「遠近両用と中近両用の間のレンズとは?」を解説します

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眼鏡業界では、大きくわけて遠近、中近、近々などの累進レンズが存在し、用途によって使い分けていくことが「眼精疲労対策」になります。



その中でも特に使用頻度、世間への認知が高い「遠近両用」と「中近両用」ですが、今回はその「間」のレンズを紹介します。




名前の呼び方は眼鏡屋さんによって違うので、僕はそのまま「遠近と中近の間のレンズ」と呼んでいます。

今回はニコンさんの画像を引用させていただいているので
名前は「ウォーク」と呼びます。

R6-04-22 19.56の画像.jpeg

特徴としては、大きくわけてこちら

・部分的には遠近と近い見え方
・中間手元視野が遠近より広い
・日常の大部分で使用しやすい



まず
・部分的には遠近と近い見え方
ですが、





遠近両用と比べて遠方視野が少し狭くなりますが、真正面で見る分にはわりとしっかり遠方も見える設計となっています。



左右の視線移動を大きく使わない人であれば、日常使いとしては最強のレンズ設計かもしれませんね。

ただし、遠用度数が遠近よりも上部に入る設計なので、

度数をKBより弱めたり完全矯正値より弱めに入れると見えにくい場合もあるので、




運転は絶対する!と言う方には、運転メインの遠近両用と、それ以外の日常生活用としてかけかえの提案をするといいでしょう。



次に
・中間手元視野が遠近より広い

遠近両用よりも中間から手元の視野が広めになる設計なので、パソコンや手元の資料、スマホなども見やすくなります。

中近両用よりも加入度数の変化がゆるやかなイメージですので、

遠方度数が視線に多く入ることにより、やや遠方重視の中近みたいな感覚ですね。



では、遠近とウォークはどのように考えて提案すれば良いのか?を紹介します。



大きく分ければ、

・運転も絶対するなら遠近

・運転は別の眼鏡があるならウォーク

・今までも中近は使っていたが、もう少し遠方も見たい職業の方

例えば、美容師、調理師、演奏家の方


こんな感じです。



中近両用とウォークの提案区別ポイントも紹介しておきます

中近をおススメする場合の主訴が
・パソコン重視で遠方の見え方が2メートル先くらいまででOKなら
フレーム天地幅33ミリに累進帯ショートで入れる

・5メートル先のテレビなども見たい希望がある場合は
フレーム天地幅35ミリ以上に累進帯ロングで入れる


これ以上の「遠方の見え方」を求めた場合はフレーム天地幅33ミリ以上にウォークか

フレーム天地幅30ミリ以上あるものに遠近両用のレンズを入れる提案に切り替えるとOK



従来の中近のほうが、中間視野が広く使いやすいので、
パソコン重視なら中近のショートタイプか、近々両用の提案に切り替えた方が無難ですね。






・日常の大部分で使用しやすい


昔に比べて今はパソコンやスマホを一日中見ることが増えた影響で、

遠方を見ることよりも、近くを見ることが増えてきました。




とはいえ遠方が少し見えにくい中近両用よりも中間から手元が見えて

遠近までは見えないけれども、日常で使う「遠方の見え方」を確保できるウォークは

遠近と併用しながら日常で使用する心強い設計だと感じます。





これからは遠近両用と中近両用の間をとったレンズがスタンダードになります


遠近両用一本で豊かな視生活を送るには限界があります。


例えるなら、遠近両用は万能なスーツですが、朝から晩まで使用していては疲れてしまいますよね。

そこで、スウェットやジャージ的な、安定感があり楽に使える「ウォーク」とうまく併用することで

「眼精疲労対策」をすることができます。



一般的に浸透していないレンズの知識ですが、

お客さんにわかりやすく説明しながら提案することで

驚きと感動を与えることができるようになりますよ。


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