11 正義

大アルカナの11番目、正義です。

このカードに対応する星座は天秤座になります。

このカードの背後には柱が二つあり、間には垂れ幕があります。これは2女教皇や5法王のカードに見られるように、対立する二つの調和と背後には霊的な力が控えている事を示します。女教皇と法王の、神秘性を元にした道徳を、この正義のカードではより具体的に行使する事を示します。

赤の長衣は燃えるような意志力と高い精神性を表します。

右手にある剣は風のエレメントを表します。言葉、法、知性を意味し、それらを元に判断する事を意味します。

左手の天秤は善悪を計るものです。これにより、情に流されず、適切な判断による裁きをすることを示します。ただし、元々の考え（柱の背後）が霊的なものである以上、血も涙もない判決である事は無いのです。

対応する天秤座は、風のエレメント、活動宮です。知性を用いて誰とでも平等な関係を築くのが得意です。また、活動宮である為自分から積極的に、この平等を作ろうと行動できます。

以上を踏まえもう一度正義を見てください。

そうすると、この人物が、不平等にはちゃんと自己主張も出来るようにも見えてくると思います。

ポジティブな意味としては、公平や平等なものの見方。自分の正当性が認められるような事があります。

ネガティブになると、不公平や不平等、規則の無視。独善的な正義として表れます。

人間は、最初から悪いと思われることは出来ないものです。しかしながら、正義の名の下では残虐な事をしてしまう事があります。何故なら、自分のその行動は、誰かが、何かが保証してくれる「正義」だからです。

本当の正義とは何なのか改めて考えてみてください。

時代とともに、正義の表れ方は変わりますが、本質は変わらないはずです。