日本企業は値上げが下手?

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こんにちは皆様。

日本の輸出単価が下がり続けているらしいですよ、全部じゃないのでしょうが、上がった仕入れコストを販売価格に転嫁できないでいるのだとか。

海外からの値下げ圧力は凄いらしい、そこで商品価格が上げられないって事らしいです。

昔、輸入の下着屋さんによく言っていた時期があって、その時聞いたのは、ヨーロッパは必ず値上げするって話だった。

「ヨーロッパの下着って円高円安関係なく、商品価格は上げていくんですよ。」と店主の女性が言っていた。

「世界中に売って大量生産にしたら、安くしたらええのに、高くなるんよ。」と文句である。

日本だと初期投資が終わると値下げする、(全部が全部じゃないだろうが)投資が回収できたから、安くできるのだ。

そうすると利幅が少なくなって、売り上げが上がっても利益が少ない、利益が少ないと今度は新しい投資さえできなくなる。

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これは大企業の問題では無い、日本のほぼ90%以上を占める中小の問題だ、中小企業は大企業にいいように使われている。

大企業に値段を牛耳られているから、値上げをする術を持って居ないのかもしれない。

私が結婚していた時期に、夫がケイ素鋼板の仕事をしていたのだが、よくある値下げ圧力で、気が付いていた時には一時の(バブルの時期)30%位の売値に成っていた。

それでも、年金もらっっている職人さんには安い時給で仕事をして貰って、何とか仕事をしていた。

あるとき値上げのタイミングが来る、鋼材が全て値上げになるという事だった。

それは経済誌にも載るくらい明らかな値上げで、鋼材メーカーのセールスがこう言った。

「今しかないです、鋼材メーカーも売り先が潰れると商売にならないので、しっかりした形で値上げしました、御社も取引先に値上げ要求をしてください。」

有難いことに、そう言ってくれた。

夫が大幅な値上げをしてくれると期待していると、同業者と一緒に話している時二人でため息をつきながら、こう話している。

「わしら、値上げってしたこと無いで、どのくらいどうするか解らんのやもんなー。」

私は仕事が無くなるか、それとも値上げで利益率を上げるか、生き残るにはどちらかしかないと思っていたけど、この人たちは違うのだなと考えた。

夫には大量生産品を作ってなんぼの商売で、少量生産になったなら、値上げしかないでしょと言ったのだが、そんなことしたら中国に持って行かれてしまうと答えた。

値上げが少なくても、最終的にはほぼ全部中国生産になったのだから、小ロットの物はとんでもない値上げをして当然だったのだがそれをしない、中小企業や町工場の悲劇である。

大企業の従業員だけでなく、中小企業や町工場が豊かにならないと消費が伸びないのだが、解っていても、政府も企業も見て見ぬふりをする。

立場が下の人間の時間はタダって感覚は無くなって欲しいなと思う。

いつも、有難う御座います。




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