デッドストックはゴミ

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IT・テクノロジー
昔を思い出しながら、ブログを書いていると当時の様々な事を思いだします。
以前に少し触れましたが、長く自動車部品管理をしていました。
1980年代から2000年全般の頃の話なので、昔話です。でも基本的な事は当時とあまり変わっていないような気がしますので、ジジイの戯言として下さい。
1990年全般に突然、数千万円もする汎用コンピュータを導入する事になり、それで紙媒体からデータへ、ネットワークを介しての受発注などを突然行う事が知らされて、間もなく導入。コンピュータの「コ」の字も知らない自分を含めた数名がかたちだけの講習会に行って、いざ稼働。連日問題の連続で何がどうなっているかも皆目見当がつかない日々。外部の人の助けを借りて何とか一日が終了するといった具合でした。
以前から使用していたコンピュータからの代替えでしたが、全く格が違う代物。全てが本格的というか、「これがコンピュータと言うものが。」と当時思ったものでした。
導入のドタバタも収まりかけたある日。現在ある一億近い在庫の内容を解析しようという事になり、メーカーの持っているデータや、先行して導入していた事業所から、分析データを頂き、照合してみると。なんと三割強がデッドストックのランクに入るという驚きの結果でした。
在庫品は売れて利益が出て初めて在庫の意味があります。売れる商品が多ければ多いほど、利益が出るわけです。しかし、仕入ても売れなければ「死蔵品」つまり「デッドストック」となります。
三割強がデッドストックとなれば、在庫の棚に乗っているのは、高いお金で昔かったゴミがいっぱいあるという事です。ですから全く当時は儲かりませんでした。
経理側としては。「在庫金額+仕入金額」で計算をしていましたので、利益が少なければ、仕入の金額も制限される訳です。簡単に言えば少ない在庫で利益を上げろと言う事です。
在庫の中で利益を上げられるのは六割程度。在庫スペースも限られているので仕入れる物の限られる。利益が上がらなければ、仕入も制限させるという、八方ふさがりの状態をどの様に解決して行くか。思案して、デッドストックのうち約一割の廃棄の申請を経理を含む上層部に出しましが、却下。経理の言い分ではデッドストックでも会社の資産だというです。お金を扱う部門としてはごもっとなお話ですが、営業からすると全くのナンセンスな話です。
そうして、次のような作戦に出る事にしました。まず、デッドストック品を一か月分の利益から相殺して、廃棄するという事にしました。(経理側としてはあくまで「在庫金額+仕入金額」という金額の捉え方で、細々とした数量までは関知していなかったのも助かりましたが。)その分確実に利益の上がる商品を多く買うという作戦です。昨年と同等の利益率であれば、経理から怪しまれずに、在庫の入れ替えが完了するという計画です。
そして、三割強のデッドストックは一割程度になり、機会損失の軽減。利益向上が数字上で出て来ていました。
しかし、実際にはデッドストックの在庫が減っているので、利益としては上がっていない数字結果となります。その年の決算の利益は昨年同等でした。(その前の前任者の時の利益率の低さにも助かりましがが)
しかし、二年目になると、在庫の内容が向上しているので、昨年はデッドストックと目減りしていた利益減がないのです。
そうすると、目を見張る利益増となりました。その年の決算の記憶ではの最高の売り上げと利益率でした。そしてデッドストックで廃棄した一千万近い在庫金額を差し引いても、最高利益だった記憶があります。
そして、デッドストック品は産廃処分済みでしたので、経理に当方から提出したのは、処分品の一覧表とデータだけでした。「在庫処分も税金がかかるんだぞ。」とひとこと言われましたが、
この作戦が成功したのは、発注品の精度をあげ,機会損失を少なくして、利益を上げる努力と並行して行った事を付け加えておきます。デッドストックと言えども、会社の財産に違いありませんから、それなりの手続きが必要ですから。
まあ、昔の武勇伝のような話になりましたが、私が言いたかったのは「利益の生まない在庫商品はゴミと同等だ」ということです。
在庫すると必ず「デッドストック」は出ます。それをどの様にどの時期に処分するかにいつも考えて行動しないと、あっという間に「ゴミ屋敷」となる事を思い知らされた日々でしたね。
「利益を出さない在庫品は」ゴミです。営業の観点からは・・・・




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