考えだしたらキリがない、答えが1つではない翻訳

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コラム
寒中お見舞い申し上げます。

昨年もたくさん翻訳させていただき、本当にありがたい1年となりました。
今年もまたたくさん翻訳させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、昨年もコロナの勢いは収まらずで、コンサートやイベントなど直接会えるものはまだまだ、コロナ前と比べると少なかったように思います。そのため、オンラインのヨントンやその他イベントは引き続き機会が多かったようで、そういった翻訳のご依頼を数多く受けました。

オンラインのイベントは、当落の発表がイベント日まで日がないことも多いようで、急ぎの翻訳が多かったです。これには少しびっくりしました。翻訳する私も急ぎますが、それを確認して当日話さないといけないご依頼主の方はもっと大変ですよね。練習する時間が少なくなりますから。幸い、翻訳するタイミングがあった方がほとんどだったので、お断りすることなくお受けすることができてよかったと思います。

私事ですが、昨年は翻訳のお仕事をしながら、別途Webメディアのディレクションや編集のお仕事もスタートさせました。編集やディレクションは、メディアの企画、立案などもしますが、ライターさんたちから上がってきた原稿をチェックし、仕上げるお仕事がメインです。

文章を扱う仕事で、校閲・校正といった仕事も含みます。翻訳する上でも大事な部分なので、どちらもそれぞれの仕事にとても活かせることができ、ありがたいです。

原稿を仕上げる仕事も、翻訳もそうなんですが、やっているときりがないんですよね。

「こっちの文章(翻訳)がいいかな、いやさっきの方がいいかも。今度はこの言葉を使おうかな......」

考えだしたら、迷いだしたらキリがありません。答えが1つではないからです。

私の翻訳の特徴としては、できるだけ日本語に寄り添ったものにしたいので、がっつり意訳をすることは少し避けています。(もちろん必要がある場合は意訳します)以前、字幕翻訳についての投稿で、私は実際は何と言っているのかが知りたくて学んだと書いたのですが、ドラマや映画が本当に伝えたい言葉を受け取りたいと思ったから、実際何と言っているのかが知りたかったのです。

もちろん、違う言語なのでどうしても意訳しないといけない言葉はあるのですが、実は、意訳する方が楽な場合もあるんですよね。でも、私はなるべくそのままの言葉で伝えたいと思い、その言葉に一番当てはまる言葉を探すことを大切にしています。

もちろん、この言葉の選び方も翻訳者によって違うでしょう。感じ方は十人十色なので、同じ赤い色を見たとしても、人によって赤色、朱色、紅色など、見え方も違って表現の仕方は変わることもあります。ありがたいことに、私の翻訳が好きだと言ってくださって、リピーターになっていただいてる方がたくさんいらっしゃいます。そういった方々との出会いに心から感謝しております。

最近は、AIが発達し、翻訳機もレベルが高くなってきました。
AIに助けられる部分もありますが、それでもまだ、AIは人間に勝てない部分は多々あると思っています。

翻訳を頼んでくださる皆さんは、簡単に機械翻訳ですませたくないという、温かい想いを持っていらっしゃる方々です。

どうか、その想いを大切にしてください。

そして、私の翻訳が、少しでもその想いを伝えるお手伝いになれば幸いです。

                       2023年1月10日 スイン


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