泣きじゃくり師

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コラム
最近泣くことがなくなってきた

いつも泣いていた

つらくなくても泣いた

何をしても泣いた

綺麗事も言わずに泣いた

今がわからなかった

頭と膝を抱え

体操座りをした

隅っこが好きで

暗闇の中で目を空ける

悦に浸っていた

斜め上から自分を見て

病んでいる自分がカッコイイ

冷たい目をあえてするんだ

街中でいろんな人の顔を見る

放たれている気配で同類を嗅ぎ分ける

あちらもこちらに気づく

お互い目は死んている

何かに感情をぶつける

壁打ちをひたすら繰り返し

心を八つ裂きにする

修復するころにはまた破壊

足で壊滅させる

つま先から上に上がる

バスタオルで拭っていく

拭いても拭いても取れないシミ

いちばん厄介

柔軟剤の匂いでごまかす

ばれたら終わり

高級料理の中盤

塩で包まれた魚

ハンマーで叩くと

中から死んだ目が出てくる

はるか先を薄めで見る

泣くことは心の洗浄

深夜のベッドの上

あぐらを描きながら詩を書く

溢れ出る感情を残さないと

消灯の中で急いで書く

こぼれないように

あふれないように

叩いて書く

気持ち良いリズムでのってくる

もう終わりにしよう

眠たくなってきた

嘘だ

書きたくなくなってきた

見つけて欲しい

ぼくの心の中の汚い塊

次はあなたが浄化させて
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