優しいお兄ちゃんと 病弱な弟と

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コラム
少し前のお話ですが
とある ご家庭の物語です。
優しい兄と障害をもっている弟がいました。 
両親の生活は弟を中心に動いていきます 。
兄は 病弱な弟の事を思い 手のかからない子になります。 
そして 両親は安心して 弟の面倒をみます。
兄は ヤキモチを妬く気持ちを抑えながら 
自分の満たされない心を補っていきます。
せめてもの楽しみが お笑いのテレビ番組を見る事でした。
そこに 依存していきます。
自分の満たされない気持ちを紛らわせる 唯一の方法 だからです。
そんな ある日 弟が 兄の好きなテレビ番組を変えてしまいます。
兄は 大好きなお母さんを取られている事に我慢を重ねてきて
何とか 気持ちを保っているのがテレビだったにも関わらず 
テレビまでも 奪われる事となり いつもは優しいお兄ちゃんも譲りません。
  そして 弟は泣いてしまいます。
  この時 両親は お兄ちゃんに対して
『いつもお兄ちゃんがテレビ見ているんだから 弟に見せてあげなさい』 と言います。 
この時に兄のこれまでの全てが音を立て雪崩のように崩れ去っていきます。 
それがこの兄にとってぶつけようのない心が破壊された瞬間となりました。 
 周りから見ると 障害のある弟とのチャンネル争いで 兄が切れた という
 レッテルが貼られます。
 もし暴力などで 怪我でもして ニュースになれば キレやすい若者 
 みたいな見出しになる事でしょう。
 このような 兄弟は 全国に 相当な数がいます。
 この お兄ちゃんの気持ちは 客観的に捉えないと 全く見えてきません。
 この お兄ちゃんが この瞬間を我慢したとしても
人を信頼できなくなり 自尊心を失ったり 
愛と言うものを学ばずに生きていく事に
 なるのかもしれません。
 職場や学校にも 馴染めなくなることも
 多くなります。
 このような 事例は とても多いのですが
 この両親は
 『あんなに優しかったお兄ちゃんが 何で怒ったんだろう?』という程度で
 そんな事実は 忘れ去ります。
 親にとっては ただ テレビを見せてあげなさい。と言っただけですから
 気づけるはずもありません。
 子供の優しさに 甘え お兄ちゃんの心を 見てあげられなかった親の罪は
 とても 大きいのです。
 いつしかもし 立ち上がれなくなっても
 その立ち上がれなくなった 原因を このお兄ちゃんは 誰にも話せません。
 1つの実例から お話し いたしましたが
 このような 事は 多く存在します。
 子供が 何に 怯え 何に 囚われているのか
 そこに 気付かない限り 本当の強い心は 育ちません。
 例えば 月に1度でも ほんの1~2時間でも
 お母さんを ひとり占めできる時間をつくってあげていれば
 このお兄ちゃんの 心は 違ったのかもしれません。
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