不静定架構の大梁にプレストレス力を導入する場合、曲げ変形と同時に軸方向変形を考慮した不静定二次応力を計算しなければならないとは?

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今回は一級建築士の過去問1問について詳しく解説しようと思います。

今回も私のサービスの受講生からのご質問で、この一級建築士構造平成27年NO.22がわからないとあったのですが調べたところこの問題について解説を出しているサイトは無かったため、ピンポイントな内容ではありますが発信しようと考えました!

今回の内容を覚えることで他の問題の理解度も深まるようにしていますのでこの問題の内容がなんとなくしか頭に入っていない方は是非ご一読してみてください!

では早速ですが問題に太字を付けて改めて見てみましょう!


不静定架構の大梁にプレストレス力を導入する場合、曲げ変形と同時に軸方向変形を考慮した不静定二次応力を計算しなければならない

不静定架構、プレストレス、不静定二次応力、この辺りが聞きなれない日本語のためわかりづらいのかと思います。

①不静定架構とは
不静定架構とは何でしょうか?
まずは文字を分解してみます。

不  静定         架構
否定 静かに定まっている  柱と梁で作られる構造

要は柱と梁で作られた静かに定まっていない構造ということですね!
静かに定まらないということを建築士的に言い換えると
力のつり合いだけでは反力を計算できないということです。
構造の計算問題でΣY、ΣX、ΣMなど出てきますよね?
それだけでは解けない未知数の多い構造だと覚えてください!
現実の構造物は複雑ですのでほぼ不静定構造だと考えて良いです!

建築士用語は日常では覚えない単語が多々登場しますのでこのように分解して意味を考えることをお勧めします!

②プレストレスとは
この用語も分解するとプレとストレスに分かれるかと思います。
英語が多少わかる方なら意味が取れるかと思いますが
プレは名詞の上について「あらかじめ」「前もって」などの意味を持つ接頭語です。
ストレスは建築士を志す方なら既に多くのストレスを抱えているかと思われるのでご存知の方も多いと思いますが・・・(笑)
ストレスは「圧力」という意味で今回は理解してください!

人間はストレスを与えられすぎると弱ってしまいますが適度の緊張感は精神面にいい影響を与えます。

人間と同じ(?)でコンクリートも適度に(物理的な)ストレスを与えることによって強度を高めることができます!
今回は大梁にプレストレスを導入すると書いてあるので、大梁を強くするための下準備をしたんだなとご理解ください!

③不静定二次応力
この語句はわかりにくいだけで正直重要な語句ではありません(笑)
不静定は①で述べた通りです。
二次応力とは簡単にいうと、コンクリートに作用する応力(圧力に反発する部材内部の力)のことをいいます(建築士のための覚え方ですので専門の方いましたら詳しくご教授願いたいですがこの説明は修正しません(笑))

という訳で難しい語句がわかったので問題をわかりやすく言い換えてみます。

現実的な構造の大梁に前もって圧力を導入する場合、曲げ変形と同時に軸方向変形を考慮したコンクリートに作用する応力を計算しなければならない

となります!あとは全体の説明ですね!
ここからはイメージできればいいので詳しくはお伝えしません!

大梁は通常床を支えているので上からの力によって曲げ変形が起こります。
軸方向変形というのは柱と柱で梁を押しつぶすor引き延ばす方向に働く変形のことをいいます。

軸方向変形は通常微小しか起きないため無視されています。
ですが今回は前もって圧力が導入されているため梁自体に既に軸方向変形力が発生しています。

ですので曲げと軸方向変形を同時に考慮した応力を計算しなければならないということです。

お分かりいただけましたでしょうか?
今回の内容でわからないことがあったりもっと知りたいことがある方は建築士の学科試験勉強法を以下のサービスにて提供しておりますので見ていただけますと幸いです。

今回の内容は当サービス受講生からのご質問でした!
今後も不定期に配信していきますのでフォローなどしていただけますと建築士に関する知識が身につくかと思います。
来年度受験の方、私と一緒に頑張りましょう!












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