ココナラ電話相談をやってみた話⑩

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コラム

こちらは「ココナラ電話相談をやってみた話⑨」の続きになります。
前回の記事はこちら。





ココナラ電話相談をやってみた話
10.ブルーオーシャンへの突入

そのまえに、ちょっとだけ解説。
【よりみち解説】
~レッドオーシャン、ブルーオーシャンとは~

レッドオーシャンとは「競合が沢山いる状態」のことです。

たとえばお祭りの屋台に焼き鳥屋がずらっと並んでいたら、流石に多すぎますよね。

いくらお祭りで売れるからといって同じ屋台が沢山あれば、そのなかで売上を稼ぐのは難しくなります。

つまり、ライバルが多すぎる状態のこと。

ブルーオーシャンは「競合がいない状態」。

焼き鳥屋がずらっと並んでいる横で、ひとつだけかき氷屋があったらどうでしょうか。

おそらく客が殺到するでしょう。

売れている人のマネをすることも大事だけれど、他の人がやっていない"穴場"を見つけることも大事。

焼き鳥屋が人気があるからといって同じ屋台を出すよりは、その逆に目をつけることも大事……というマーケティングの考え方です。

しらんけど。

それからも週に一度くらいのペースで、お電話をいただけるようになってきました。

しかしお客様は皆、初見さんの単発だったので、やっぱり「リピートするほどではないな」と思われていたのだと思います。

ここはもう私の力不足ですね。

相変わらずお客様がお越しになるのは真夜中なので、日によっては睡眠時間が1~2時間ということもありましたが、そもそも電話自体が少ないこともあって、心身は保たれていました。

しかしこのあたりで、なんとなく"頭打ち感"のようなものを覚えていたことも事実です。

今のスタイルをこのまま続けても、ずっとこのままなのではないか。

なにかを変えなければならないのではないか。

実績は雀の涙だし、深夜待機はもうやってるし、他になにかないだろうか?

そんなとき、めずらしく同業の出品者の方が、私にお電話をしてくださいました。

出品者の苦労は出品者にしかわかりません。

相手の方もあまり実績を積めていないようで、ちょっとした苦労話に。

そのなかで「たまに死にたい、つらいといった相談が寄せられて、対応に困っている」という話題がありました。

私のところにそういったお客様が来られたことはなかったのですが、出品者界隈では、たまにある話のようでした。

その出品者さんとはそのあとも楽しくお話させていただき終了したのですが、頭の中でずっとそのことが引っかかっていて。

思えば私は「1分につき100円支払ってでも電話したい」という状況がどういうものか、考えたことがありませんでした。

単に楽しい話をしたいだけのお客様ばかりではないはず。

そんな当たり前のことを見落としていたのでした。

たしかに自分が本当に苦しくて、死んでしまいたい状況で、真夜中だけど、今すぐ誰かと話したい。

そこまでの条件が揃えば、自分だって電話したくなるかもしれない。

電話相談という市場のなかで、一定数の需要があることは確か。

でも「死にたい、苦しい」という話題は、出品者側からすれば、きっと避けたいものだと思いました。

どう対応すればいいのか、相手にどんなふうに声をかけたらいいのかわからない人が多いのではないか。

だから需要として理解はしつつも、避けている出品者が多いのかもしれない。

需要はあるのに競合が少ないという意味では、ブルーオーシャンと呼べる。

しかしそこには、対応が難しいという要素が含まれている。

それでも売れっ子の先輩たちと同じ土俵……真っ赤なレッドオーシャンで勝負するよりは、よほど活路があるように思えたのです。

そこで私は、生きづらさや苦しさを抱えた方へ向けた出品をすることに。

しかし今のままでは知識も経験も不足していることは明らかでした。

生きづらい、苦しいというのはあくまで結果であって、「どうしてそうなったのか」の原因の部分を知る必要があります。

そこで私はそうなってしまう原因と、およそ思いつく可能性を調べ、それに関する本を徹底的に読み漁ることにしました。

参考にした本は以下の範囲。

・うつ病
・双極性障害
・統合失調症
・適応障害
・パーソナリティ障害
・愛着障害
・毒親家庭
・DVやモラハラ彼氏、旦那
・強迫性障害
・パニック障害
・HSP気質
・認知行動療法
・対症療法
・弁証法的行動療法
・インナーチャイルド療法

仕事が終われば図書館に行き、心理学コーナーで役に立ちそうな本は片っ端からお借りしました。

不足だと感じるときはAmazonで評判のいい本を取り寄せたことも。

心理学系の専門書はとても高価なのですが、出し惜しみはしませんでした。

実際に読んでいるうちにわかったことですが、本は二種類の方向に分かれています。

ただ単に病気や、その症状を解説しているだけの本と、原因や解決法・治療法などの「具体的にどうすればいいか」まで記載してある本です。

私は知識よりも、その先の具体的な行動が知りたかったので、できるだけ後者の本を選びました。

仕事が終わってから一応は電話待機しつつ、積み上げた本を読みふけり、重要なところはノートにまとめる。

以前は深夜2時ごろになったら寝ながら待機していましたが、朝方までほとんど眠らず本を読んでいる生活になってしまいました。

今にして思えばムチャクチャなことをしていたなと思いますが、「絶対に諦めない」という意地のようなものでした。

そしてある日、それが功を奏するときが訪れたのでした。

本を読みふける生活を始めて3ヶ月後、ココナラ電話相談を始めて6ヶ月目のことでした。



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