二級建築士構造の問題解説!ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。

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今回は以下の問題を解説します!

ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。 
↑二級建築士構造令和元年No.11で出題されています

まずは問題の重要語句を1つずつ解説します。

・ドリフトピン接合
→ドリフトピンと呼ばれる棒状の金物を接合部に打ち込んで接合する方法

・ボルト接合
→ボルトで部材を締め付けるようにして接合する方法

・降伏
→部材に力を加えていって、力を取り除いても元に戻らなくなった状態

・終局せん断耐力
→建物が崩壊するときの部材のせん断(刀で部材を切るイメージ)に対する耐力

・降伏耐力
→部材が降伏するときの力

次は問題文の解説です。

ドリフトピン接合は部材にピンを差し込んで接合するため、ボルトをねじ込むよりも施工性が良いというイメージを頭の中で固めてください。

よってボルト接合よりも接合部の状態が良いので剛性が高いです。
剛性が高くなるということは固くなるということをイメージしてください。
そして固いものが破壊されるときは粘ることなく急に壊れます。

ここでこの問題の正誤判定のポイントの説明ですが
終局せん断耐力と降伏耐力が同じになるかどうか、ここが正誤の分かれ目です。

先ほど語句の解説をしましたが、終局せん断耐力は降伏耐力の後に現れます。
まず部材が元に戻らない形になったあと、少し粘って崩壊します。

剛性の高い部分が元に戻らない形になるときは、粘る力がないためすぐに崩壊します。

という訳で、ドリフトピン接合(剛性が高い)は降伏後の耐力上昇(粘り)が期待できないため、終局せん断耐力(崩壊時)は降伏耐力(元に戻らない形になるとき)とほぼ同じ値となる。 →正解!ということになります!

過去問は以上になります!
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