【コーチング】なぜ企業とコーチングの相性がよくないのか

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ビジネス・マーケティング
世間には「ビジネスコーチング」と呼ばれるものがあって、主に企業の人材育成のために行われていたりします。

実は、ビジネスコーチングには大きな問題を抱えています。
それは、コーチングといういわば「人の根底にある価値観」などを引き出す手法を通して、「企業のために自分のやりたいこと」等を第一優先として社員を育成してしまっているからです。
つまり何を言っているかというと、「自分の本当の価値観・やりたいこと」を引き出させておいて、それらを他者である企業の利益に強引に結びつけてしまっているということです。
これで何が起こるかというと、社員の「社畜化」です。
企業の利益のために、これがやりたいと「思わされている」状態とも言えます。

コーチングの原理上、ビジネスコーチングは「企業の奴隷」作りとなってしまうということです。
そこから抜け出す方法としては、「企業のゴール」と「社員個人のゴール」の両方に共通する「更なる上のゴール」設定をする必要があります。
ただしこれはあまりにも抽象的すぎる領域に入ってくるため、一人ひとりの社員に対して行うコーチングの難易度はかなり高いものといえるでしょう。
コーチングを受ける社員(元々みずから望んでコーチングを受けようとしていた人ではない)自体がどれほどの覚悟をもってコーチングで成長しようとしているか、にも掛かってきますし、数回程度では「脱社畜化」育成のためのコーチングは困難を極めることになるはずです。

もうひとつの方法としては、「企業側の妥協」です。
コーチングを行うことによって、社員の転職・退職・部署移動・待遇向上はいくらでも受け付けるというくらいのおおらかなスタンスが求められることになります。
これはもはや企業がわざわざお金を払ってやる何かではないかもしれませんが、抜本的に組織を変えようとする場合は効果があるかもしれません。
とはいえ予測がつかなさすぎて、これに踏み込む企業はなかなかいないかもしれません…

と、ここまで書きましたが、「社畜化」うんぬんのところはけっこう深い領域に入ってきたときに起こるものであって、もう少しライトなコーチング(短期的な目標設定など)だとそこまで問題になったりすることはないのかなとも思っています。
ビジネスコーチングを導入する企業や実際にコーチングを受けることになる社員は、突き詰めすぎると問題が出てくるよ、ということを念頭に置いた上で人材育成・自己成長を進めていくことが良いかと思われます。

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