Guten Morgen!たんたんと申します。
今回は、Deutschklandfunk Kulturというサイトの記事を要約しました。
(02.05.2020)
記事のタイトル
"Wie Schulen das digitale Lernen verbessern können"
「どのように学校はデジタル教育を改良できるか」
日本のみならず世界中でコロナの影響による教育の遅れが問題となっていますね。
ドイツでもデジタル教材などを利用した、"Homeschooling"に取り組んでいるようですが、現地での問題はどのようなものなのでしょうか。
この記事では、学校の取り組みと専門家の意見が掲載されていました。
学校での取り組み
ドイツでも日本と同様に、ほとんどの学校が休校していますが、授業はオンライン授業が行われているところもあります。
しかし、ドイツはオンライン授業において、まだまだ初期の段階にあるそうです。
専門家もこういった教育の問題に対して、早急な学校のデジタル化を催促していますが、コロナの蔓延防止のため、人材を外部から採用できないという問題がネックとなっているようです。
結果、現地ではこのようなこれまでにない危機に対応しなければならないのです。
オンライン授業の問題点と対策
大きな問題となっているのは、オンライン授業の準備にかけられる、
親の時間、労力、知識の差によって、家庭ごとに差が生じることです。
こうした差が、既存の社会的な差を広げる要因になりかねない、と言われています。
それでは、学校や州の対応はどうでしょうか。
ラインラントプファルツ州では、各学校や教員らが独自のコンセプトを持っており、実質、教師の判断にゆだねられているのが現状のようです。
一方で、教員らには負担が大きく、部分的にはオンライン授業で対応しきれていない学校もあるようです。
要するに、州がコロナ危機における画一的な教育コンセプトを持っていないということです。
これでは、先に挙げた要因以外にも、学校や担当している教員が、学力の差を広げる要因となることも考えられるのではないでしょうか。
急速な近代化のしわ寄せ
様々なデジタル技術はすでに完成しているのにも関わらず、なぜ人々はそれらを利用し、活用できないのか。
ケルン大学教育センターのMyrle Dziak-Mahler氏は、次のように述べます。
「この2世紀の間の近代化の速度はものすごいものであった。そのしわ寄せが、今このような形で我々の足元に来ているのではないか。」
また彼女は、教育システムの移行が活発に行われていないことも指摘しています。
教育システムの移行を試みることは、そこから学び、将来性を導く上で重要なものなのです。
このコロナ危機は「教育」について再考し、急速な近代化に対応させるチャンスでもある、と彼女は考えています。
学校は再開するべきか
徐々に感染者数、死亡者数ともに穏やかになっていることから、世界各地で学校を再開させるという話も出ています。
ドイツでも、5月4日以降、高等教育以上の学校の一部規制緩和が発表されておりますが、一部の専門家は反対しています。
更なる感染増加を恐れてでしょうか?
スイスの教員でYoutubeチャンネル"Digi-Fernunterricht"を運営している、
Philippe Wampfler氏は、
「現在の対応で危機をやり過ごしてしまうと、次の危機に見舞われた際、
教育現場は対応できないだろう」
と指摘し、学校の再開に反対しているようです。
つまり、学校の再開を遅らせてでも、
「これまでにはなかった、革新的な教育システム」
を獲得しておかなければならない、ということです。
教育現場はコロナ期間に何をすべきか
Wampfler氏は、今、教育現場には様々なデジタル技術を活用した教育に挑戦してほしいと強く願っています。
現状の課題を見つけ、思いついたアイデアを片っ端から実践していくことが重要であると述べています。
また、「とにかく挑戦、評価を繰り替えすことが重要であり、そういった経験が現在の凝り固まってしまった教育システムを次のステップに進めることにつながるかもしれない」と述べています。
このコロナの危機的状況を教育改革のチャンスとして捉えることの重要性を説いています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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それでは、Auf Wiedersehen!
▽参考▽
Deutschklandfunk Kultur(02.05.2020)
"Wie Schulen das digitale Lernen verbessern können"