「陰陽師0」は、日本版ハリーポッター!!

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コラム
 「陰陽師0」は若き学生(がくしょう)時代の安倍晴明が呪術で大活躍する映画である。
   平安時代、陰陽寮という役所には、天文や気象の観察、暦の作成、時間の計測などを行う部署があったが、陰陽師たちはその中で中国から来た陰陽五行説にもとづいた呪術や占いを駆使する存在だった。
 陰陽寮には階級があり、一番下が学生(がくしょう)、その上が得業生(とくごうしょう)、その上が陰陽博士(おんみょうはかせ)、その上が陰陽頭(おんみょうのかみ)、一番上が天皇を補佐する、帝の陰陽師(蔵人所陰陽師)だった。
 当時の状況は階級が上がるごとに、禄や権限が上がったので全員が出世に血眼になっていた。そんな中、出世競争の中の摩訶不思議な事件に安倍晴明が巻き込まれるのが今回の「陰陽師0」の物語なのである。

 安倍晴明は平安時代の921年(延喜21年)に生まれた。
 安倍晴明が、まだ陰陽道を学んでいた頃、師の賀茂忠行のお供をして出掛けたところ、鬼が近付いてくることに気づき、あわてて自ら術を使って身を隠したために2人とも命が助かった。このとき、賀茂忠行は安倍晴明の才能に惚れ込み、自分の術をすべて教え込もうと決意したという。
 また、1004年(寛弘元年)、深刻な水不足に悩む人々を救うため、時の権力者、藤原道長は、安倍晴明に雨を降らせるように懇願、安倍晴明は雨ごいの儀式を行い、雨を降らすことに成功した。
 また別日、藤原道長の可愛がっていた飼い犬が、藤原道長の外出を止めようとしたので不審に思い安倍晴明に占わせたところ、呪術師「蘆屋道満」(あしやどうまん)が、藤原道長に対して呪いをかけようとしていたことが発覚。安倍晴明は「式神」(陰陽師の命令で動く霊的存在)を使って、蘆屋道満を追放したと言われている。
 1006年(寛弘2年)死去。当時としては超長寿な85歳で亡くなっている。生前住んでいた場所は晴明神社になり今も参拝者で賑わっている。
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