新社会人へのメッセージ

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ビジネス・マーケティング
感染防止のため、昨年に引き続き今年も新卒新入社員の研修は、在宅オンラインが多かったのではないでしょうか。夏を迎えていよいよ実務かな。私は人事部時代に長く採用・教育担当をしていたので、新入社員研修には特別な思い入れがあります。毎年冒頭にこんなことを話していました。「学生と社会人の一番の違いは何だと思いますか?・・・(無反応)・・・それは、学生はお金を払う、社会人はお金をもらう、ということです」。あたり前ですね。

学生は授業料を払い(しかも多くは親が)、社会人は給料をもらう。ここには大きな意味があります。学生は自分がお客さんで、価値を提供してもらう側。それに対し、社会人は自分がお客さん(他者)に価値を提供する側。その提供価値の対価が給料というわけです。真逆ですね。この意識転換がとても大切。なんとなく「学校→会社」と、なし崩し的に流れてしまう。まずはこのギアチェンジを徹底しました。

しばらくしてから、さらに質問します。「人は何のために働くのだと思いますか?」。これに正解はないので、自由に発言してもらいます。すると次の二つの回答がほとんどです。「経済的収入を得ることで生活を豊かにするため」、「仕事を通じて自己成長・自己実現するため」。新社会人の回答は、どの企業でも概ね同じだと聞きました。

では中堅社員に聞いたらどうでしょう? もう一つありますね。そうです。「他者(仲間・組織・お客様・世の中)の役に立ち、貢献すること」です。他者に価値提供した対価が給料、という冒頭のコンセプトそのもので、「貢献→収入→自己成長・・・→さらに高い貢献」というサイクル。貢献実感と成長実感が大切です。

この原理は新人でもベテランでも同じだと私は思います。これがピンとこない新社会人は、貢献を収入のための手段だと考えてしまう。手段ではなく目的です。その結果が収入であり、自己成長なのです。きれい事に聞こえますが、これが原則です。しかし最初から華々しい成果を上げて大きく貢献することは無理。「まずは目の前にある役割をしっかりこなして、小さな貢献をやり切りましょう」。そんなメッセージを発信していました。この思いは今も変わっていません。だから周囲にも「貢献実感+成長実感→Happy」と言い続けています。そのために必要なのが、「感度、学び、PDCA」。あらためて意識したいですね。

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