KFシステムコントローラ取扱説明書(5)

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⑬自動実行ツール

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自動実行ツールは、新たなシステムの作成に係る一連の操作を、自動的に実行するためのツールです。本ツールに登録したファイルを順次実行することにより、指定銘柄のシステムを自動的に作成することが出来ます。
なお、本ツールは基本的に連続実行ツールと同じです。そのため、設定方法については、同ツールの解説をご覧ください。

本ツールに登録するファイル(ツール)は、原則として、KFデータマネージャ、システムセットアップツール、最適化演算ツールの3つです。
ただし、必要に応じて、最適化演算ツールを登録した並列実行ツールを、本ツールに登録することが出来ます。

最初にKFデータマネージャで指定銘柄の株価データを取得し、続いてシステムセットアップツールでその銘柄の各基本システムをセットアップし、最後に最適化演算ツールでそれらのシステムを最適化します。
最適化方法として時系列分析を指定することにより、最適パラメータを自動選択することが出来ます。

なお、登録する各ツールの設定は、自動実行ツールを実行する前に行っておく必要があります。そのため、KFデータマネージャによる株価データ取得は、自動実行ツールで連続して行うのではなく、個別に行った方が安全です。
特に、システムセットアップツールにおいては、株価データのフォルダ名とファイル名の登録が必須であり、これらの設定を間違えるとエラーとなりますのでご注意ください。

⑭システムセットアップツール

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システムセットアップツールでは、ロジックリストに登録してある各システムを簡単にセットアップすることが出来ます。全体構成としては比較的大きなシートとなっていますが、設定個所は基本的にベージュで塗りつぶされた3つのセルと処理欄、システム名2欄だけです。

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システムフォルダ欄(F6セル)には、システムを格納するフォルダ名をフルパスで設定します。なお、フォルダ名が存在しない場合には自動的に作成されます。
その際、フォルダ名の最後尾には、必ず"\"を付けるようにしてください。

株価データフォルダ欄(F7セル)には、株価データファイルがあるフォルダ名をフルパスで設定します。また、株価データファイル欄(F8セル)には、株価データファイル名を設定します。これらの設定を間違えるとエラーになりますのでご注意ください。

なお、株価データ欄のファイル名(H12セル以降)をダブルクリックすると、設定が正しければ株価データファイルが開きます。もしも、「エクセルファイルを選択してください」というメッセージが表示される場合は、株価データフォルダ名か株価データファイル名が違っていますので、再度確認してください。

更に、初めてシステムセットアップツールを使用する際には、元システム(C4セル)とロジックリスト(C5セル)のファイル名を、フルパスで設定しておく必要があります。
これらの設定は、通常、初回のみであり、フォルダ構成に変更が生じない限り、再設定する必要はありません。

システム名2は通常、連番を付与しますが、もちろん任意で構いません。また、システム名1については、作成するシステムのロジックを表す重要な情報ですので、原則として変更しないようにしてください。

以上の設定が完了したら、エントリーボタンを押します。すると、銘柄名や作成するシステムのファイル名、起点日や終点日が自動的に設定されます。ファイル名は、証券コード+システム名1+システム名2+".xls"となりますが、エントリー後に変更することも出来ます。
また、銘柄名や起点日及び終点日の設定は、株価データファイルの情報に基づいて成されます。

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銘柄やシステムフォルダ等を変更する場合は、再エントリーボタンを押します。するとエントリー前の状態に戻りますので、改めてシステムフォルダ名や株価データファイル名等を変更して、エントリーボタンを押してください。
エントリー内容に問題がないことを確認したら、続いて処理内容を設定します。

処理欄には"1"か"0"を設定します。"1"を設定するとシステムを作成し、"0"を設定すると作成しません。必要に応じて、設定を行ってください。
通常は、全ての基準システムを作成するようにしますが、事前の検討などにより不要であるシステムは、作成を除外しても構いません。

ロジック番号欄やフィルタ番号欄、固定パラメータ欄、システム正逆欄、運用システム欄については、原則として変更しないようにしてください。
ただし、フィルタ番号や運用システムに関しては、熟慮した上で変更の必要性がある場合に限り、変更しても構いません。その際は、必ずシステムセットアップツールのバックアップを取っておくようにしてください。

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なお、追加システムや合成システムについては、最適化された基準システムの上に成り立つシステムであることから、基準システムと同時に作成することは出来ません
基準システムを作成し、最適化が完了してから、これらのシステムを作成してください。

追加システムや合成システムのセットアップに当たっては、基準システムにおける設定に加えて、参照(リンク)元システムのフォルダ名とファイル名を設定する必要があります。
シートの最後列部に予め設定してある、各リンク元欄のダミーファイル名やフォルダ名を書き換えてご利用ください。

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なお、同一の追加システムを複数、一度に作成したい場合は、作成するシステムの行全体を最下行直下にコピーするか、システムセットアップツールを複数用意するかしてください。
その際、オリジナルのシステムセットアップツールの構成や書式が変更されないよう、必ずコピーを用いるようにしてください。

その他、セットアップ欄(C7セル)やファイルTYPE欄(C8セル)、及びセットアップ方法については、システムの基本操作の項目で説明いたします。

エントリーが完了し、全ての設定が終わったら、新たな名前を付けてツールを保存してください。自動実行ツールに登録して、システム最適化ツールと共に自動実行する場合は、本ツールを一旦閉じます。
自動実行ツールのフォルダ名欄とファイル名欄には、保存したフォルダ名とファイル名を設定します。その際、マクロ名欄は変更しないようにしてください。

⑭システムファイル

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システムファイルは、KFシステムクリエイターの本体です。これにロジックリストの内容を組み込むことにより、各種システムを構築します。
システムファイルには絶対に手を加えないようにしてください。また、万が一の時のために、必ずバックアップを取っておくようにしてください。

⑮ロジックリスト

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ロジックリストは、KFシステムクリエイターの頭脳です。システムの売買ロジックは、全てこのロジックリストに記載されています。
ロジックリストには絶対に手を加えないようにしてください。また、万が一の時のために、必ずバックアップを取っておくようにしてください。

なお、新たなロジックの開発は、必ずKFシステムクリエイター上で行うようにしてください。完成したロジックは、オペレーションページのロジック抽出ボタンにて、ロジックリストに追加することが出来ます。
追加されたロジックはシステムに自由にセットアップできますが、システムセットアップツールに登録する場合は、マクロの改修が必要になります。

⑯最適化演算ツール

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最適化演算ツールでは、登録したシステムの最適化演算を連続して行うことが出来ます。最適化演算は、テーブル演算(テーブル1/2/1+2演算)、数値演算(テーブル0演算)、時系列分析が可能です。
ツールはテンプレート方式になっており、基本的にはフォルダ名やファイル名以外は標準設定のまま使用できます。

フォルダ名欄には、最適化を行うシステムが格納されているフォルダ名を、フルパスで設定します。なお、フォルダ名の末尾には、必ず"\"を付けてください。

また、ファイル名欄には最適化を行うシステムのファイル名を設定します。標準設定のまま利用する場合には、ツールに記載されたファイル名の対応ロジックと同じロジックのシステムを設定してください。
もしも異なるロジックを設定する場合は、そのロジックに合わせて、パラメータの走査範囲やステップを変更する必要があります。それらの設定項目は、システムのオペレーションページから実行する最適化演算に準じます。

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設定したシステムの最適化を行う場合はCK欄に"1"を、行わない場合は"0"を設定します。したがって、とりあえず全てのロジックのシステムファイルを設定しておき、それらの中から最適化対象を選択することが出来ます。
時系列分析を行う場合の設定はこれだけです。開始日や終了日は自動的に、株価データファイルの最大範囲が設定されます。

時系列分析以外の場合、開始日欄にはテスト開始日、終了日欄にはテスト終了日を設定します。これらは必ず、株価データが存在する日にちを指定してください。
なお、開始日欄に"1"("1900/1/1")を設定すると、自動的に株価データファイルの最大範囲が設定されます。

最適化対象欄には、最適化対象指標のセル番地を設定します。セル番地は、最適化対象指標シートで確認出来ます。同シートのテスト対象欄(G7セル)に記載されたセル番地を変更すると、対応する性能指標欄が薄くグリーン表示されます。
最適化対象指標は標準ではH130セル(ドテン単利KFインデックス)となっていますが、時系列分析の際には参照されません。

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テーブル欄には、最適化演算の種類を設定します。最適化演算の種類は、セルをクリックした際に表示されるリストから選択してください。
各演算の内容は、システム単独でオペレーションページから行う場合と同じです。

最適値欄には、"MAX"か"MIN"を設定します。最適化演算において、対象指標の最大値を選択する場合は"MAX"、最小値を選択する場合は"MIN"を設定します。
最小値の選択は、標準誤差など極限られた指標のみであり、通常は最大値を選択します。

共通項目におけるパラメータ1欄には、数値演算あるいは時系列分析におけるパラメータ1の走査範囲を設定します。開始欄はパラメータの走査開始値、終了欄はパラメータの走査終了値、ステップ欄は走査単位を設定します。ステップがマイナスの場合は、走査開始値>走査終了値となります。
なお、テーブル演算においては、走査範囲はロジック毎に自動設定されるため、この設定項目は反映されません。

共通項目におけるパラメータ2欄には、数値演算あるいは時系列分析におけるパラメータ2の走査範囲を設定します。開始欄はパラメータの走査開始値、終了欄はパラメータの走査終了値、ステップ欄は走査単位を設定します。ステップがマイナスの場合は、走査開始値>走査終了値となります。
なお、テーブル演算においては、走査範囲はロジック毎に自動設定されるため、この設定項目は反映されません。

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テーブル0演算項目の絞り込み欄には、数値演算における絞り込み演算を有効にするかどうかを設定します。これは、テーブル演算におけるテーブル2演算に相当します。
有効にする場合は"ON"を、無効にする場合は"OFF"を設定します。

数値演算では、通常、ステップを想定する最小値に設定するため、絞り込み演算を行う必要はありません。ただし、多少精度が落ちても演算時間を短縮したい場合や、より細かなステップでパラメータを決定したい場合は、この設定を有効にしてください。

同項目におけるパラメータ1の範囲欄には、絞り込み演算を行う範囲を設定します。範囲の中心値は共通項目で数値演算を行った際の、最適パラメータ1の値となります。
また、ステップ欄には、走査単位を設定します。これは共通項目で設定したステップ値よりも、必ず小さい値を設定するようにしてください。範囲にステップを掛けた値が、絞り込み演算におけるパラメータ1の走査範囲となります。

同項目におけるパラメータ2の範囲欄には、絞り込み演算を行う範囲を設定します。範囲の中心値は共通項目で数値演算を行った際の、最適パラメータ2の値となります。
また、ステップ欄には、走査単位を設定します。これは共通項目で設定したステップ値よりも、必ず小さい値を設定するようにしてください。範囲にステップを掛けた値が、絞り込み演算におけるパラメータ2の走査範囲となります。

時系列演算項目におけるメインピーク演算欄は、必ず"ON"を設定するようにします。セカンドピーク演算欄は、演算時間を短縮する必要がある等の特段の理由がない限り、"ON"を設定してください。
セカンドピーク演算は、運用開始後にシステムの機能判定を行う上で、非常に重要な役割を果たしています。

システム欄には、最適化演算を行うシステムの運用方法を設定します。通常は、"ドテン"を選択してください。ただし、売り建てが出来ない銘柄や、売りや買いのみの運用を明確に示したい場合などは、その限りではありません。
KFシステムクリエイターにおいては、通常、ドテン運用における最適パラメータは、買いや売り運用における最適パラメータと同一になります。したがって、最適化段階においてはシステム形態にこだわる必要はありません。

演算範囲欄には、セカンドピーク演算における除外範囲を設定します。メインピーク演算で求めた最適パラメータ値を中心として、演算範囲分だけ離れたパラメータは、セカンドピークから除外します。
演算範囲は、メインピークからのステップ数で設定します。詳細につきましては、「KFシステムクリエイター取扱説明書」の「6.最適化」の項目をご参照ください。

基準システムにおける色分けは、最適化演算に掛かるトータル時間がほぼ同程度になるグループです。そのため、例えば4並列実行とする場合は、それぞれのグループ毎に"1"を設定した4つの最適化実行ツールを作成し、それらを並列実行ツールに登録してやれば、効率的に最適化演算を行うことが可能となります。

なお、同一ロジックのシステムを複数、一度に最適化演算したい場合などは、最適化するシステムの行全体を最下行直下にコピーするか、最適化演算ツールを複数用意するかしてください。
その際、オリジナルの最適化演算ツールの構成や書式が変更されないよう、必ずコピーを用いるようにしてください。

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