【デザイナー向け】AIとデザイナーの仕事

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デザイン・イラスト
どうもこんにちは。
現役デザイナーのゼンマイ仕掛けです。

当方、本業はWEBデザインと印刷物のデザインなどをしているのですが、ここ最近AI画像生成やChatGPTという単語を耳にすることが増えたと思います。

AIが進化することで、人々の生活は便利になっていきますが、世間でも言われている通り、仕事がなくなる人も出でくるでしょう。

デザイナーもその一つと言われています。

今までWordpressやWixなどの素人の方でも無料でサイトを作れるサービスはありましたが、見た目やプログラムの部分などは、どうしても専門職に頼らざるを得ない部分がありましたが、AIによる生成はその部分もカバーするといわれています。

すでにYouTubeでは、いくつかのAIの自動生成サービスを使った検証動画があり、もうその時代がすぐそこに来ています。

では今後、デザイナーはどう活動し、どう考えていけばいいのか。様々な方が同様な内容をつづっていますが、個人的な意見も踏まえて以下に綴ります。

【現状のデザイナーの仕事について】

素材サイトの●●ACでは、ここ1年以内にデザインACという半自動でチラシ等を作るサービスの提供も開始しています。

こういうサービスの登場や、日本全体の経済の低下や、副業をする方々が増えたことによる価格競争で、ココナラ等で、日本国内のデザイナーの仕事の相場は下がってきています。世知辛いですし、お互いの利益をつぶし合ってるんですよね。

人ひとりを動かすための人件費や、持っているスキルを考慮してサービスを安売りするのはどうかと思うし、依頼者側は経営者の方も多いため、価格からその程度の労力しかかからないと誤解される人も多いです。
知り合い等の方に対してサービスするのはまだしも、自分の仕事に対しては誇りをもってほしいですし、お小遣い稼ぎでされている方も、収入が多い方がいいですよね?

半自動サービスの方では、どうしても素人の方では詰める部分が難しいところがあるかと思いますが、ココナラ等での仕事出品サービスでは、運営側が内容ごとに最低単価を決めておくべきかと思う今日のこの頃。

実際には単価が高いところにはご依頼したくない人も多いですし、単価を気にしない人やオンラインサービスが苦手な方は、地元の事務所がある会社にお願いもする人が多いことでしょう。

ただ、大手企業はまだしも、中小規模の店舗や企業において、経費削減として削りやすいのは広告費のため注意が必要です。

既にフリーランスのデザイナーやイラストレーターは、日本という市場を見捨てる人も増えています。これは仕事の単価で見ればわかりますが、単純に海外の方が支払いがいいためです。

日本市場において、大手人気デザイナー事務所なら良いですが、地方の小規模のデザイン事務所やフリーランスの方は不景気の進行とAIの進化により廃業するところも出てくるでしょう。

本職の会社の上長が、WEBデザインをしている私の前で、「WEBデザインの仕事はそのうちなくなるよ」と目のまえで堂々と言ってのけたのですが、まぁ無神経すぎてむかついたのと同時に、事実であったので複雑な気分になったのがつい最近のこと。

【デザイナーの将来について】

では、現在デザイナーとして働いている方々はどうすればいいのかと、真剣に考えないと、いつ食い扶持がなくなるかわかりません。

またデザイナーではありませんが、今ではYouTubeの市場増加や動画広告の増加により、動画編集の外注は増えています。しかし、こちらもAIの進化によりそのうち減ってくるだろうと言われています。

しかし、AIの進化の前にYouTubeの広告収入の二極化のため、YouTuberという仕事が減る可能性があります。それにより動画編集の仕事も減るかもしれません。

「じゃあどうすればいいんだよ!」と思うかもしれませんが、WEBデザインやDTPデザインという仕事の依頼がなくなるわけではないかと思われます。

「さっきの話と違うじゃん」と思われますよね。

もちろん全体としての仕事の量は激減するでしょう。なぜなら専門的な知識もいらず、自分で作りたい内容で作ればいいですし、お店や会社のスタッフに頼めばいいので。

しかし、AIが完全に人間の思考を理解するならまだしも、自分の思いを形にしたり、第3者の心にささる(効果のでる)デザインができるのは、また別問題なのです。

そのため、今後のデザイナーに求められるのは、
 ①AIに対して上手に命令ができること
 ②依頼者の願いをくみ取り、より精度高く具現化できること
 ③より効果の出るデザインができること
と考えられます。
もちろん基礎的な内容は頭に入れたうえです。

「①AIに対して上手に命令ができること」について

AIの進化による、デザインの自動生成についてはもう止めることはできません。ですが、命令によるAIの自動生成の質は、徐々に向上すると思いますので、AIごとの癖を理解しながら、うまく命令をしていく必要があります。

まぁ数打てば当たりそうですが、AIの進化により、人はより怠惰になると思いますので、例えば自分のお店のホームページを作ろうとして、AIでうまく作れなければ面倒になる人も多いだろうと思います。

また、AIによる生成は、おそらくですが結構似たり寄ったりしてくると思いますので、自動生成よりはカスタマイズ性の高い半自動HP作成サービスの方が人気になると思いますが、結局のところ、AIの自動生成によりも更に面倒と思われるので、業者に依頼しようと思うのではないのでしょうか。

とはいえ、そのころにはデザイン事務所もAIによる自動生成により、超短期間での作成が一般的になっていることでしょう。

WEBデザインを例としてAIの自動生成をみると、命令と画像を入れることによってワイヤーフレームとHTMLコードなどを自動生成します。できたとしても、細かいところの修正は難しく、そのためのコードの知識は必要と思われます。そのため、自分の作業効率をあげつつ、クオリティを高いものを求める必要があるでしょう。

「②依頼者の願いをくみ取り、より精度高く具現化できること」について

先ほど、自動生成をしたとしても細かい内容の修正は難しいとお伝えしました。細かい内容には、テキスト部分やデザインも含まれています。

ホームページにはテキストを多く使いますが、AIによる自動生成の文章に、自分の思いをうまく表現するのは難しいでしょう。

また、AIに自動生成された文章は、よそのWEBサイトで使用されている場合もあるため、著作権やSEOにも影響がある可能性があります。

そのあたりも考慮してから、自分でAIによって自分が表現したいように、作成をしようとするとやはり面倒になる人は多いでしょう。

そのため、打ち合わせをして、より細かく相手の願いや思いを、文章にもデザインにも表現しないと、AIや他のデザイナーとの差別化は困難でしょう。

「③より効果の出るデザインができること」について

これに関しては、今でも効果のでるデザインができるに越したことはないですが、ただ言われたままの内容を形づくるだけでは他のデザイナーと区別がありません。先にも言いましたが、AIが完全に人間の思考を理解するならまだしも、そうではないのが実情です。それこそ形づくるだけなら、AIに任せればいいのですし。

営業の言い回しやプロフィールの内容でいくら大手と取引があったり、数をたくさん作成したところで、効果が出てなかったり、継続されていなければ相手にされない時代がくるでしょう。
つまり、コンサル的な部分も含めて、より良い提案と実績作りが大事になりますので、単発での依頼よりも、信頼と実績による継続的な依頼になるのではないのでしょうか?

「そんな自信ないよ」って方に

色々と記述いたしましたが、AIの進化とともにデザイナーをメインの収入源として生活するには、大手事務所やデザイン自動作成サービス会社に所属していたり、もともと実力の高い人しか難しいと思われます。

そのため、フリーランスの場合は別の部門に手を出したり、3Dデザインを学んで、Metaバースやゲームの世界に手を出すのもよいでしょう。
また、NFTという手もあります。

現状わたしのように、デザイン事務所に勤めている場合は、早々に会社の方針を確認する必要があります。会社全体で対策を考えるか、転職をしないと、いざというときに手遅れになります。

技術の進歩にありがたみを感じつつ、仕事を奪われないようにうまく付き合う方法をみんなで模索していきたいものです。
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