人にしかできないことって何やろう。

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ChatGPTの登場で、将来的になくなる可能性のある仕事が話題になってますよね。
ライター、文章校正、カスタマーサポートや単調作業がメインのものなど。
なにかを分析したり処理したりする職種は特に影響を受けやすいようです。

反対にほとんど影響を受けないものは、独創的な発想が求められるアーティストだったり、機械では再現できない技術を用いた職人だったり。

しかしそんななかにあって、私の目から見て、ほとんど影響がないお仕事があります。
それが電話相談です。


テンプル大学で、ちょっと面白い比較調査がありました。

内容は『金融サービス企業の顧客6200人以上を対象にして、新人社員とチャットボットがそれぞれ顧客と画面上で会話し、その売り上げを比較する』というもの。

パソコンの画面越しに新人社員がキーボードでカチャカチャ打ってやり取りするのと、チャットボットが受け答えするだけのもの。
どっちのほうが売り上げを出せるのか?という実験です。

結果はチャットボットが圧勝。
新人社員と比較して4倍の売り上げを記録してしまいました。
ちなみに熟練の社員と比較しても、チャットボットは同等の成績だったようです。

しかしこの話にはまだ続きがあって。
上記の結果は、顧客に対して画面の向こうにいるのがチャットボット、つまりAIだと内緒にしていた場合の結果です。

そこで顧客にその事実を伝えると、売り上げは約80%も低下してしまいました。
全然売れなくなっちゃったんですね。

やっぱりAIから商品をオススメされるのと、人から勧められるのとでは納得感が違う。
それが一番の理由ではないでしょうか。

自分と同じように生活や仕事があって、同じように喜んだり悲しんだりする、人間。
その”人間”から勧められることと、AIから勧められるのとでは、ワケが違う。
私だったらちょっと言い方はよくないですが、「AIになにが分かるんだ。本当に自分と同じ目線で考えているのか」と思っちゃうかもしれない。

つまり能力の上では(この実験では)人はAIに劣っている。
しかし最も重要な説得力は、人にしか持ち得ない。
電話相談もそうではないでしょうか。


一般的な愚痴聞きだってそう。
ChatGPTに自分の話を聞いてもらうのと、生身の人間に聞いてもらうのとでは、やっぱり違うと思います。
たとえ同じセリフを言われたとしても、です。
もちろんセルフカウンセリングとして活用する方々もいますけどね。
個人的にはやっぱり、納得感が違うように思えます。

人間社会はあくまで人間が主体であり、AIはそれを補佐する役割にすぎない。
だからめちゃくちゃ便利で助かることは確かなのだけど、最後の最後、決断するのは人間。
この上下関係は変わらないんじゃないかな、と思います。

だから電話相談はまだまだ伸びしろがありますよ!という、よく分からない宣伝でした(?)
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