・地元密着なんだから必要ないのでは?
・店舗を構えているんだから、WEBで集客する必要ってないんじゃ?
・SNSはやっているけど成果がでないんだけど…
そもそもWEB集客と聞けば、いろいろな疑問があるかもしれません。
実際に私自身も飲食店の経営をしながら『地元ビジネスにWEBを使う必要ってある?』と思っていましたが、WEBメディアやInstagramの運営によって、全国からお客様が来店していただけるようになりました。
この経験を元にWEB集客の仕組みを学び、再現性のある方法を身につけるためWEB制作やSNS運用にシフトしていくようになりました。
そこで、この記事では、ローカルビジネス(地域密着型ビジネス)の経営者に向けた「WEB集客」について解説していきます。
地域密着型ビジネスとは
整体院、整骨院、治療院、美容室、エステ、ネイルサロン、歯科医院、クリニック、工務店、不動産、ハウスクリーニング、弁護士、税理士、司法書士、カフェ、レストラン、居酒屋など
どのようなローカルビジネスでも使えるWEB集客の方法を網羅的に解説しているので、全シリーズ2万文字程度の長い記事ですが地道に読んでみてください。
この記事では「顧客との繋がり編」を解説していきます。
他の記事では以下の内容を解説しているので、合わせて読んでくださいね。
・必要性と戦略編
・オウンドメディア集客編
・SNS集客編
・WEB広告編
・オフライン集客編
・顧客との繋がり編
1.顧客と繋がり続けて自然と上がるLTVとは
LTVとは「顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)」のことです。
リピーター、ファンになっていただくことで、生涯に渡ってどれだけお金をいただけるか?
どれだけ新規顧客を獲得するかよりも、LTVを上がるかがローカルビジネス上での最重要課題です。
新規顧客を1人増やすより、既存顧客1人から得られる売上、利益を上げる方がビジネスにおける影響力は大きく、1回の取引が1万円のとき、売上を倍にするときにかかる経費が変わってきます。
新規顧客:2人の集客が必要
既存顧客:2回の来店が必要
1人の顧客獲得は既存顧客の5倍と言われているんです。
要するに、既存顧客にリピートしていただくほうが新規顧客を増やすよりもコストが低いので、リピート率を上げることも考えていきましょう。
LTVを上げるために必要な重要な「あり方」
ビジネスを行う上で大前提として「顧客がよりよくなる、幸せになるために、自分には何ができるか?」
この「あり方」が備わっていないと、どれだけ戦略・戦術を描いても、テクニックを学んでも中長期的には持続できません。
逆に「売り込み」「金儲け」しか考えていないと思われた瞬間に顧客は離れていってしまうので注意が必要です。
なので「顧客にとって本当に良いことをしよう」というマインドセットを身に着けていきましょう。
行動だけを変えようとしても、根本のマインドセットの部分が変わらないと、何も変わりません。
そもそもの「あり方」から整えていく必要があります。
ビジネスであれば、経営理念、ビジョン、経営理念。
会社としての「あり方」「存在意義」そのものを表現したものであり指針の部分から見直す必要もあるかもしれません。
WEB集客の根本、集客の根本には、理念・ビジョンがある
この会社の「あり方」の上に戦略があり、戦術といった階層があります。
WEB集客は戦略、戦術といった部分であって、新規、リピート、LTVを高めるための単純な方法論ではありません。
本来は「あり方」「考え方」から整えていかなければ、結果は出し続けられないし、モチベーションダウンによって、よい状態を維持することができないものです。
2.価値を提供し続けることができればLTVは自然と上がる
お客様には見えない根本の部分を再定義したりと「内部」の話とは別に、お客様に直接見える「外部」の部分としてビジネスには「価値を提供すること」があります。
売上の公式から考えるLTV
売上の公式:顧客数×単価×購入回数=売上
単純な話ですが、LTVを上げるには、どこか1つの数字が上がると売上も自動的にあがあります。
顧客数(CV数)は、集客での見込み数のアクセスや成約率を上げることで、顧客数は自然と上がっていきます。
購入回数は、リピート戦略によって購入回数を増やすことが考えられるが、操作すること自体は難しい部分でもあります。
なので、単価を上げることがなによりも簡単でもあるんです。
2パターンの単価
単価を上げる方法として2つの方法があります。
①商品・サービスの価格を上げる
既存顧客からすると「値上げ」といった印象が強くなるので、販売個数が減る可能性があるが、一方で売上額が上がる可能性もあります。
②商品価値を上げて価格を上げる
価値を上げて価格をアップすると単なる「値上げ」ではない印象を与えることができます。
なので、単品商品から月額・年間契約、オプションといった商品・サービスを作ることで、単品の単価は安くなる傾向はありますがLTVを増やすことができてきます。
また、関連商品を充実させることで、セット商品売りもできるので検討してみてもいいですね。
・シャンプー、トリートメント、ヘアオイル
・サプリ、プロテイン
商品・サービスに関連した商品をセット売りすることで、1回あたりの単価が高くなるためLTVも高くなってきます。
お金がないのではなく、別のところからお金をまわしてもらう
決してお金がないという訳ではなく、商品・サービスの価値を上げることで「別で使っていた部分」を置き換え、乗り換えしてもらうことでLTVを上げていきましょう。
また、高額商品であっても、定期契約やセット商品などで、他社の商品と比較できない状態にすることで「価値」の比較に変わるため、金額関係なく検討してもらうことができます。
3.あなたのビジネスにおける「メンテナンス」を定義
メンテナンスの名目でつながりを持ち続けることも必要です。
LTVを最大化するための基盤となるものが「つながりを持ち続ける」ことです。
ビジネス上のつながりであれば、継続的に課金する「会員制度」をサービス化すること
・メンテナンス=保守・保全
・エレベーター、複合機、消防設備、ウォータークーラー
基本的には不具合がないか点検をしているのですが、本当の目的は、修理・交換、新商品・サービス販売の機会につなげるためです。
なので、「メンテナンス」をサービス化することで半強制的に顧客との接点を定期化することができ、さらなるニーズを顕在化させて新商品・サービスの提案の機会をつくることができます。
ビジネスの「メンテナンス」を考えよう
ビジネスのメンテナンとは「顧客のよい状態を維持する、現状より悪くならないように定期的にサポートし、管理する」ことです。
ビジネス上お客様は「悩み・問題を解決したい」 ⇒ 「今の状態を良くしたいとい」うように形態が変化していきます。
なので、商品・サービスの提供により成果が現れたときに、その状態を永続的に継続できるか?という悩みにお客様はぶち当たるのです。
ですが、根本が変わらない限り、完全に解決とはならなりませんし、多くの人は自分でできないです。
なので、どのようなビジネスであっても、お客様の問題解決と、解決した状態をよりよくする「メンテナンス」の2つの視点を考えてみることが、自然とLTVが上がっていく考え方です。
永続的につながる理由づくり
メンテナンスなら一生涯に渡ってお客様とつながっていられます。
目指すべきところは、常に顧客の状況を管理できる状態です。
ローカルビジネスにおいて多くのお客様よりも、1人のお客様とどれだけながく永続的につながっていられるかは、新規顧客を捕まえるコストや商圏の広さを考えれば重要なことです。
常に顧客の状況を把握できる状態とは、変化がある程度把握できる状態です。
2週間に1回、月に1回程度の接点があれば変化はわかってきます。
なので、普段の会話から接客の願望・欲求を探ってサービスを提案できないかを考えておきましょう。
そのためにメンテナンスとして継続的に関係を持つことで、目の前のお客様の困りごとにアンテナを立てる
もちろん自社サービスだけでなく、周辺店舗への誘導などすることで、顧客の願望・欲求、お金の使い所をリサーチしておくことも大切です。
同じ様な商品を違う店で購入しているなら、自社の商品を提案できないか?
などと、なにげない会話から情報を引き出し、顧客のニーズに応えられるようにしておくこと。
お客様は必ずどこかでお金を使っています。
また、人によっては商品・サービスを売ることに抵抗を感じるかもしれないですし、嫌われるのではないだろうか?という憶測があるかもしれません。
ですが、売らなくても別のお店でお金を使っているケースは充分にあります。
特に生活に必須の商品であれば、信頼しているスタッフや店舗からオススメされるものであれば好意的に受け取ってもらえるので不安がらずに、一度提案してみてもいいでしょう。
4.ずっと一緒に付き合える関係づくりこそ、ローカルビジネスのWEB集客の最終目的
ローカルビジネスの最終目的は、顧客と長期的に付き合える関係を築くことです。
なので、WEB集客の取り組みはキッカケでしかありません。
そして、長期的に付き合うことができれば、自然と買ってくれる状態をつくることができます。
また、ギブの精神が「あり方」としてあれば、顧客は離れていきません。
長いお付き合いができれば、いずれお客様のライフスタイルや心理状態、ニーズの変化が現れ、その中で新たな商品・サービスを提供できるチャンスが自然と訪れます。
長く付き合っていくには当然のことですが、1回1回お会いするたびに、しっかりと勝ちを提供することも重要です。
『また利用したい』と思ってもらい、その繰り返しでLTVが自然と上がっていく方法しかありません。
日本に伝わる「目の前のお客様に喜んで頂く」という考え方
日本人が昔から持っていた考え方としてある「一生お付き合いするスタイル」は世界的も稀です。
中小企業が200年、300年と事業が続いているのは、この考え方が根強くあるからともいえます。
この1点にフォーカスして商売した結果、長期的に渡って多くのお客様から愛されて世の中に必要とされる企業と成長し、LTVという言葉すらない時代から、日本人が自然と維持・向上させる経営の仕方でもあります。
そして「三方良し」であること。
売り手、買い手はもちろん、世間よしという「三方良し」という有名な言葉があります。
売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心のそこから満足し、さらに商いを通じて社会全体の発展や福利の増進に貢献するという意味ですが、まさにローカルビジネスでも取り入れていくべき考え方といえるでしょう。
大企業にはできないローカルビジネスの強み
ローカルビジネスの商売の根本は変わりません。
合理化を進めようとしても資本力がある大企業と同じことはできません。
ローカルビジネスの役割は、「目の前のお客様に喜んで頂く」こと。
悩みに寄り添い、お客様を幸せにするお手伝いをしていくことです。
これが商売の基本です。
ローカルビジネスは現代でも、昔ながらの承認の理念通りの「1人1人のお客様との根強いつながり」が求められています。
実際のところ合理的、効率的なサービスは大企業が提案しています。
ただ、それだけではニーズを満たすことができない=満足できな人も存在するわけです。
そのようなお客様にとって丁寧で細やかなサービス=ローカルビジネスが必要な理由でもあります。
もちろん、非合理的になることは多いですが、寄り添ったサービスを提供でき、市場におけるローカルビジネスの役割・強みともいえます。
5.リアルとオンラインのハイブリッドで顧客に価値を提供し続ける仕組み
リアルとオンラインのハイブリッドな考え方として、顧客と接していない時間も価値を提供し続けることもWEB集客を導入したからこそ、やっていただきたいことです。
直接接点がない時間=顧客に価値を提供でいない時間でもあります。
そして、顧客を放置しておくことは得策ではありません。
放置期間を短くしたり、間接的に価値提供できるようにしておきましょう。
そのためには、オンラインツール(自社メディア、SNS)を利用することで、間接的に価値を提供し続けることができます。
個別に連絡するほどでもないが、有益な情報を気軽に発信することで価値を提供し続けること。
顧客のライフスタイルの変化をたどり、その時期にどのような悩みを抱えているか?
このように常日頃、顧客のことを考えながらビジネスを進めることで、長く愛されるビジネスへと変貌を遂げていくはずです。
また、困ったことがあればメッセージで質問して頂ければお答えしますので、お気軽にどうぞ。