【加工した気持ち】は【嘘】ではない

「ナチュラルに、自然に...」というと

何だかとてもいい事のように聞こえる

「もともとの性質のままだから、ピュア」というようなイメージなんだろうか

まっさらで、ウソをついていないですよ、というような？

自然食品

ナチュラルな美

自然な気持ち

確かに加工品や添加物の多い食物は控えたほうが健康にはいいし

厚化粧や美容整形も、やりすぎは下品

損得考えた上での恋愛や結婚なども、なんか虚しい

でも、私は、自然やナチュラルが常に良いとは思わない

それどころか、何においても加工は不可欠だと思うほうだ

それは、手を加える余地を与えないほど自然が人間を圧倒する特殊な環境（外国）に長年暮らしているからかもしれない

ジャングルのような土地に住んでいた頃

冗談のように大きいゴキブリ、3㎝はあろうアリ、猫サイズのガマガエルに驚いた

ポインセチア（クリスマスに花屋で鉢植えが売られる、あれ）が巨大な木になっていて、人を呑み込むような迫力で、恐ろしかった

太陽光線が強すぎて、夏の間は、朝の10時から午後4時までは外を歩けない

私は直ぐに日光アレルギーになり、その後も長年悩まされている

大自然は、過酷だ

草原と湖のふもとの小さな村に滞在した時

自然と水が豊かで、いかにも素敵な田舎という外見だったのに

農業には向かない土質らしく、村には1日一回、隣接した町からトラックで食料品を運んでいるという事実に唖然とした

大都市から田舎に出ると、手作りのサラミやらジャムやらを売っている屋台を見かけるのだけど

添加物が入っていないことが多く、日本人が食べればまずお腹を下すだろう

そして、地方の人は大抵、中年ともなると、皆太って老けていた

美容に関する情報やモノも少ないし

第一、化粧やオシャレなど、必要性も見せ場も日常に少ない

勿論、これらは極端な例だけど（笑）

でも、人生も40年超えると、わかるのだ

人間には、平等に与えられた特権というものがあること

それは、「自らの意志で手を加え、状況を良くすることができる」ということ

食べ物や住まいなど、ある程度の加工は絶対的に必要なのは誰でもわかる

では、美や精神などは？

「自然なまま、ナチュラルのまま」ではなく、「こうありたい」と、高尚な気持ちで手を加えること

こういった「加工」は、決して「ウソ」や「下品」でないばかりか

ナチュラルよりも高尚で、格上ですらあると思うが、どうだろう？

誰でも40歳を超えたら、手を加えないままで健康や美を保つのはほぼ不可能

健康な食生活、適度な運動、研ぎ澄まされたセンスや自制心が不可欠

思うままに食べ、気のままに過ごしていたら、体も精神も一気に劣化する

内面や生き方も、同じく

私など、生まれ持った性質のままでいたら

短気で自己中、落ち込みやすく、悲観的なまま

余りの生きづらさに本などを読み漁り、思考法や生活習慣を良くするコツを学び

その後の人生を、少しずつ加工（改善）してきたのだ

その結果、小学生の時は毎日悩み、時には泣きながら過ごし

華の20代にも、劣等感やらカッコつけやらで痛い思いばかりしてきたのが

その後、学習するにつれ、感情や生き方のムダやムリを調整し

40を超えた今、人生今が一番楽しく充実していると断言できる

人の気持ちにおいても、例えば「意図的に愛するのは偽善」ではない

愛というものは理性的な行為であって、「自然と湧いてくる」感情ではない

「愛しやすい相手だから愛する」というのでは、夫婦関係や子育ては絶対的に無理

時には自己犠牲や理性や大人度を総決算し

愛せないような時でも、愛し続けることを選び取る...これが本物の愛だろう

だから私は、お見合いが悪いとは思わない

恋愛結婚を支持するけれど、お見合いや婚活も同時に支持する

自ら愛し続けようと決断できる相手でなければ、誰とだって続かないからだ

「自然な気持ち」のままで生きていたら

自分と状況が違う人を理解することは不可能だし

感情では許せない相手を理性で許すことなど、自分自身を開放する上でも不可欠

加工というとどうしてもネガティブに聞こえるので

【プロデュース】としたらいいかもしれない

自分プロデュース力

自分という商品の凄腕プロデューサーになり

自分自身をこれからも良くしていきたいと、私などは思うし

今、生きづらさ、外見、人間関係などに悩む全ての方に

是非とも知っていただきたいモノの見方でもある