Google 検索トラフィックの減少を分析する方法 (前編)

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ビジネス・マーケティング

1.はじめに

21年7月にGoogleセントラルブログに「Google検索トラフィックの減少を分析する」と題するブログが発表されました。

私たちのサービス利用を考えているお客様の中には、トラフィックが伸びずに、検索トラフィックが減少して、検索ランキングが落ちてきた、と悩んでいる方が相当数含まれています。そういうお客様にも参考になる記事ですので、できるだけ簡単に、かいつまんでみなさんと共有したいと思います。

まず、Search Console を開いたら、Google 検索のトラフィックが減少していたとします。どうすればよいでしょうか。オーガニック検索のトラフィックの減少にはいくつかの原因がありますが、その多くは回復が可能です。しかし、まずは、自サイトに実際に何が起きているのか、を把握する必要があります。しかしその方法は必ずしも明確ではありません。

今日は、トラフィックが減少するいくつかの原因を示し(前編)、Search Console の検索パフォーマンス レポート(前編)と Google トレンドを使用して、検索トラフィックの減少を分析する方法(後編)について説明します。

2.検索トラフィックが減少する主な原因

トラフィックに影響する要因を理解しやすくするため、トラフィック減少の例をいくつか紹介し、それらが何を意味するかを説明します。
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上のグラフは、減少パターンをイメージ化しています。そして、それぞれに、おおまかな原因が考えられます。数値よりもおおまかな形や傾向を把握することが大切です。

左上は、技術的要因の場合を表すグラフ、右上は、シーズン要因、左下は、アルゴリズムやインタレスト変更要因、右下のグラフは何らかの不調や一時的要因を表します。

 このグラフとは別に、検索トラフィックが減少する原因としては、Googleは、主に次の 5 つが挙げています。これは、Googleのデータ解析からの帰結ですので、かなり信頼できる意見です。

(1)技術的な問題: Google によるページのクロール、インデックス登録、ユーザーへのページの表示を妨げるエラー。たとえば、サーバーの可用性、robots.txt のフェッチ、ページが見つからないなどの問題があります。これらの問題は、サイト全体(例: ウェブサイトがダウンしている)またはページ全体(例: noindex タグの配置が誤っている。これは Google によるページのクロールに依存し、トラフィックがより緩やかに減少することを意味します)に影響する可能性があることにご注意ください。

(2)セキュリティの問題: サイトがセキュリティ脅威にさらされている場合、ユーザーがサイトにアクセスする前に、Google によって警告またはインタースティシャル ページが表示され、そのために検索トラフィックが減少することがあります。

(3)手動による対策: サイトが Google のガイドラインを遵守していない場合、手動による対策によって一部のページまたはサイト全体が Google 検索結果から除外されることがあります。

(4)アルゴリズムの変更: Google は常にコンテンツの評価方法を改良し、それに応じて評価アルゴリズムを更新しています。コア アップデートやその他の小規模なアップデートにより、Google 検索結果におけるページのパフォーマンスが変化することがあります。将来のアップデートを絶えずチェックするには、YouTube の Google 検索ニュース シリーズにチャンネル登録するか、Twitter で Google をフォローしてください。

(5)検索インタレストの低下: 新しい流行や季節的なユーザーの行動の変化が特定のクエリの需要を変化させることがあります。つまり、トラフィックは単に外部的な影響の結果として減少することがあります。

3.検索トラフィックの減少パターンを分析する

グラフには、問題の所在を一目で表す効果があります。トラフィックに何が起きたかを理解する最良の方法は、Search Console の検索パフォーマンス レポートの主要なグラフを確認することです。このグラフには多くの情報が集約されているからです。グラフの形状を分析するだけで、多くのことがわかります。

例えば、左上のグラフからは、要因の1,2,3が考えられます。左下のグラフならば、要因の4,5です。右上グラフであれば、後で説明する業界の全体傾向を加味する必要があります。右下グラフは、季節要因のほか、技術的問題やその解決で現れるでしょう。

こうした現状分析をあくまで、データやグラフをたよりにしてみましょう、とGoogleは提言しているのです(まあ、すべての人ができる、とは思いませんが)。

そのうえで、Google Consoleのグラフ設定について、Googleは、検索パフォーマンス レポートにアクセスして、技術的に、以下のことを提言しています。

(1)期間を 16 か月以上に変更する:これは、トラフィックの減少を前後関係の中で分析し、休日やトレンドによって毎年発生する減少ではないことを確認するのに役立ちます。期間を 16 か月以上に拡張する場合は、Search Analytics API でデータを取得してシステムに保存すると便利です。

(2)減少した期間を類似する期間と比較する:これにより、正確な変化の実態を確認できます。すべてのタブをクリックして、その変化が特定のクエリ、URL、国、デバイス、検索での見え方のいずれかでのみ発生しているのかどうかを確認します(比較フィルタの作成方法をご覧ください)。比較する日数を同じ(できれば同じ曜日)にしてください。

異なる検索タイプを個別に分析する:これにより、ウェブ検索、Google 画像検索、[動画] または [ニュース] タブのどれで減少が発生したかを把握できます。

以下の Search Console トレーニング動画では、検索パフォーマンス レポートの使用方法を紹介しています。英語ですが、日本語訳を利用してみてください。

4.業界の全体的な傾向を調査する (後編で解説)

さらに詳しく調べるには、Google トレンドを使用します。これは、減少が全体的な潮流の一部なのか、それとも自分のサイトだけで発生しているのかを理解するのに役立ちます。このような変化を引き起こす要因としては、主に次の 2 つが挙げられます(つづく)。


 5.まとめ

ここまでを、今回のまとめとするならば、まず、現在の現象に何らかの問題がある場合、そこには、必ず原因がある、ということです。基本は、ご自分で考えてみることが大切ですが、自信がなければ、私たちSFTマーケティングに相談してみるのも、ひとつの方法です。

コンサルティングというと、なんか敷居が高いようですが、単なる相談です(笑)。私たちは、できるだけお客様目線に立って、その原因を説明、仮説化、イメージ化します。さらには、いくつかの解決策を提案するのです。

なにもマッキンゼーやボストンなどの一流コンサルティング・ファームに依頼するのではありません(こちらは、一流企業でも敷居が高いです)。予算も目玉が飛び出します。

私たちは、わかりやすくサービスを定型化しています。これは、提案した、そのいくつかの提案の中から、お客様が選びやすいように考えたからです。その中から、ご自分にとって最適な解決策(予算・期間・規模)を選んでください。わからなければ、質問してください(原則1回返答します)。予算が心配ならば、見積もできます。そのうえで、納得できなければ、依頼しなければいいだけです。ご予算も、いわゆるコンサルタントを銘打つところに比べれば、良心的であると自負しております。

以上
次回(後編)につづく。
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