「声マネ」のはやりは、良しか、悪しか。

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声優(ボイスコ)募集にも、声マネ依頼が掛かることが増えてきました。

各種、権利関係があるとはいえ、二次創作物には、
ある程度目をつぶってもらっているのが暗黙の了解となっています。

原作を著しく改変したり、営利に走りすぎると訴えられることもありますが、
「声マネ」も技術ですので、これ自体が悪い訳ではありません。

むしろ、芸事は真似ることから始まりますので、
アプローチとしては推奨したいくらいです。

ただ「演じる」というテーマに照らした場合、
ここが大きな分かれ道になっています。
「演じる」ことと「モノマネ」は、全く別物なんです。

演じる上で、真似から入るのはセオリーではありますが、
真似ながら自分の個性探しをしなければいけません。
(これにはいくつか方法があります)

これを忘れると、真似ることはモノマネに寄っていきます。
(ヒューマンビートボックスのサンプリングに似ていると思っています)

「〇〇のマネやって?」と言われると出来ますが、
「あなたならどう演じる?」と言われると窮する訳です。

演じる上でのモノマネの弊害は、
自分の個性が分からなくなることと言えるでしょう。

しかし、上述の分別が付いた状態で、
「演じること」も「モノマネ」も仕事に出来ている人がいます。

その第一人者は「山寺宏一さん」です。
共演させて頂いたことがありますが、目を皿にして、
どんなブランディングをしているか、盗もう盗もうとしてましたね(笑)

また「共演編」のブログを書くときがあれば、その時にもと思いますが、
山寺さんから学べたものの一つとして、

『モブキャラをやるときは、モノマネベースが便利』

ということでしょうか。

特に外画の吹替(特に韓流などの戦国モノ)では、
いわゆるモブキャラが複数振られます。

声を変えるだけではキャラが弱く、
かといって、本役ほどしっかり役作り出来ない…。

そんな時にモノマネのストックは使えます!
モブキャラだからセリフも印象も少なく、
急造でモノマネをやっても意外と分からないのです…!

自分は、2役以上を兼ね役を演じる時には、実はこれをやる様にしています。
キャラクターの色分けがし易いからです。
あとは優先順位を付けて、どこまで役を掘って作るかを吟味します。

「声マネ」は技術です。

ですが、それだけに溺れると、自分の芝居を見失います。
クセになると、パターンから抜け出せなくなりますので、ご注意を。
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