書いたものがおもしろくない時

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小説
がんばって書いた作品あるいは、書いている最中の長編について、
「あれ? ひょっとして、これ、おもしろくないんじゃないか?」
と思うことがあるかもしれません。
私自身、そんな思いに囚われることがけっこうあるのですが、

はい、だいたいそのとおりです。

というか、

作者がおもしろくないものは、読者にとっては、もっとおもしろくない

と、私は思います。

ていうか、そういう具体的な疑問に至る前に、
何か別のことをしたくなったり、
書き始めても数行で行き詰まって、スマホに手が伸びたり……
というのが、あると思います。

そういう症状が起きるということは、要するに、

小説を書くより、ツイッターの方がおもしろい、ゲームの方がおもしろい、

ということなのだと思うのですね。

というわけで、そんな状況で、
自分を騙し騙し、書き進んでも仕方ない。
さっさと、やめちまうべきです。
(ただし、最後まで書ききった経験が少ない方には、書ききる経験を重ねる価値があるはず)

そして、やめてどうするんだということですが、
一度やめて、

おもしろいところに立ち帰る、

ことが重要かなあと、個人的な情けない経験から、思っています。

書き出した当初はきっと、おもしろくてたまらなかったはずです。
つまり、そこは、おもしろいのです。
あるいは、そこまでは、おもしろい。

で、そこから、おもしろくない方向に行ってしまった物語を
修正していくことになるのですが、
人間、頑張って書いた愛着ある作品は、なかなか捨てられないと思うのです。
何か、微修正に留めようとしてしまう。
というか、前から頭は同じなので、「微」修正になってしまう。
すると結局、あんまり変わらず、
「おもしろくないのじゃ……?」
という疑念に挫けることになる。

だから、一度、やめる。

気分転換というより、「やめる」のです。

やめる方策として、
違う作品(短編)を書く。
主人公をかえる。
絵を描くとか、何かの試験勉強とか集中できることをする。
なんかは、個人的には効果があった気がします。

そうすると、どうでしょう。
最初のおもしろいところは、おもしろいので、
そこは、やめても作者の中で生き続けているはず。

で、その「おもしろい」をもとに、新しい作品を始める。
前作はすでに捨てていますので、
前の執筆中に生じた愛着といいますか、執着も消えて、
本来(よりおもしろいはず)の道に進むことができる……

……と、そう簡単に行けば、苦労はないのですけどね。


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