ある日、彼とカフェで(前編/Talk)

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コラム
スピリチュアルカウンセラーのJ.yummyです。

少し前になりますが、
50代の知人男性から数ヶ月ぶりに連絡がありました。

「ちょっと、診てもらいたいんだけど。。。」

長年のつきあいなのですが、
彼がそんなことを言うのは初めてで驚きました。
どうも何か一大事らしい。
雰囲気から一刻も早く、
というのが感じられ、さっそく会うことになりました。

まだ静かな、とあるカフェで。
クロワッサンを傍らに置いて、
少し沈みがちな、緊張感のある彼の表情を見て、
伝わってくるものがありました。

リモートワークが週の半分以上になったとはいえ、
サラリーマンの彼がラフな格好で現れたわけです。

もしかしたら……と思ったら、案の定でした。

「辞めたわけじゃないんだけど。。。
休職届けを出したんだ」

大学卒業後、彼は某出版社でずっと編集部に在籍し、
管理職に昇進していました。
私たちは時折会っていましたが、特に互いの仕事上での昇進や人間関係、トラブルについては滅多に話しませんでした。
ただ彼が最初に管理職に昇進したのは、何年も前のことで、
それを聞いて、
「この人は着実に組織の中で出世していくんだなぁ」
と、思ったのです。
 が、その数年後に彼は編集部から違う部署に異動になりました。

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 今回休職届けを会社に提出したのは、
 新たな異動の辞令が出され、異動してみたものの、その部署の仕事にも人間関係にもなじめず、精神的にまいってしまったことが原因とのこと。

 とりあえず休みになったのはよかったけれど、
 長く会社員をしていた彼にとって、この先どうしていいのか、とにかく不安であり、また、彼自身、
こんなにメンタルが弱かったなんて。
と、いうことに戸惑い、自信をなくしていました。
「オレ、どうかな。
 休職してまた会社に戻った方がいいのか、
 それともこのまま転職した方がいいのか」
 やりたいことはあるのか、尋ねると、

「やっぱり編集の仕事が好きなんだよね。
それと、何かをプロデュースする仕事が」

 復職したとして、希望の部署に異動できる可能性については、
「今の部署からは離れると思うけど、編集部に戻れるかどうかはわからない」

 そもそも編集部で管理職になったのに、なぜその後違う部署に移動になったのでしょうか。それを訊くと、彼の口が重くなりました。
「後輩が、オレより上の役職についちゃってさ」

 なるほど。
 それで会社側はいろいろ忖度して、彼を異動させたわけですね。。。
 けれど、異動先でずっとうまくやってきたのに、なぜまた異動になったのか。
 すると、彼は、
「会社的には、デジタル部門を強化したいらしくて、それまであったデジタルの部署を新規事業として立ち上げたんだよね」
「じゃ、そこの管理職として異動したの?」
 彼は頷きました。

 いや、なら、それって昇進じゃない?

「全然だよ。だってオレ、PCは使えるけど、プロじゃないしさ。異動してから勉強はしたけど、専門的なことはよくわからないし」

 自分より部下や外注の方が知識に明るいのは。。。確かにいたたまれない。
 ここまでの彼の話を聞いていると、
出世コースを外れた中間管理職を、会社が追い出そうとしている、
という構図が見えてきます。
 彼もきっとそう感じているのでしょう。
 だから余計に精神的に疲弊してしまった。
 でも、ですよ。
 彼は、とてもコミュニケーション能力が高く、
 決断、仕切り、忖度、計算などを、にこやかな顔でやってのけることができる、抜群の調整力を持っている人なのです。
 果たしてそんな人が失脚するかなぁ。。。
 そういうわけで、
 彼の占い&スピリチュアルカウンセリングは、
「休職してまた会社に戻った方がいいのか、
 それともこのまま転職した方がいいのか」
 それについて体系的に占うために、
 タロットカードで、
 まずは、会社と彼の関係から診ていくことにしました。

(続く)
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