名付け親のエピソード(№725)

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占い
昔、私の姓名判断の師匠から、
その姓名判断の法を悉く伝授された頃、
そこで名付け親の役を担う事になりました。

赤ちゃんの名付けをしていたという事です。

このような名付け親の役を
私以外にも何人もの姓名判断師が
担っていました。

名付け親の仕事の流れを説明すると
鑑定客から赤ちゃんの名付け依頼がくる。

名付け親としての姓名判断師に依頼が届く、
その姓名判断師が赤ちゃんの名前を考え、師匠にチェック依頼。

師匠がチェックし、師匠の許可が下りれば、
その名前が正式に鑑定客に送られる。

この流れです。

名付けの姓名判断師は、大吉の赤ちゃんの名前を考え、
師匠のチェックを受けるわけです。

この事は、精神的に負担を軽減します。

やはり、名前の運勢の影響を一番知る姓名判断師にとり、
赤ちゃんの名付けはプレッシャーがかかります。

人ひとりの人生を左右するわけですから、
計算間違い等もっての外です。

師匠のチェックは、二重チェックにもなるわけです。

だから、師匠のチェックは良いシステムだと思っていました。

しかし、実はこの師匠のチェックが大変なのでした。

何せ、なかなか提出した名前に
師匠はOKを出してくれないのですから。

師匠に名前のチェックを依頼し、
その名前の不許可の返信が来、
また、新たに名前を考え、
師匠に名前のチェックを依頼し、
また、その名前の不許可の返信が来、
さらにまた、新たに名前を考え、
師匠に名前のチェックを依頼し、
・・・
これの繰り返し
周知の通り、出生届には期限があります。

そんな悠長に名前を作っていられません。

期限をオーバーして、お客さんに迷惑をかけるわけいきません。

そんなこんなで、
責任を全う出来ないと思った名付けの姓名判断師が、
どんどん辞めていきました。

それで、私はどうしたか。

こうなれば数で勝負です。

可能な限り沢山の大吉名を作り、
師匠に名前を提出。

その中の一つぐらいにOKが出て、
なんとかお役の任を果たしました。

しかし、数で勝負ですから
一つの依頼だけで、
膨大な労力を要しました。

師匠がOKを出さない理由は、
計算間違い等はありません。

一応、名付け親を任される姓名判断師です。

計算等で間違える事は無いのです。

師匠がOKを出さない理由は、
主に、「大吉の名前のような感じがしない」
これでした。

名前の印象でした。
名前の印象は、感性です。

それ故、難しい。

ある時、また赤ちゃんの名付け依頼が来た時、
瞬時に名前が閃きました。

良い感じの名前で、
計算上も勿論バッチリです。

この名前は自信を持って師匠に提出。

しかし、これもまたいつものように不許可の返信。

さすがに頭に来た私は、
直接文句を言いました。

「この名前のどこが悪いのですか?」

師匠からの返答は、

「この名前を紙に書き、壁に貼って遠くから見ればわかる」

実際、その通りにしましたが、
私には???
その後、私は師匠が作る名前を
沢山見るにつれ、
師匠が作りそうな名前の感じが
わかるようになりました。

それから、赤ちゃんの名付け依頼が来ると
師匠が作りそうな名前を作り、
師匠に提出しました。

それ以降、常にOKが出るようになりました。

結局、師匠の好みに合うかというのが
結論だったのでした。

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