特別区経験者採用 気になる配属先の話

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「特別区の経験者採用試験に合格したら、自分はどこの部署に配属されるのだろうか」ということが気になる方は多いと思います。

 私が入庁した時(平成25年度入庁)、経験者採用枠で入庁したのは22人でした。そのうち、男性は12名、女性は10名です。
 このうち最も多かったのが生活保護課です・・・。22人中3人が生活保護課でした。ちなみに、私もそのうちの一人です。男性1名、女性2名が配属されました。
 その次に多かったのが課税課と納税課でそれぞれ2名ずつです。課税課は男性2名、納税課は男性1名、女性1名です。
 あとはみんなばらばらで、土木系や保育関係、子育て支援関係、国民健康保険、環境政策などなど。多くの人が行きたがる地域振興は男性1名が配属されました。
 経験者採用枠で入庁してくる人のバックグラウンドは様々で、前職が不動産の営業だったり、銀行関係、報道関係などなど。国家公務員や他の市区町村で地方公務員だった方もいます。
 前職の経験や本人の配属先の希望は一切考慮されていない印象ですね・・・。
 生活保護課でケースワーカーをやりたくない人は恐らくたくさんいると思いますが、残念ながら配属先としては行く可能性は極めて高いです。なにしろ配属される人数そのものが多いので、行く可能性も高いのです。
 仮に最初の配属で行かなかったとしても、その後の異動で後に行くことになる可能性は極めて高いです。8割がたの職員が一度は保護課に配属されるとも聞いたことがあります。
 ですから、最初から「生活保護のケースワーカーはやることになるなぁ」と覚悟しておく方がいいかもしれませんね。
 生活保護課の全員がケースワーカーになるわけではありません。ほとんどはワーカーさんですが、庶務係や相談係など、ケースワークとは違う仕事もあります。実際に、私は保護課に配属されましたが行った先は庶務係でした。最初に保護係に配属されたとしても、そのうち課内異動で庶務係や相談係に行くこともあります。
 なんだか保護課の話にそれてきてしまいましたが・・・。つまり、なにが言いたいかというと、経験者採用で入庁した人は最初から保護や納税(税金の徴収)などのタフな職場に配属される可能性は高めだということです。ストレス耐性がついているだろうと期待されているのでしょう。
 希望通りの部署に行けても行けなくても、4~5年すれば異動になりますので、いいことも悪いこともずっと続くわけではないです。
 私のこれまでの経験から得た感覚としては、仕事の内容よりも周りの人や人間関係などの環境の方が大切だと思います。保護課の5年間は大変なこともたくさんありましたが、仕事の内容が過酷な分、職員は一致団結していて和気あいあいと楽しい雰囲気でした。逆に、今いる国民健康保険の部署は、最初の2年間は人間関係が最悪でギスギスした雰囲気でした・・・。(今はだいぶ良くなりましたよ!)
 どのような配属先であっても、経験者採用試験を突破された皆さんであれば、柔軟に対応できることと思います。
 この記事を書いている私は、令和3年現在2部署目でこの部署は4年目に突入します。現在は国民健康保険の部署です。この部署に配属された当時は庶務係に配属されましたが、2年目からは課内異動により国保の資格に関する部署で仕事をしています。
 ちなみに、国保は全く希望していませんでしたが配属されました・・・。希望なんてほとんど通らないと思った方が良いです。
 まとめると、以下の通りです。
①経験者採用枠の人は不人気部署に配属される可能性は高め
②良くも悪くも4~5年で異動する
③課の仕事内容よりも、周りの人間関係の方が重要
④配属先は基本的に希望は通らないと思った方が良い
 このような情報がどれだけ人の役に立てるのかはわかりませんが、一人でも多くの方に、「へぇ、そうなんだ」と思ってもらえれば幸いです。
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