「アーク」爆売れのなぜ

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こんにちは!株式会社タカマサの青山です。

近年は空前のアウトドアブーム。
そんな中「THE NORTH FACE」がアウトドアブランドとして先頭を走ってきたが、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を上げているブランドが「ARC'TERYX」。

クリスマスを直前に控えた2022年12月中旬の週末。東京・原宿の明治通り沿いにあるカナダのアウトドアブランド、アークテリクス(以下アーク)の旗艦直営店は、若いカップルや男性客でにぎわっていた。

「(化繊綿入りアウターの)アトムARフーディーはないんですか?」
「シェルのベータLTジャケットがほしいんですけど」

来店客からの質問に、スタッフたちがあちこちで頭を下げている。「すいません、店頭に出ている商品以外は売れてしまって在庫がないんです。次回の入荷があるかどうかもわからない状況でして……」。

今回はなぜこんなにも人気になったのかを時代の背景と共に迫っていきます。

2022年の国内販売額は過去最高

こうした風景は直営店だけではない。
「ご覧の通り、アークの秋冬物はもうほとんど何も残ってないですよ。ちょっと前までは登山で使うモノに強いこだわりを持った方が買うブランドだったのに、今じゃあノース(ザ・ノース・フェイス)並みの人気ですからね。もともと入荷数自体が少ないブランドですし、若い人たちが買われて、あっという間に売り切れました」。
都内に店舗を構えるアウトドア専門店の販売員はそう語っている。

アークの国内販売責任者を務めるアメアスポーツジャパンの高木賢・ブランドヘッドは、「とくにこの1、2年で新たなお客さんが非常に増えている」と話す。金額は非公表だが、コロナ影響がまだ残る環境下にもかかわらず、
⭐️2022年の国内販売額は前年に続いて過去最高を記録した

「登山に関心のない人たち」が消費を牽引

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ではなぜ、これほどまでに人気に火がついたのか――。

アークは長年にわたってアジアでは現地の代理店に販売を任せていたが、買収して親会社になったフィンランドの総合スポーツ用品企業、アメアスポーツが2014年から直接販売する体制に変更。これを機に日本でも直営店の展開を始め、2022年10月には東京・丸の内に国内13店舗目となる直営店をオープンした。

「直営店の出店によって、主要な商品を一堂に展示し、ブランドの全体像を消費者にきちんと伝えることができるようになった。ブランドイメージの訴求で大きな効果があったと思う」。アメアスポーツジャパンの高木氏はそう振り返る。

以前と大きく変わったのは客層だ。先述したようにアークの商品は値段が高いため、タウン用のリュックなど一部の商品を除けば、これまでのメイン客層は「経済的に余裕があり、登山など本格的なアウトドアを趣味とする40〜50代の男性」(高木氏)だった。

一方、⭐️今のアーク人気を牽引するのは20~30代の若い世代だ。といっても、彼らがアークのジャケットやシェルを着て山に出かけるわけではない。直営店や登山専門店の販売員は、
「そのほとんどは登山などに関心のない人たち」だと口をそろえる。要は、若者が街着として購入しているのだ

近年、日本では世界でも類を見ないほどアウトドアファッションが若い男性たちに浸透。その火付け役となったのが、アメリカで誕生し、国内ではゴールドウインが商標権を持つザ・ノース・フェイス(以下ノース)だった。街着としても大人気化したノースは国内売上高が年間800億円規模にまで成長し、今では街中でそのロゴを見かけない日はないほどだ。

ただ、さすがにここまでノースを着る人が増えてくると、ファッションにこだわりのある人ほど、街中でかぶりにくい、新たなカッコいいブランドを探し始める。そうしたタイミングでアウトドアファッション系のユーチューバーたちがこぞってアークの商品を取り上げ始めた影響もあり、いわゆる「にわかアークファン」が一気に増えたのだ。
(東洋経済 参照)

終わりに

アークテリクスが流行った背景には時代の変化が感じられますね、、。

アークテリクスの国内販売を統括する高木さんは
日本では街着として売れているが、本来のアウトドア用途でもっとブランドを浸透させたいとのこと
今後アークテリクスがどうやってアウトドア用途として広めていくか、注目ですね。

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