伝統医学の今@WHO

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ナーディなどの話じゃなくて伝統医学の話。

昨日、インド政府AYUSH省(伝統医学・代替医療の機関)から、現在WHOの伝統医学ユニットで働いている先生と久々にお話ししました。
私が博士課程出願の時に推薦状をお願いした先生です。

現在WHOは、医学部を卒業した医者以外に、伝統のヒーラー・治療家を医療システムに含め、認めていくことにより、医療不足の問題を解決するプランを持っており、
その課程として、伝統医学を標準化したりなど、医療として認めていく方向性をとっています。

博士論文について考えるのはまだ早いのですが、やっぱり自分の研究もWHOの方向性に合うものにしたいなと思って電話しました。

「WHOは伝統医学に興味はあるけど、
やっぱりまだまだ特に大きな動きは起こしてない、
やっぱり政治とかも絡んでくるわけだし。

今回のコロナのパンデミックだって、いろんな医学で対処法を探すという可能性だって多分にあったのに、
やっぱり、それは起きなかった。

みんなやっぱり、西洋医学・西洋科学からの視点でしか物事を見れないんだ。
西洋医学の医療システムじゃなければ、それぞれの国に治療システムはあるのに、それをまだまだ見れてないと僕は感じている。

だから、西洋医学以外の医療がメインストリームの中で生きていくには、
まだまだ時間がかかるし、まだまだやっていかないといけないことがいっぱいある。」


世界中にコロナの解決策はあるはずだけど、やはりワクチンが解決策。

疫学者の卵としてw やっぱり今の時点ではワクチンが一番安全かつ有効な手段であることは認めます。ワクチン以外に対処法は何もないとは、伝統医学のドクターとしては言い難いのですが、確実に信頼できる・証明されている・誰にでも有効だということが様々な視点から確実に分析されている、という点では、ワクチンしか今はないと思います。個人個人の臨床だったら、伝統医学でそれぞれに対処してもいいと思うんですが、コロナの予防のような多くの人に関わることは、やっぱりリサーチで有効性を示すのが非常に重要だと思います
伝統医療使ったコロナ治療の研究も今はたくさん出ているのですが、(シッダもアーユルヴェーダも出てます)、今のところは研究デザイン的に信頼できるものがないというか・・・本当に伝統医学を現代科学のスタイルで研究するって難しいなと感じます・・・(私がやろうとしてる研究なんですがな・・・)

伝統医学の声をWHOのような大きなシステムに持っていくのは、本当に難しくて、
例えば、伝統医学の治療家のほとんどはデータを取っていないです。。。そしてインドとかだと偽物のデータを残すことも多い。
経済などの物差しで測れるものもなかったりします(WHOの先生曰く、みんな経済データを見て判断しているけど、それで測れない地域や社会もあるのになんでなんだ!と言っていました)

こういう、今の先進国が使ってるシステムでは測れない世界が大きすぎるんですよね。。。

どうやって測れるようにしていくか、
どうやってこれからのシステムに伝統医学(もとい、伝統)を生き残らせていくか・・・


はあ、道のり長いな、って話でした!
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