腫脹・浮腫・水腫

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学び
腫脹、浮腫、水腫について、それぞれの状態を理解して臨床をすると治療成績が向上すると思います。これらの状態は異なる病態を持ち、異なる対処方法が必要です。そのため、正確な評価と治療が必要です。


腫脹:腫れているもの全般
浮腫:関節外が腫れている状態→対処方法は圧迫・挙上
圧迫により余分な水分を近位へ移動させ、血管内への吸収を促します。
また、筋収縮は静脈環流を改善し、浮腫の軽減に有効とされています。
水腫:関節内が腫れている状態→対処方法は医師による穿刺、吸収を待つ
水腫は滑膜からの吸収ができないため、圧迫等を行なっても吸収を促すことができません。理学療法士として、できることが少ないため、あまりにも多量の場合は医師とコミュニケーションをとる必要があります。


浮腫と水腫の見極め方

では、どうやって浮腫と水腫を見極めたら良いのでしょうか。
ひとつは、触診で圧迫した時に柔らかいか、硬いかです。
浮腫は表層に柔らかさを感じます。一方、水腫は深層に硬さを感じることができます。触診をしてみて、どちらなのか判断しましょう。また臨床では浮腫と水腫が混在している場合もありますので注意が必要です。
もうひとつは、圧迫や挙上を行った際に治療効果があるかを評価します。浮腫であれば、実施前後に周径が変化するはずですし、患者さんは患部が軽くなったと感じることも多いです。一方、水腫であれば圧迫では除去出来ませんので、周径を評価しても変化はないはずです。

このようにして、同じ「腫れ」でも対処方法が異なるため、適切に評価・治療ができると治療成績の向上に繋がると思います。


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