今回は、精神障害者への偏見についての実験を紹介します。
多分、ほとんどの人が自分には関係のないことだと思っているかもしれません。
というのも、みんな「自分はモラルがあって決して差別なんかしない」と考えているからです。
だからといって、それがいけないというわけではありません。
ですが、人間って得てして無意識に相手を傷つけてしまったりするのです。
「自分は差別をしない人間でいたい」と思っている人なら、どういうことに気を付けるかを知っておくといいと思います。
精神障害のある人はやっぱり距離を置くのか!?
ウェスタン大学のロス・ノーマンたちは、精神障害者への潜在的な偏見を調べるために実験を行った。
まず、95人の学生に待ち合わせ室で待たせ、統合失調症であると説明された若い女性に会ってもらうと伝えた。
そして、その部屋には壁に沿って7脚のいすが置かれていた。
2番目のいすにはクリップボードとセーターが置かれていて、それは女性のいすで、すぐに戻ってくると伝えた得られた。
ちなみに、女性は部屋にいなかったために、被験者たちが女性の外見や症状から影響を受けることはなかった。
この実験の目的は、被験者たちがどこに座るかということだった。
その結果、被験者たちは統合失調症の女性が戻ってくるはずの椅子から平均で2.44番目に座った。
研究者たちは、「これが示しているのは、精神障害のような捉えにくいものでさえ人の社会的な影響を及ぼすことだ」と主張。
ただ、これが偏見につながるのか僕は微妙な気がします。
もう1つ、健常者のグループを作れば差がはっきり出たかもしれません。
ただ、他の研究によれば、統合失調症と診断された人と同じ待合室にいると30%の人が不安を感じみたいです。
さらに、うつ病の人と一緒の部屋にいると12%の人が落ち着かないと回答。
一方で、精神障害のある人たちは、周りからこういう風に扱われるせいで、不安とストレスを感じ、生活の質を低下させて苦しむことが多いようです。
なんだか切ないですね。
どちらにもデメリットしかないですよね。
ちょっと一言
ですので、自分に危害を基本的に加えてくることはありません。
ただ、相手が何を考えているのかわからないので、不安を感じるのだと思います。
これは知った時の話です。
普通に電車やバスに乗り合わせた場合は、誰が精神障害者だかわからないので不安を感じることはないはずです。
そして、どう言っていいのかわかりませんが、仮に精神障害のある方だと知っても不安になる必要はないと思います。
参考文献
Attitudes and physical distance to an individual with schizophrenia: The moderating effect of self-transcendent values
Discomfort sharing the general practice waiting room with mentally ill patients: A cross-sectional study
Perceived Dangerousness as Related to Psychiatric Symptoms and Psychiatric Service Use - a Vignette Based Representative Population Survey