人間の器

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コラム
私はドラマが好きです。
見ながら楽しみながら、いつも気にかけているのが脚本です。
会話の中にちょっとした宝モノを見つけることが出来ます。

例えば、以前注目されたTBSドラマ「JIN-仁」からのワンシーンです。

主人公である南方仁先生が、江戸で醤油工場(現ヤマサ醤油)を経営する実業家、浜口儀兵衛に言われた言葉の中にこんな台詞がありました。

「あなたの器は決して大きくないでしょう。しかし、とても美しい。
 だから皆が助けたいと思うのでしょう」

この中に出てくる「器」とは「人間の器」です。


そういえば今まで人の器量をたとえる時、「人の器」という言葉を使っていました。 それは同時に器が大きい、小さいという話で、常にその人の度量を計るものでした。 「人の上に立つ器である」などもその一例です。

しかし、器には大きさだけでなく、美しさという別の観点があります。

美しい器は人を魅了するだけでなく、中にある食べ物をより美味しく見せるものです。主役ではありませんが、器で味も高まります。

そしてこんなこともありました。

以前、ある占いサイトを見ていたら、私の生き方なるものが書かれていました。 その文章の中で一番印象に残ったのが、「あなたは器のような存在」と言う言葉です。

中に入れるものは、めぐり合った方々です。私はその人々を魅力的にする器でありたい。
大きくはありませんが、強さを伴った美しさは備えているつもりです。

今までの経験が、その器を作り上げてきました。
器も人間も同じではないでしょうか。

大小だけでなく、美しさという見方を増やせば、同じ人にも別の面が見えてきます。

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