脳の仕組みからみた知覚の4つの特徴

記事
コラム
『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」』を読了。
価値ある仕事をするにはどうしたらいいのか?生産性を高めるにはどうしたらいいのか?をわかりやすく教えてくれるナイスな本でした。
中でも個人的に面白かったのは、情報を分析する上での筆者の視点です。筆者は「分析」とは「比較すること」といいます。
つまり
情報を分析することは数値の差や変化、割合を複数の視点から比較することだとしています。なるほどなぁ〜って感じですよね。
また、
本の中には分析を比較の視点で設計するのがなぜ効果的なのかを脳神経系の特徴から解説していて面白かったのでメモ。
▼こんなことを知りたい人向け
脳の仕組みからみた
・インプットの特徴
・認識の特徴
・理解の特徴
・記憶の特徴

①脳の仕組みからみたインプットの特徴
情報をインプットする時の特徴の1つが、【一定のレベルを超えた情報しか感じられない】というものです。
人間には存在しているのに認識できない情報があります。これは脳神経がある一定レベルのインプットがないと活動しないからです。
たとえば
匂いの強さが1から10まであるとき、確かに匂いは1から10まであるにもかかわらず、人間には5の強さからしか認識することができません。
つまり
人間の脳には「入力の意味をもちえるライン」が存在するということです。情報がどこから意味があるものになるかを意識することが必要そうですねぇ
②脳の仕組みからみた認識の特徴
2つ目の特徴は、脳は【なだらかな違い】を認識することが苦手ということ。
どうやら脳は異質な差分を強調して情報処理するように進化してきたようです。
毎日一緒にいる子供の成長よりも、久しぶりに会う子供の成長の方がわかりやすい感覚でしょうか。
なので
たとえば子供の成長や成果などの変化を捉えたい時には、過去と対比をして違いを明確にするのが良さそうです。ちょっとずつ変化するものは、違いを大きく見せてあげると認識しやすそう。
③脳の仕組みからみた理解の特徴
3つ目の特徴は、脳神経の働きから見ると【理解することは情報をつなぐこと】です。
たとえば
「それってこういう意味だったんだ〜」
「これはこういうことか」
と何かを理解するということは、過去の情報と経験や学習によって得られた新しい情報同士が結びつくということです。
相手に新しいことを理解してもらうのに『たとえ話』が役に立つのもこの特徴のよるものなのかもしれないですねぇ。たとえ話を使うことが既知の情報と新しい情報を結びつける手助けになっているのかもしれません。
④脳の仕組みからみた記憶の特徴
4つ目の特徴が、【情報を何度もつながると覚えられる】ということです。
これはヘッブという人が提唱したことから「ヘッブ則」と呼ばれるもので、何度も情報の繋がりを思い出させる「なるほど!」という場面を繰り返すと、その情報を忘れなくなります。
たとえば
英語を学ぶときに、単語帳の単語だけを見て覚えるよりも、さまざまな場面である単語が同じ意味で使われていることがわかると覚えられるような感じ。
注意が必要なのは、情報単体ではなく『情報の繋がりを思い出すこと』
きちんと意味のあることを相手に覚えてもらうなら、「〇〇と△△には関係がある」という『理解の経験』を繰り返さなければならないのです。
▼まとめ
知覚の4つの特徴
①一定のレベルを超えた情報しか感じられない
②なだらかな違いを認識することが苦手
③理解することは情報をつなぐこと
④情報を何度もつながると覚えられる
でした!
脳神経レベルで相手に伝わりやすい伝え方を考える際に参考にしていただけるとよろしいのではないでしょうか。
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