【心が折れやすい人の特徴と、その対処法】

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今日は、様々なクライアント様のタイプの中でも「心が折れやすい人の特徴と、その対処法」について、述べさせていただきたいと思います。

私は初めてのクライアント様に接するとき、そのクライアント様のストレス耐性やレジリエンスがどの程度なのか観察し、どのような分類の行動心理のパターンを持つタイプなのかを、相談を受ける前の雑談の中で、どの「心が折れやすいタイプ」の人か否かを見極めます。

それによって、クライアント様の相談内容に対する質問の仕方や言葉を選び、また、アプローチの仕方を判断し、ラポール関係を築く上での指針を見出します。

その観察方法として、自己心理学を応用した、「心が折れやすい人」のパターンの分類とケアのポイントについて考察します。

・・・まあ、「心が折れやすい」って言っても、誰もがどこか折れやすいわけですし。私自身も、今でこそ相当なストレスやショックな出来事がない限り「心が折れる」ことはなくなりましたが、一昔前は、実に脆弱な挫折しやすいタイプでした(;^ω^)

では、「心が折れやすいタイプ」について、以下のパターンを基準に、「もし、折れるとしたらどのパターンにあてはまりそうか」という観点で読んでいただいても構いません。

【心が折れやすい人の行動】


【折れやすい人の行動1】
①謙虚ないい人
ミラーリング欲求が満足されていない。

②いい人を演じてしまう人
人からの頼みごとを断らない。結局自分の仕事が増え、オーバーロードになることが多い。

③ 人を喜ばせようとする人
自分は楽しまなくても、周りを楽しませよう、相手を楽しませようとする傾向が強い。

④ 自分の話はつまらないと思っている人
どうせ自分の話はつまらないし、自分の思いつきなんてとるにたらないと思っているので、引っ込み思案になりがちである。


【折れやすい人の行動2】
①動けない人
理想化欲求が満足されていない。

②決められない人
自分の希望を表明せず、いつも他人の意見に従う。決断が遅れる、あるいはできないことが多く、このためチャンスを逃してしまうことがある。

③失敗を恐れて動かない人
行動して失敗するよりも、なにもしないことを選ぶ傾向がある。

④比べる人
自分と他者を常に比べ、劣等感を持ちがちである。卑屈になったり、特定の人を簡単に崇拝しすぎることがある。


【折れやすい人の行動3】
①なじめない人
ツインシップ欲求が満足されていない。

②頑張りすぎる人
頑張りすぎてバーンアウトしてしまう。頑張らなければ、自分は認められないと思っている。そして、「頑張っていないのは、いけないことだ」、と思っている。

③隠れる人
どうしてもグループになじめないと感じている。人づきあいは最小限にして、目立たないように努力する。ただし、目立たないようにしていても、かえって行動が目立ってしまうことがある。

④違う人
自分は人と違っていると思い込んでいる。集団になじめない、あるいは、なじむことを諦めている。


概ね、以上の12のタイプに大別できると言われています。

それぞれのタイプに於けるサポートのポイントを説明します。、

<サポートのポイント>

行動パターン1→よいところを見つけ伝える。リフレーミング。ポジティブなフィードバック。良いこと日記をつける。

行動パターン2→目標となる人を見つけ、その考え方や行動を学ぶ。モデリング。目標達成のための行動計画を作る。

行動パターン3→所属意識を高めるために、集団のアクティビティーに参加する。他者と同じ所を見つける。


しかし、どのサポートに於いても、そのクライアント様が明確な目的意識を持っていただかないと、どのようなサポートを提案しようにも自己分析、自己受容、ラポール形成は図れません。

そこで、カウンセリング技法の基本に返って、クライアント様との「共感」とラポール形成を築くために、以下のことに心掛けます。

クライアント様にペーシングして、イメージを浮かべながら話を聞いているとき、カウンセラーは、非常に敏感な状態になってきます。
相手を全身で感じていると言ってよいでしょう。

そうした状態で話を聞いていると、身体に微妙な反応が出てきます。例えば、胃が痛くなったり、心臓がどきどきしたりといった、ちょっとした反応です。
こうした身体反応は、その人の感情の身体的な表れです。そうした身体的な反応は、実は、非常に深い感覚を表している場合があります。

また、話し手と聴き手が、両方とも同じような身体感覚を持つこともあります。そういうときには、ふたりの身体が共振しているような感じになっています。

このような状態は、身体的に共感が起こっていると言えるでしょう。 なので、話を聴いているとき、自分自身の身体に起こる反応に注意をしていると、相手の気持ちをより深く理解する手掛かりになります。

自分の身体の反応が訴えようとしている感情が、相手の感情と同じだったりします。まるで、自分の全身が、アンテナになったみたいなものです。

カウンセラー自らクライアント様の言動に全神経を集中し、話を聴いていく中でミラーリングしていくと、クライアント様の感情や欲求が伝わってきます。

そのプロセスの中で、クライアント様の「行動パターン」を洞察し、どの「心が折れやすい」タイプかを見極めることが自然とできてきます。

クライアント様と、イメージングの中で一体化することで、その「心が折れやすい」タイプを、克服するための導引が可能になってきます。

それぞれの「行動パターン」で生じるコンプレックスやストレスを、ネガティブなものと認識させるのではなく、それらの行動パターンは無意識に自分で作り出している癖であり、特徴であることを、目を逸らさせることなく受容する「赦し」の境地に誘う様に、カウンセラーと共に二人三脚で導いていくことが肝心です。

その際、どのタイプであろうとも、カウンセラーは決して指導したり、安易に自立を妨げるようなアドバイスはしてはなりません。

クライアント様が、自ら納得して決意し、自己の行動に意識を向け、客観的に自分を捉えられ、自分に自信を持っていただけるよう、適切な言葉で誉め、勇気づけてあげます。

これにより、クライアント様が客観的に、それまでの自らの行動パターンに気づきを得て、心が折れやすいタイプであることを自覚できたら、克服するモチベーションが高まり、躊躇なく、それぞれのタイプに応じたサポートを受け入れて下さるようになり、自己改革に大きく前進できるものと考えます。

最後までご高覧ありがとうございました。
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