霊 5 怨霊

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 ある街道沿いの村の話であるが、具体的に特定するとどこの家かまで分かるので仮名で書く。
 昔その村にふらりと色男が流れてきて、村の片隅に小さな小屋を借りて住み始めた。そして、夫を亡くした後家ばあさんのマッサージなどをして、もんだだけでは治らないから温泉に行って湯治しながらあんまするとよいなどと、ばあさんと温泉に行ったりしていたがいつの間にやら、そのばあさんから家の権利証などを取り上げて自分の資産を増やしていった。そうして、地主3件にたかり土地を集めて地主になったものの、色男は梅毒で老後は気が狂い、その子は片手が生まれつきなかった。片手はないが村役場で残業していて夜に、勤めていた地主の娘を無理やり手籠めにして持参の資産をものにしてさらに資産家になった。この先もあるがここまでにしよう。
 この村は街道筋なので賭場もあった。いかさま賭博だったらしく大負けしたものが、いかさまだと暴れ始めると殺して埋めたらしく、昭和になって畑から人骨がポコポコ出てきた。このご主人の家系は気違いがよく生まれて一代飛びでまともな人が気違い一家を支えていくという生活になり、その主人とともに、賭場告発と騒いだのを始末していた家の子孫たちは親子が不和でいつもけんかして、親子ともども突然死亡するという不可思議な家だった。
 また別の村の話であるが、相田という地主と酒屋というよそからきて定着した豊かな商人とがその村の二つの金持ちだったが、地主は村の寺の檀頭、酒屋は神社の氏子総代を分けていた。ある時寺の位牌堂がぼやを出し再建せねばならなかったが、檀頭はその時不作で金が工面できなかった。そこで酒屋がほとんどの金を出し位牌堂は再建したが檀頭も酒屋にしてもらおうという話が盛り上がっていた。晩冬の寒い日、檀家の会議の後、次の総会で檀頭を交代する話が決まってみなでなおらいの酒を飲んで解散した。翌日酒屋の遺体が橋の下の河原に冷たい雪をかぶりながら横たわっていた。犯人は解らず、噂だけが飛び交った。以後、相田家に生まれる長男は自分で歩くことがままならない。
 金貸しばあさんは地域で有名な金貸しだった。息子は早くなくなり嫁は去り、孫だけが残されていた。孫はばあさんに言われてお金を回収に走り回って育った。ばあさんがなくなると、その孫殿はパチンコが面白くて夢中になりばあさんが残してくれた財産をなくしてしまうほどパチンコに狂った。
 何らかの法則・因果応報が見えてこないだろうか。あなたの不運はつながっているものかもしれないし、不遜な行いが子孫につながっていくようだ。
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