飲食店開業の流れを分かりやすく解説!開業資金・必要な資格・失敗しないためのコツは?

「飲食店を開業したいけど、どのように準備を進めればいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?この記事では、飲食店開業までの流れや必要な資格・届出、活用できる補助金などを分かりやすくご紹介します。各準備段階で利用したいおすすめのサービスもあわせてチェックしてみましょう。
飲食店の開業に必要な準備期間と開業資金は?

飲食店開業を成功に導くカギは、開業までにどのような準備が必要で、何にどれくらいの費用がかかるのかを事前にしっかり把握しておくことです。
まずは、開業までの準備期間と必要な資金について知っておきましょう。
開業までの準備期間は約12ヶ月
飲食店をオープンするまでには、12ヶ月程度の期間を要することが一般的です。
飲食店開業までのおおよその流れは次の通りです。
【飲食店開業までの流れ】
| 実施時期 | 開業に必要な準備 |
|---|---|
| 12ヶ月前 | コンセプトの検討 |
| 11ヶ月前 | 事業計画書の作成 |
| 8ヶ月前 | 物件選び |
| 5ヶ月前 | 開業資金の調達 |
| 4ヶ月前~ | 開店準備 <4ヶ月前>・メニューを決める <3ヶ月前>・お店の外観や内装を決める・厨房設備・什器などを購入する <2ヶ月前>・お店のロゴを作成する・チラシやメニュー表などを作成する・お店のWebサイトやSNS公式アカウントを作成する |
| 1ヶ月前 | 資格取得・各種届出 |
コンセプトの検討期間や物件探しにかける時間などは人それぞれなので、準備時期・期間は目安として参考にしてください。
各フェーズの具体的な内容については、後ほど詳しくご紹介します。
飲食店の開業資金は約1,000万円
飲食店の開業に最低限必要とされる資金の目安は1,000万円前後です。飲食店の開業には、次のようにさまざまな費用がかかります。
- 物件取得費:家賃の前払い分、保証金、礼金、仲介手数料など
- 設備導入費:内装工事費、厨房機器・食器類・消耗品などの購入費
- 開業後の運転資金:店舗家賃、人件費、光熱費など
上記に加えて、自分や家族の生活費も見込む必要があります。
ただし、実際の開業資金はお店の業態や規模、立地などによって大きく変動します。事前に詳細な事業計画を立て、必要な資金を把握しておくことが重要です。
飲食店開業の流れ①|コンセプトの検討

飲食店を開業すると決めたら、開業の12ヶ月ほど前からお店のコンセプトの検討を行います。
コンセプトとは、お店の経営方針や特徴を表す基本的な考え方のこと。明確なコンセプトがあることで、お店の価値をお客さまに分かりやすく伝えることができ、リピーターの獲得にもつながりやすくなります。
コンセプトを検討する際には、次のポイントを意識しましょう。
- 「お客様がこのお店に来たくなる理由」を徹底的に考える
- 店舗名・立地・価格帯・営業時間など、さまざまな要素について検討する
コンセプトは次の5W1Hを意識して具体化すると良いでしょう。
【コンセプト検討のポイント】
| What(何を) | 提供したいメニュー・サービスの特徴を考えます。 例:無農薬の食材にこだわる、SNS映えするスイーツを提供するなど |
| Who(誰に) | お店のターゲットとする客層を決めましょう。 例:20代のカップル、子連れのファミリー層など |
| Where(どこで) | エリアや立地の調査を行い、ターゲット層を踏まえて出店場所を決定します。 例:サラリーマンがターゲットなら駅前やオフィス街に出店するなど |
| When(いつ) | 開業時期・営業時間を決めます。営業時間や定休日はターゲット層も踏まえて決定すると◎。 例:主婦層メインなのでランチタイムのみなど |
| How(どのように) | 接客や集客、販売促進などの手段を考えます。 例:店舗のWebサイトで集客する、販売促進のためクーポンを発行するなど |
お店のコンセプトは、他店との差別化を図るための重要な要素でもあります。長く愛されるお店を作るためにも、コンセプトの検討はしっかりと行いましょう。
飲食店開業の流れ②|事業計画書の作成

コンセプトが決まったら、次に行うのが事業計画書の作成です。
事業計画書とは、新規事業の内容と収支計画をまとめた書面のことで、飲食店の開業にあたって銀行から融資を受ける際に必ず必要なものです。
事業計画書には以下のような内容を記載します。
- 創業の動機
- 経営者の経歴
- 取り扱う商品やサービスの内容
- 競争力のあるセールスポイント
- 取引先・取引関係
- 従業員計画
- 資金調達計画
- 事業の見通し
分かりやすくポイントを抑えた事業計画書を作成することで、融資を受けられる可能性が高くなります。
さらに、事業計画書の作成を通して、自身のアイデアで本当に店舗経営ができるのかを客観的に把握することも可能です。必要な資金も明確になるため、資金計画の立案にも役立ちます。
事業計画書の作成が初めてでどのように書けば良いか分からない場合は、ココナラなどでプロに相談するのがおすすめです。
飲食店開業の流れ③|物件選び

開業8ヶ月ほど前になったら、お店の物件探しを行います。
物件選びで意識すべきポイントは「物件の種類」と「立地の特徴」の2つです。
物件の種類には大きく分けて「居抜き物件」と「スケルトン物件」の2種類があります。
- ・居抜き物件
-
以前の借主が使用していた内装・設備が残っている状態の物件です。そのままテナントとして利用できるため工期や費用を抑えられますが、レイアウトは変更しにくいのが特徴です。
- ・スケルトン物件
-
建物の構造躯体のみの状態の物件です。内装からすべて自由にデザインできる一方で、工期・費用はかさみやすくなります。
それぞれのメリット・デメリットをよく理解し、開業目的に合わせて物件を選択しましょう。
また、立地の特徴としては「オフィス街」「商業地域」「住宅街」などが考えられます。
「オフィス街は平日の安定需要が見込める一方で競合も多い」「商業地域は販促の費用対効果が高いものの家賃が高め」など、各立地の特徴を理解しておくことが重要です。
こうした物件の種類と立地の特徴を踏まえつつ、坪数や家賃などの希望条件とも照らし合わせながら、最適な物件を見つけましょう。
飲食店開業の流れ④|開業資金の調達

前述の通り、飲食店の開業資金には約1,000万円が必要です。
そのうち、最低でも300万円以上は自己資金でまかなう必要があるといわれています。
「自己資金0円でも開業できる」といった話を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、飲食店のオーナーや出資者がいるなど強力なバックアップ体制がない限り、0円での開業は難しいと思った方が良いでしょう。
開業資金の調達方法として一般的なのは、金融機関の融資を受けることです。
例えば、日本政策金融公庫の「新規開業資金」は、原則無担保・無保証で融資が受けられます。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円まで)に設定されているため、初期投資がかさむ場合でもしっかりカバーできます。
この他、全国の金融機関でも創業者向けの融資制度を実施しているのでチェックしてみましょう。
飲食店開業の流れ⑤|開店準備

開業4ヶ月前からは、開店に向けて次のような準備を行います。
- メニューを決める
- お店の外観や内装を決める
- 厨房設備・什器などを購入する
- お店のロゴを作成する
- チラシやメニュー表などを作成する
- お店のWebサイトやSNS公式アカウントを作成する
それぞれ見ていきましょう。
メニューを決める
お店のメニューは店舗のコンセプトに合わせて考案する必要があります。
例えば、健康志向の店であれば野菜中心のメニュー、高級感の演出を目指すならコース料理を取り入れるなど、コンセプトに沿ったメニューを検討しましょう。
また、店の目玉となる人気メニューを1~2品選んで「看板メニュー」を設定することも重要です。
店の特色が出ているメニュー、話題性のあるメニューを前面に押し出すことで、集客につなげることができます。
メニューは飲食店の成功に直結するため、開業前にしっかりと検討しておきましょう。
お店の外観や内装を決める
店舗の第一印象を決める外観や、食事中の雰囲気を左右する内装デザインは、来店者数やリピート率に直結する重要な要素です。
ターゲット層に合わせてコンセプトを明確にし、それを空間デザインに落とし込むことが大切です。外装・内装のカラーや、照明・小物などの細部にまでこだわることで、店舗の個性や世界観を伝えることができます。
最近ではSNSを活用したお店選びも増えているため、フォトジェニックな店内レイアウトやインスタ映えする演出も来客数アップのカギになります。
ココナラならお店の外観・内装デザインを経験豊富なプロのデザイナーに依頼できます。ぜひチェックしてみてください。
厨房設備・什器などを購入する
開業3か月前になったら、必要な厨房設備や什器などを購入しましょう。什器とは、レジ台や冷蔵機器、椅子、テーブル、食器などのことです。
代表的な厨房設備・什器には、シンク・作業台またはコールドテーブル・食器棚・冷凍冷蔵庫などがあります。
新品・中古購入のほかリースも可能なので、予算や必要な性能に応じて適切な方法を選びましょう。
お店のロゴを作成する
店舗の「顔」となるロゴは、お店のコンセプトや雰囲気を表す大切な要素です。
ロゴは看板やチラシ、さらにはコースターや箸袋といった店内備品など、さまざまな場面で使用されます。そのため、ロゴをしっかりと作成しておくことで、お店の宣伝・集客にも役立ちます。
最近では、SNSで新しいお店の情報を探す人も多いため、店舗アカウントのアイコン画像にもロゴを使うと、お店の認知度向上や情報発信に効果的です。
プロのデザイナーに依頼して、愛着を持ってもらえるロゴを作成しましょう。
チラシやメニュー表などを作成する
飲食店を開業する際には、チラシやフライヤー、メニュー表などさまざまな印刷物の準備も必要になります。
チラシ・フライヤーは、開業前の宣伝ツールとなるだけでなく、開業後の集客にも効果的です。来店しそうな人が集まる場所に置いたり、直接配ったりしてお店の認知度を高めていきましょう。
飲食店に必要不可欠なアイテムであるメニュー表は、文章や写真を工夫し、お客様の注文意欲を高められるよう工夫することが重要です。
見やすいレイアウトや、読みやすい文字のフォントやサイズにすることも心がけましょう。
他の開店準備でチラシやメニュー表の作成にまで手が回らない場合は、プロに依頼するのも一つの選択肢です。専門家に任せることで品質が担保されるうえ、時間や手間を節約できるのでぜひ検討してみましょう。
お店のWebサイトやSNS公式アカウントを作成する
飲食店を開業する際は、店舗のWebサイトの構築やSNSアカウントの開設など、オンラインでの施策も重要です。
お店のWebサイトを持つことで、情報発信や予約受付が24時間365日可能になるため、集客アップと利益拡大につながりやすくなります。
また、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSでは新メニューやキャンペーン情報の拡散が期待できるほか、SNSアカウントを通じて顧客とコミュニケーションを取れるのもメリットです。
Webサイト制作の知識がなくどのように作ったら良いのか分からない場合は、プロに外注するのがおすすめです。
費用はかかりますが、制作時間を大幅に節約できる分、他の開業準備に注力できます。
外注先にもよりますが、Webサイトが納品されるまで1ヶ月以上かかることもあります。開業に間に合うよう、外注先の選定などは早めに着手しましょう。
飲食店開業の流れ⑥|資格取得・各種届出

開業1ヶ月前になったら、飲食店開業に必要な資格の取得や各種届出を行います。
飲食店の開業に必要な資格は2つ
飲食店の開業に必要な資格は「食品衛生責任者」と「防火管理者」の2つです。飲食店と聞くと調理師免許が必要と思われることも多いですが、調理師免許は必須ではありません。
それぞれの資格の取得方法を確認しておきましょう。
食品衛生責任者
飲食店などの食品を取り扱う施設では、施設ごとに「食品衛生責任者」を置くことが義務付けられています。
資格を取得するには、各都道府県市の食品衛生協会が実施する講習会を受講する必要があります。
講習会には会場形式と、eラーニングによるオンライン形式の2つの方法があるので、自分の都合に合わせて受講しましょう。
どちらも所要時間は6時間ほどです。受講料は都道府県によって異なりますが、おおよそ10,000円前後です。
ただし、栄養士・製菓衛生師・調理師などの資格や免許を持っている場合は講習会を受講する必要はありません。
防火管理者
飲食店を開業する際には、店舗の収容人数や延床面積に応じて、防火管理者の選任が義務付けられています。
防火管理者とは、火災などによる被害を防止するために、防火管理に関する業務を行う責任者のことです。
店舗スタッフを含む収容人数が30名以上の場合は、防火管理者を選任する必要があります。
選任された防火管理者は、延床面積に応じた防火管理講習を受講し、修了試験に合格しなければなりません。
延床面積が300㎡以上の場合は甲種防火管理講習、300㎡未満の場合は乙種防火管理講習の受講が必要です。
講習の受講料は7,000円~8,000円、講習期間は甲種が2日間、乙種が1日間となっています。
飲食店開業に必要な届出一覧
食品衛生責任者や防火管理者のほか、飲食店の開業には次のような届出が必要です。
【飲食店開業に必要な届出一覧】
| 届出・申請の名称 | 届出先 | 対象 | 手続き期限 |
|---|---|---|---|
| 飲食店営業許可申請 | 保健所 | すべての店舗 | 店舗完成の約2週間前まで |
| 防火管理者選任届 | 消防署 | 収容人数が30名を超える店舗 | 営業開始まで |
| 防火対象物使用開始届 | 消防署 | すべての店舗 | 使用開始日の7日前まで |
| 火を使用する設備等の設置届出書 | 消防署 | 火を使用する設備を設置する店舗 | 設置の3~5日前まで※自治体により異なります |
| 深夜酒類提供飲食店営業届 | 警察署 | 酒類を提供する店舗(深夜0時を超えて営業する場合に必要) | 営業開始10日前まで |
| 風俗営業許可申請 | 警察署 | 店員が客の接待をしながら飲食する業態の店舗※キャバレーやスナックなど | 営業開始10日前まで |
| 個人事業の開業・廃業等届出書 | 税務署 | 個人開業の場合 | 開業1ヶ月以内 |
| 所得税の青色申告承認申請書 | 税務署 | 青色申告を希望する場合 | 申告をする年の3月15日まで(1月16日以降に開業した場合は開業から2ヶ月以内) |
| 労災保険の加入手続き | 労働基準監督署 | 従業員を雇用した場合 | 雇用後10日以内 |
| 雇用保険の加入手続き | ハローワーク | 従業員を雇用した場合 | 雇用後10日以内 |
飲食店営業許可申請は飲食店を開業する際に必ず必要になるものですが、申請して即日で営業許可が出ることはないため注意が必要です。
申請後、保健所の担当者がお店を訪れて検査を行い、申請書の内容と相違がないかどうかを確認します。
オープン予定日までに確実に営業許可を得るためにも、工事完了の2週間前を目途に営業許可申請書を提出しましょう。
その他、店舗の業態などに合わせて必要な申請・届出が異なるため、よく確認して余裕を持って対応しましょう。
飲食店の開業に活用したい補助金・助成金

飲食店の開業を成功させるためには、補助金や助成金をうまく活用することもポイントです。
飲食店が使いやすい補助金・助成金には次のようなものがあります。
- ・小規模事業者持続化補助金
-
小規模事業者の販路開拓・業務効率化などに関わる取り組みを支援するための補助金です。
自治体の特定創業支援等事業による支援を受けて開業した場合、「創業枠」での申請が可能です。通常枠では最大50万円の補助額が、創業枠では200万円に引き上げられます。
自治体によっては、飲食店開業セミナーなどが特定創業支援等事業に該当する場合もあるので、各自治体の起業・創業支援情報をチェックしてみましょう。
なお、小規模事業者持続化補助金の対象者は、サービス業の場合、従業員数が5人以下であることが条件となります。
- ・ものづくり補助金
-
働き方改革や賃上げ、インボイス制度などの相次ぐ制度変革に対応する中小企業・小規模事業者などを支援する事業です。
正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」です。
革新的なサービス開発や試作品開発、生産プロセスの改善に取り組むための設備投資などが支援対象となります。
多くの事業者が応募する「通常枠」では、750万円~1,250万円の補助を受けられます(補助上限額と補助率は従業員数などにより異なります)。
ものづくり補助金は飲食店も対象で、これまでにカフェ・コーヒーショップ・レストラン・居酒屋などさまざまな店舗が採択されています。ぜひチェックしてみてください。
- ・IT導入補助金
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中小企業・小規模事業者が、自社の経営課題を解決するためのITツールを導入する経費の一部を補助する制度です。
飲食業を含む幅広い業種の中小企業・小規模事業者が対象で、インボイス対応の会計・決済ソフトウェアの導入や、POSレジシステムの導入費用に活用できます。
申請にはIT導入支援事業者との連携が必要なので、手続きに時間を要する点には注意が必要です。事前によく制度の内容を確認し、計画的に申請を進めましょう。
飲食店開業を失敗しないために!ココナラでプロのサポートを受けよう

飲食店の開業にはさまざまな準備が必要です。
お店のオープンまでの各ステップを着実に進めていくためには、プロのサポートを受けることも検討してみましょう。
個人のスキルを売買できるスキルマーケット「ココナラ」では、飲食店開業の各フェーズに合わせて必要なサービスを探して、プロのサポートを受けることができます。
例えば、事業計画書の作成サポートや、店舗の内装デザインや外装デザイン、店舗のWebサイトやロゴデザインの作成などをココナラのクリエイターに依頼することが可能です。
ココナラなら比較的リーズナブルな価格で依頼できるサービスが多いので、開業資金が限られている場合でも気軽に利用できます。
ココナラでプロの力も借りながら、一歩ずつ開業準備を進めましょう。
着実な準備で理想の飲食店を開業しよう!

飲食店の開業は、入念な準備が成功のカギを握ります。コンセプト作りから事業計画・物件選び・資金調達・開店準備・各種手続きまで、一つひとつを着実に進めましょう。
また、開業に必要な資格の取得や各種届出・申請も、期限をしっかり確認して漏れのないように対応することが大切です。
ココナラでは、飲食店の開業準備に合わせてプロのサポートを受けられるサービスが数多く出品されています。オープンまでの各ステップをスムーズに進めるためにも、ぜひ活用してみてください。
夢に向かって一歩ずつ前進し、自分だけのお店を作り上げていきましょ
