※ これまた前編の続き。
♪得意気というのも妙ですが、胸を張って(?)彼に報告しました。
「投稿から半年過ぎたのに、ウンともスンとも言ってこないだろ?」
目を通す価値もなかったのだろうと、筆者はサバサ4バしていました。
その後も執拗に執筆を薦める彼を黙らせるべく、
「じゃあ1回だけ応募して落選したら、納得して引き下がってくれるよな!?」
ごていねいに彼が探してきてくれた数千文字の短いエッセイコンテストが、筆者人生初エントリーとなりました。
公募情報をまとめた月刊誌のとあるページに印を付け、差し出してくれたのを覚えています。
ですがこの時点では知りませんでした。
文筆のコンテストは締切後の審査期間が長く、結果発表が半年から1年先も当たり前だということを。
それから今思い出したのですが、当時はまだ原稿を郵送する応募スタイルが主流で、A4サイズの封筒を郵便局まで持参したかと?
♪これを機に疎遠となり始めた彼との距離感でしたが、それも一期一会?
旧交を温め合えたことだけでも、当時の筆者には大きな元気の素でした。
★ 大きくなあれ
年が明けた2006年の寒い時期、梅田の地下街を徒歩移動中だった記憶が、16年以上経過した今も鮮明です。
ポケットの中の傷だらけのローラ(懐)ならぬガラケーが、着信音を発しました。
当時はようやく液晶画面もカラーとなり、静止画像限定でネットが見られるようになった頃?
「◆◆出版と申します。この度は応募ありがとうございました……」
俄にはなんのことやら思い当たらず、しばらく話を聞いているうちに、
「わざわざ今頃になって電話で落選通知とは、なんともごていねいな……」
ところが話が妙な方向に。
ご応募いただいた作品は残念ながら選ばれませんでしたが、他に何か作品をストックされていませんか?
弊社で他に色々書いてみるお気持ちはお持ちですか?
コンテストを装い高額賞金と書籍化をチラつかせて原稿を募り、投稿者の個人情報をセールスに転用する、社名だけ出版社という存在は知っていました。
(※これは違法行為ではなく、上手な営業スタイルだと捉えています}
しかしながら受話器の向こう側は、そうした企業でないことを確認済。
出先なのであらためてお話させていただきたいと伝え、一旦通話を終了。
???……
♪たとえば音楽のコンテストでも、落選した応募者がメジャーデビューから、一気にトップへと駆け上がるケースは少なくありません。
「とりあえずこの話に結論が出たなら、彼に報告しておくかな」
まだココナラを始めとする、同じようなサイトなど存在しなかった頃。
なにより筆者自身、モノを綴ってお金を頂戴しようなどとは、欠片も頭に無かった頃。
結局かなりの期間、彼とは音信不通状態でした。
このことを筆者はその後、生涯後悔することに。
★ 彼と偶然遭遇したこの場所も ついに今年中には 区画整理で消失とか
時は2006年。
筆者は自店を閉店から、どうにか自己破産だけは回避すべく、債務整理との長き挌闘の入口に立たされていました。
( ; ^o^ ) 悲壮感漂う話ではありませんのでご安心を。
- TO BE COTINUED -
或 頁生(ある ぺじお)
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