今回は以下の問題を解説します!
充腹形の梁の断面係数は、原則として、断面の引張側のボルト孔を控除した断面について算出する
↑二級建築士構造令和元年No.16で出題されています
まずは問題の重要語句を1つずつ解説します。
・充腹形
→腹が充たされている形、つまり穴や欠損がない形のことです。
・断面係数
→構造の計算問題でZ=bh²/6と表されるやつです。曲げの力に対する力だとざっくり覚えてください。
次は問題文の解説です。
充腹形の梁とはH形鋼のように横から見たときに穴が開いてないものをいいます。逆に対義語となる非充腹形の梁とは、トラス梁などのように横から見たときにスカスカになっているものです。
充腹形の梁の断面係数は原則として、断面の引張側のボルト孔を控除した断面について算出します。
なぜこれが正解なのかという説明は建築士の勉強においては専門的すぎる内容のため割愛します。
覚え方としては
充腹形の梁→非充腹形の梁に比べて構造的に強い
強い梁の断面係数を考えるのだからボルト孔くらいは控除しても良いだろうと考えます。
圧縮と引張どちらを控除していいかと考えた場合、梁の実際の使われ方を考えます。
梁は上階の床の荷重を支えます。
上から力が来るということですね。
そうなると梁の上側が圧縮側、下側が引張側となります。
そうなると圧縮側の方が上からの力をより受けているため、厳密に計算する必要があります。
よって危険な圧縮側ではなく、安全な引張側のボルト孔くらいなら控除できるのでは?と考えられるのではないでしょうか?
圧縮なのか、引張なのか
控除するのか、割り増すのか
試験元はこういうところを変えて試験問題を作成します。
以上2点を気を付けて問題を覚えてみてください!
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