”良い商品”だから”売れる”とは限らない!

記事
ビジネス・マーケティング
ほとんどの会社は、「良い商品、良いサービス」を持っていると思います。商品の質が悪くて困ってるとか、今の時代ほとんどないと思うのです。困っているのは、その良い商品、良いサービスをどうやってお客さんに伝えるか?っていうことではないでしょうか。それが「マーケティング」です。

よく「日本の企業はマーケティングが弱い」あるいは「マーケティングが不得意だ」と言われます。なぜでしょう?
日本人は、職人を尊敬する文化を持っています。モノづくりの文化とも言われています。ですので、良い商品、良いサービスを作るのは得意だと思います。けれども、それをどうやって効果的に売るのか?を考える能力が、残念ながら低いと言わざるをえません。
まず「商品ありき」で、その商品をどう売るか?を優先して考えてしまう。
これを「プロダクト・アウト」と言います。それに対して「お客様はどんな商品を求めているのか?」を先にリサーチし、そこから商品開発を始める。これを「マーケット・イン」と言います。

どちらも販売手法として間違いではありません。しかし「プロダクト・アウト」は昭和の時代に代表されるように、まだ”モノ”の種類も数も少なく、「作れば売れる」時代の販売手法でした。
しかし、街じゅうに”モノ”が溢れ、似たような商品が大量に出回っている現代ではどうでしょうか?昔と同じ売り方では、結局価格競争に巻き込まれてしまいます。

そこで必要なのが「マーケット・イン」という手法です。しかし、伝統のある大企業ほど、この手法は簡単ではありません。なぜなら、「商品企画→製造→宣伝→営業→販売」という流れが確立しており、それぞれの部門にたくさんの社員がいるため、なかなかこの流れを動かせないのです。
マーケティングという部署もあったとしても名ばかりで「広告・宣伝部」の人間がほんの少し知識がある程度。

勘違いしている人が多いのですが、高いお金を使ってTVCMをバンバン打つのがマーケティングではありません。
いかにお金をかけずに、しかも企業側から「売り込む」のではなく、お客様の方から「それ売ってください」という仕掛けを作れるか?それこそがマーケティングです。

TVCMも「商品を視聴者に認知させる」という点では、マーケティングの一つの手法です。大切なのはその内容。
繰り返しになりますが「買ってください」という内容ではなく「売ってください」と思わせるシナリオ(仕掛け)が重要なのです。

日本のマーケティングの第一人者である森岡毅氏は著書「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を劇的に変えた、たった1つの考え方」の中で『マーケティングの本質とは「消費者の頭の中を制すること」と述べています。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す