今日はさすがに上げ一服となるのか！？ 日々是相場－朝刊－

日々是相場－朝刊－2021年1月15日（金）

ＮＹダウ　　　　30,991.52 ▼ 68.95

ＮＡＳＤＡＱ　　13,112.63 ▼ 16.31

ＣＭＥ（シカゴ市場）日経平均先物終値　28,835 円 △ 25 円

ＮＹ為替 　　　　　103.78 円

日経平均　　28,698.26 円 △ 241.67 円

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☆　米国市場　☆

経済対策期待も雇用情勢の悪化懸念などで売られる

　朝方発表された新規失業保険申請件数が予想を大きく上回ったが追加経済対策の発表が期待されて買われ堅調な始まりだった。ただ、買い戻し一巡後は徐々に手仕舞い売りに押される形で結局指数は軟調となった。前日に買われたハイテク銘柄などが冴えない展開となるなどいったん利益を確保しておくというような形となった。

　経済対策が発表され、ＦＲＢ（連邦準備制度理事会）も低金利政策の継続を示しているが、材料出尽くし感などもあって調整となるのではないかと思う。景気回復、業績回復は期待されるもののある程度織り込まれたということもあり、決算発表が本格化する前に利益を確保しておくということになりそうだ。

　個別にはコカ・コーラやマクドナルド、ナイキ、ディズニーといった消費関連銘柄に安いものが目立ち、ネットフリックスやツイッター、フェイスブックなどハイテク銘柄も軟調だった。一方、インテルが引き続き高く、シェブロンやボーイングなど景気敏感株も高いものがみられた。ゴールドマン・サックスやＪＰモルガン・チェースも堅調だった。

☆　本日の相場　☆

　昨日の日本市場は米国株がまちまちとなったことや前日の大幅高の反動から売り先行となった。ただ、寄り付きの売りが一巡となるとすかさず買われて堅調な地合いが続き、昨日と同じように上値を買い上がる動きもあって一時大幅高となった。後場も一段高となったのだが、さすがに29,000円を意識すると手仕舞い売りを急ぐ動きで大きく上げ幅を縮小、堅調ながらも上値の重い展開となった。

　米国株が冴えない展開となったこともあり、本日の日本市場は冴えない展開となりそうだ。ここのところ特に理由のないなかで買われているということでもあり、売り方としてはいつまとまった買いが入るのか警戒することになりそうだ。逆に買い方としては売り急ぐということでもないのだろうから、買いが入らないということがはっきりとするまでは手仕舞い売りに押されながらも売り急ぐことはないということなのだろう。逆に手仕舞い売りが嵩むようで買いが入らないと一気に調整となるのだろう。

　28,000円の攻防かと思ったが、とんでもなく高くなる場面もあり、逆に29,000円を試す動きとなった。昨日も29,000円を意識したところから急激に手仕舞い売りに押される場面もあり、上値は29,000円がめどとなりそうだ。下値は28,500円というよりは目先的にも28,000円程度までみておいた方がいいと思う。

☆　本日の注目点　☆

対外・対内証券売買契約（週間、財務省、８：50）

３カ月物国庫短期証券の入札（財務省、10：20）

11月の第３次産業活動指数（経産省、13：30）

12月の投信概況（15：00）

12月の中国70都市の新築住宅価格動向（10：30）

韓国中銀の金融通貨委員会の結果発表

11月のユーロ圏貿易収支（19：00）

１月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数（22：30）

12月の米小売売上高（22：30）

12月の米卸売物価指数（ＰＰＩ、22：30）

12月の米鉱工業生産設備稼働率（23：15）

１月の米消費者態度指数（速報値、ミシガン大調べ、16日０：00）

11月の米企業在庫（16日０：00）

10～12月期決算＝ＪＰモルガンチェース、シティグループ、ウェルズファーゴ

☆　銘柄ニュース　☆

さすがに上げ一服となるか

マクセルホールディングス（6810） 1,349　▼ 35

　ＡＴＭ生産を手掛ける日立とオムロンの合弁会社と非接触技術などの共同開発を始めると発表した。マクセルＨＤの持つハード部品と日立オムロンのソフトウエア技術を組み合わせるなどして３つの開発プロジェクトを進める。

日本電気（6701） 5,800　▼ 50

　生体認証と個人ＩＤを連携させてオフィスビルや商業施設の入退室管理や決済などに利用できるサービスの提供を始めると発表した。非接触で迅速な本人確認や店舗利用時の手ぶら決済などが可能になる。

花王（4452） 7,873　△ 140

　使用済み紙おむつのリサイクルに向けた実証実験を始めると発表した。独自の技術で紙おむつを炭素素材に変え、活性炭など別の用途で再利用を目指す。

日本郵船（9101） 2,640　▼ 67

　日本製自動車の海外輸送の一部ルートを船と比べて二酸化炭素（ＣＯ２）の排出が少ない鉄道に切り替えると新聞で報じられた。中国大陸を横断する列車を使い欧州地域に車を運ぶ。

富士通（6702） 16,020　△ 130 、　山陽百貨店（8257） 2,061　△ 400

　病院内のコンビニエンスストアを手掛ける企業が運営する店舗で生体認証技術を活用したレジ無し店舗の実証実験を始めると発表した。利用客は利用客はアプリをスマートフォンにダウンロードし、クレジットカード情報を入力して登録、ＱＲコードをかざして入店すると商品を手にしてそのまま店舗を後にすることができる。

ＪＰホールディングス（2749） 282　△ 2 、　学研ホールディングス（9470） 1,662　△ 13

　保育事業などで資本業務提携すると発表した。協業により教育サービスなどの開発を進め、子育て支援・幼児教育事業のさらなる成長を目指す。

☆　本日の銘柄　☆

本日の投資戦略

昨日も特に理由のないなかで買われるという展開になった。まとまった買いがみられると一気に「動いた方につく」ということになるのだろう。後場には高値から急落するような場面もあり、これもまた「動いた方につく」という流れなのだと思う。

米国でも決算発表が始まるが、やはり注目されるのは新型コロナウイルスの影響ということになりそうだ。ここまで好調でも足元の感染拡大の影響を懸念する動きも出てきそうで、さすがに買われすぎているものから売られるということもありそうだ。

ファーストリテイリング（9983）の決算発表があったが、特に業績で買われているということでもないので、反応は限られそうだ。ただ、業績面からみて買われ過ぎ感が強いことから、こうした決算をきっかけに売られるものも出て来るのではないかと思う。引き続き、明治ＨＤ（2269）など食品株に注目だろう。Ｒａｋｕｍｏ（4060）のような底入れ感が出てきた新規上場銘柄の反発も注目される。

ｒａｋｕｍｏ（4060）はようやく25日移動平均線を抜けてきて、25日移動平均線のサポートを確認して戻りが期待されるところだ。ここからさらに上昇するようであれば、底入れ確認となるのだろう。