若い人でも家賃並みで家が建てられるというCMをみて

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若い人でも家賃並みで家が建てられる、というCMをみました。

若い人たちがそのCMをみて、魅力的に感じることは確かでしょう。
若い人たちの心をぐっとつかむ、うまいCMだなーと、正直思います。

しかし建築士の私からひと言だけ言わせてもらえれば、
【その家でなくてもほとんどの家が建てられるのではないかな?】
【家賃っていくら払ってるのかな?】
ということです。

そこで、みなさんが支払っている金額はおいくらくらいでしょう?

まず、現在の日本の年収の中央値(平均ではありません)は370万円といわれています。
世帯所得の中央値は437万円(2018年)です。

もちろん、これよりも個人の年収、世帯所得が多い方、少ない方、いると思います。

家賃はどうでしょう?凡そ、世帯所得、個人の年収どちらかの20%以内には抑えたいと考える人が多いそうです。

そう考えますと
370万円÷12か月×0.2=6.17万円/月
437万円÷12か月×0.2=7.28万円/月 程度でしょうか?

一方、1都3県の3LDKの家賃相場は17.5万円と言われています。
築年数の古い物件や2LDKですと12万円程度と言われています。

もちろん郊外へ行けば、もう少し低廉な賃貸物件もあろうかと思います。

ここで実際の所得や収入と家賃との間に開きがあること、はまず
一目瞭然ですね。

もちろん世帯所得が437万円よりも多ければ、この開きは小さくなります。

ここで、ローンシミュレーションというサイトをみてみましょう。

世帯所得7.28万円で、いくら借りられるでしょう??
現在の金利は銀行によって違いはありますが、仮に1.55%として計算しますと
2358万円の借り入れが可能と出てきます。

では現在、家賃12万円支払っているご家族ではいかがでしょう?
同じ金利計算で3888万円の借り入れが可能と出てきます。

家賃7.28万円支払っているご家族が、2358万円借りたとして
土地が2000万円、建物が1358万円。ご両親の土地などあれば、
建物で2358万円かけられるということです。

同じように家賃12万円支払っているご家族では3888万円借りられるので
土地2000万円、建物1888万円という計算もできますね。

実は私がお伝えしたいのはこのようなことではないのです。
上記のような計算例は、他のサイトでもよく掲載されていますので、
いろいろな情報を得られると思います。

私がお伝えしたいのは、家って一生に一度しか建てませんよね?
そして、みなさまの人生も一度だけです。

ですので、ご家族の暮らしが豊かな状態を保ちつつ、ご家族で
いくらくらいの家が建てられるか、またどのような家がよいか?
をきちんと考えてから家を建ててほしいということです。

そのためには、おすすめしていることは、信頼のおけるファイナン
シャルプランナーに一度相談されること、です。

ここで敢えて「信頼のおけるファイナンシャルプランナー」と書いた
のは、なぜか?と申しますと家を建てることを前提に、少々強引な提案
するファイナンシャルプランナーがいらっしゃるためです。
要するにみなさまの暮らしのことはあまり考えず、借入限度額をご提示
するような方も一部ではあろうと思いますがいらっしゃいます。

よいファイナンシャルプランナーは、みなさまの人生をきちんと考えた
上でアドバイスしてくれます。
例えば、お子さんの年齢、学校は公立を目指すか私立を目指すか、など
は当たり前ですが、みなさまの趣味やその費用、車の買い替え、保険の
内容含め、みなさまの人生を豊かにするためのアドバイスをしてくれます。

その上で、今の家賃並みの支払いが妥当なのか?もっと支払額を増やして
も大丈夫なのか?見直すべき支出はないか?などをアドバイスしてくれま
す。

その上でいくらくらいの返済額ならば可能か?を確認した上で、改めて
ご家族でお家についてもご検討することをお勧めします。

家も金額だけでなく、デザインや保証、健康に対する考え方、地震に
対する考え方、保証、災害時に備えた家など、いろいろあります。

私がお伝えしたいことは、「子どもたちの健康」です。子どもたちが
健康で暮らすためにはどのような家がよいか?という視点で一度、
考えてみていただきたいのです。
一生に一度のことです。楽しんで家づくりをしてほしいと思います。
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