニングがお勧めです。
リピーティングとは、英文スクリプトを見ずに英語音声を聞き、聞いた後に内容をそのまま発音するトレーニングです。

具体的な学習手順を紹介いたします。

≪リピーティング学習法≫
STEP 1.音チェック
PART 1と2の全ての英文がトレーニングの対象となります。
スクリプトを見ずに、英語の音声を聞いて真似して発音します。上手く発音ができなかった箇所にはハイライトを引きましょう。
聞き取れなかった箇所は、どのような音声変化が発生しているかを確認しておくことが大切です。

STEP 2.音読トレーニング(10回)
ハイライトの入った英文がトレーニングの対象となります。
スクリプトを見ながら英語の音声を聞いた後、10回音読します。
ネイティブの発音に含まれている音声変化を上手く再現しましょう。

STEP 3.リピーティング(10回)
ハイライトの入った英文がトレーニングの対象となります。
スクリプトを見ずに発音を聞き、その音を自分の口で再現します。
発音した後、スクリプトを見て上手くできたかどうかを確認しましょう。
細かい冠詞や前置詞も含めて、全て再現できていたらクリアです。

STEP1と2の手順を完了させてしまえば準備が整い、
外出先でもイヤフォンがあればどこでもリピーティングのトレーニングを行うことができます。

「勉強するぞ!」と気負う必要は全くなく、
ただ歩いている時間や電車を待っている時間など、
日常生活に潜んでいる隙間時間を活用するだけで、膨大な学習量を作ることができます!
ぜひトライしてみてくださいね(^-^)



原因3. 意味理解力の不足



IMG_7943.PNG



意味理解とは、聞いた英文の意味を理解するプロセスです。

この力が不足していると、音としてキャッチした文章の意味を理解できない状態となります。

意味理解力を高めるためには、リーディングトレーニングを通じ、
英語を英語の語順のまま理解する思考回路(英語脳)を強化することが重要となります。

リスニング力を上げたいのにリーディングのトレーニングをするの?
なんていう疑問をお持ちの方は多いと思います。

まず、リスニングの大前提ですが、
前述したように、聞いた内容を英語の語順まま理解する力が必要となります。

そこで厄介になってくるのが、リーディング時の「返り読み」という日本人特有の習慣です。

返り読みとは、一言で言うと英文を後ろから読むやり方です。
大抵の英文は、主語を訳したら後ろから英文を訳していくことで、
丁寧な日本語に訳すことができます。
受験勉強などで長文を読む際に、この返り読みを行っていた人は多いのではないでしょうか。

返り読みの致命的なデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

≪返り読みのデメリット≫
1. 理解に時間がかかる
英文を後ろから訳して、日本語にいちいち変換しなければならないため、
内容を理解するのに時間がかかってしまいます。

2. リスニングでは使えない
リスニングの場面では英語の音声が次から次への流れていってしまうため、
返り読みを使って理解することが不可能となります。

リスニング時には内容を理解する瞬発性が不可欠となりますが、
そのためには、この「返り読み」からの脱却が大きなカギとなります。

英語を英語の語順のまま理解する思考回路を習得するためには、
スラッシュリーディングがお勧めです。

スラッシュリーディングとは、英語の語順のまま英文を読み取り、
意味の切れ目だと思うところでスラッシュ( / )を入れながら意味を理解していくトレーニングです。
初めはPART1と2の英文を使って訓練するのがお勧めですが、
慣れてきたらPART 3と4のパッセージも練習題材として活用してみましょう。

≪スラッシュトレーニング学習法≫
1.意味チェック
英文スクリプト内の意味の分からない語彙や文法を探し、意味を調べます。

2.スラッシュリーディング
意味を確認後、スクリプトを英語の語順のまま、意味のかたまりごとにスラッシュを引きながら訳していきましょう。
スラッシュを引く場所に関しては、正解はありませんが、
「前置詞」「接続詞」「不定詞」「関係詞」の前、「長い主語」の後などの箇所で区切ると、英文の意味を捉えやすくなります。
例)My wife was resting / on the couch / when I came home.

3. 音読トレーニング(10回)
英文の意味を把握したら、音読トレーニングに進みましょう。
意味を理解できるペースで英文の音読をしていきます。
音読をすることで、強制的に「返り読み」ができなくなり、
前から英文の内容を理解する習慣が身に付きます。

ここでは基礎レベルの単発形式の学習トレーニングをご紹介しましたが、
目的に応じて「オーバーラッピング」や「シャドーイング」と組み合わせることで、短期間でリスニング力を飛躍的にアップさせることが可能です。

リスニングトレーニングの細かい手順に関しては、また別の記事で紹介させていただきます!(^^)!


終わりに



IMG_7936.PNG



冒頭でもお伝えしたように、リスニングは目的に応じて最適なトレーニングを行うべき領域です。

まずは自分の課題を認識し、その課題を解決するために最適なトレーニングを実行し、継続することが大切です。

具体的なトレーニングの方法に関しては、
以下のレッスンでも説明しています。

音声変化のトレーニングも行っておりますので、
ご興味ありましたらご受講いただけましたら幸いです(^-^)

目的志向を持って、効果的なトレーニングを続け、
リスニング力の劇的アップを目指しましょう!

皆さまの英語学習を応援しています!(^^)!

See you soon!
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す