相手を観察する人の心理

心理学を学び出すと、今まで疑問だったことを分析してみたくなります。

分析してみると「そうだったのか！」と腑に落ち、気にならなくなることも。

そのひとつが、[じーっと特定の人物を見て、その相手と目があった途端に視線をそらす人]の心理。

恋愛感情があり見つめてしまう場合は、これは何とも可愛くキュンとなる現象ですね。

私にも、目を細めて眺める遠い過去にそのようなことがありました。

好きが溢れて、ずっと見ていたくて、ほわ～んとなっている時に思わず視線が合い、ドキン！となってフイってしてしまう。

可愛い＾＾

ところがそんな初々しい可憐な少女も、年を重ねると図々しくなります。

視線が合っても〝ラッキー♪〟とばかりに、視線を合わせたまま、(わざと)照れた感じでスマイル。

いやぁ、女性って怖い怖い(笑)

話を戻しましょう。

恋愛感情が湧くような関係性でなく、じっと相手を見つめる人。

同性異性、関係ありません。

おや？見られているな…とその人に視線を動かすと、何か言うでもなく視線を外す。

いったい何を考えて見ていたのか。

なぜ視線をそらすのか。

見られた方はモヤモヤします。

この行動に隠されている心理とは？

まず、このような行動は「無意識」によると言えます。

つまり、自分で意識した行動ではない。

ちょっとややこしいのですが、相手のことはしっかり意識しています。興味も有ります。なので視線が行くのですが、無意識なので気付かれるほどの時間つい見てしまいます。

視線が合い、ハッとして思わず視線を外してしまう。

そして、見るというよりも「観察」をしています。

これは俗にいう「街中で人間観察するのが好き」とは若干違います。

知人である相手の動き表情から、その相手の何かを読みとろうとする心理が働いています。

その何かは、その人にしか分かりません。

「観察」をしているので表情はなく、一見すると冷酷な表情にも見えます。

目をそらすときの素早さから、焦りも伺えます。

その奥には何らかの相手に悟られたくない感情があるので、なぜ見ていたのかを相手に伝えることはしません。

視線をそらすことは、感情を悟られたくない気持ちの表れでもあります。

相手に悟られたくない感情とは何でしょう？

一概に「こうだ！」と断言は出来ませんが、私が経験した状況・相手との関係性、同じ経験をした友人の話から、次のいずれかの心理が垣間見れると推測できます。

・観察しながら、自分と相手を比較している。

・自分の抱える劣等感をコントロール、もしくは払拭したい。

・対象相手にある「自分には無い面」が理解できず恐れに近いものを感じているので、解明したい。

観察という行動の動機づけは、「興味・好奇心」です。

これは、何でもそうですね。

虫や植物の観察も、興味や好奇心からのものです。

恋をして心奪われてしまった人への観察も同じく。

観察するということは、「しっかり詳しく」対象を知ろうとしている表れです。

いずれにせよ自我(エゴ)からくる行動なので、バツが悪くなり思わず目をそらしてしまいます。

劣等感を抱いている場合は、よくよく掘り下げてみると、観察相手に対してではなく、育った過程で生まれたものかも知れません。

また、「目が合った瞬間に視線を外す方法を選ぶ」ということに焦点をあてると、コミュニケーションにおいて不得意である可能性もあります。

もしも、自分がこのように無意識に知人を観察してしまい、その人と目が合ってしまったら、視線を外さずに少し微笑みましょう。

幾分か印象は和らぎます。

その後に誉め言葉(例えば髪型を褒めるなど)を付け加えると、「あぁ、好意的に見てくれてたのだな。」という気持ちになってくれるかも知れません。

しかし、人間は他者から観察されるのを好みません。

マゾ気質の場合やナルシストの場合は例外もありますが、大抵の人は不快感や不安を覚えます。

なので、じーっと他人を観察してしまう人は、その癖を改めることをお勧めします。

そして、なぜ自分はその人を観察してしまうのか、その人の何に引っかかっているのかを丁寧に自己問答してみると、その奥に抱えている不安問題を見つけ出せるかも知れません。

その問題にたどり着き解決できれば、生きる上で楽になる場合もあります。

逆に、観察され目をそらされてしまった場合。

その行動は相手の心理問題であり、自分に問題があるわけではない…と気にせずに過ごすことをご提案します。(アドラー心理学の教えです)

実は夫がこのような行動をたまにします。

ずっと不思議で、嫌で、気になっていました。

尋ねても「別に何でもない。」と言うだけ。

今度、同じ行動をされた場合は、優しく「どうしたの？」と尋ねようと思っています。優しく包み込むように。

何らかの不安を話してくれるかも知れません。

さぁ、ドーンとかかってこい！！