小論文のコツ 〜2023文系・総合系学生向け〜

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学び
受験生の皆様、お疲れ様です。
小論文で他の受験生と差をつけたい人向けに、テクニック・文系向け編をご紹介します。

・オリジナリティを出す
・得意分野を作っておく
・キラーフレーズを用意しておく

これは私が受験生時代に勝手に習得していたものですが、小論文の担当者も塾も無い田舎の公立高校出身の筆者が結果的に慶應SFCと広島大学総合科学部に合格できました。
上記の3つは「絶対の正解がない」と言われる小論文だからこそ備えておくべきスキルだと思っています。

さて、詳しく解説していきます。

オリジナリティ、得意分野、キラーフレーズ。
この3点は単体ではなく複合的に利用します。

思考力のある学生を求めるという方針から、今やあらゆる学部で小論文が入試に採用されています。その始まりとして、総合○○学部などでの導入が顕著でした。
総合系の学部は25〜30年前に新設ブームがありました。それまで学部で縦割りされていた学問を、横断的に学ぶことで社会問題を多角的に見つめる力を育み、課題解決を図ろうとする学問です。

なにしろ社会は経済・経営・政治・環境・まちづくり・ものづくり・IT・地域コミュニティなど多くの要素が絡み合って成り立っています。何かを軽視したらうまく回らなくなるのです。私はこれを総合系の学部入試で「多角的な視点の重要性」というフレーズで表現しました。私なりのキラーフレーズです。
もちろん、縦割りの学部系統を持つ大学においても、この考え方が邪険にされるようなところは挙げる方が難しいでしょう。

では、これを受験用の小論文に落とし込む方法を考えます。
ここで挙げた要素すべてを述べようとすると、話題がとっ散らかった内容の薄い文章になります。

そこで、受験生は数ある課題の中から論点を絞りながら、得意分野での論述に持ち込みつつ独自の解答を示すのです。

タイムリーな例を挙げてみます。東欧の国際情勢についてであれば
・「地政学」×「他国の政治的介入」
・「EU/NATOの制裁」×「ロシアの天然ガス資源」
・「宗教の違い」×「言語学」
・「難民の発生」×「日本の難民に対する政策」
・「国際情勢」×「学校教育」
・「市街地の戦闘」×「文化財の保護」
など、いくらでも組み合わせられます。
総合系に限らず、法律、政治、国際、文学、言語、教育、文化……。文系だと話をいくらでも広げられるでしょう。

このように一つの事象を様々な観点から見つめる組み合わせは膨大にあり、自然と受験生独自の視点が入ってきます。つまりオリジナリティを確保できるということです。

東欧情勢ほどシビアで刻一刻と状況が動く問題が入試に用いられる可能性は低いと思いますが、設問によっては例として挙げることも可能でしょう。
受験する大学・学部のアドミッションポリシー(入学者受け入れの指針)を読み、それに沿った学生であることを意識して考えを述べるのです。ここが、キラーフレーズに関わってきます。
先端を行く学生が欲しい大学には「常に自身をアップデートする」という心構えを示したり、論理的思考を育みたい大学にはデータを用いた論述も有効でしょう。
設問がどのような形であれ、大学側の心を射抜くフレーズやスタンスを示していれば「この学生に学んで欲しいな」と思わせる可能性は上がります。

 いずれにしても、正しい知識新しい研究などを踏まえていなければ書けない問題です。むしろ、中途半端な知識やネット上での噂などを元に書くのは、フェイクニュースが溢れる現代において悪手です。

 自分の専攻したい興味分野のトップニュースは、一次資料を多く扱う官公庁や世界的機関のまとめた報告書などに目を通すことで知識の引き出しを埋めておきましょう。これができると、興味分野が得意分野にランクアップします。
どのような資料も、スキマ時間にネットで見られるものがほとんどです。受験勉強の休憩中に各省庁のHPなどを覗いてみることをおすすめします。


※ここまで、説明のためにあくまで現在多くの人が関心を持っているであろう国際問題を例に挙げました。問題の長期化を望む意図は全くありません。ご承知おきください。
この戦闘が早期に解決することを祈っています。
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